スキップ/ビート二次創作のブログ。 二次創作に理解の無い方の閲覧はご遠慮下さい。初訪問の方ははじめまして記事を御一読ください

キリリク・愛の歌【中編】
32623打・橙香さんからのリクエスト作品。橙香さんはよければお持ち帰り下さいねー><っていらんか?w

人魚とヘタレ王子の物語、一応三部作予定です。

あんまり長すぎるのもアレだろうということで、最上ノ華の時みたく、ジェットコースターのような話の展開な気もしますが、ほら、ギャグだからコレ。多分。光の箱庭で一番のヘタ蓮だから。蛹の蓮もヘタ蓮だと思ってたけど、おそらくこっちのが上だと思います。私もヘタ蓮、書けるんじゃないかという自分への挑戦でした…結果は微妙ですけど。

さて、これ終わったら蛹14の投下が待ってます。楼閣の参も待ってます。全部2/3で話が止まってる。
最上ノ華の裏話ももう一息・・・。どれかにしぼって書くべきか、このまま書き散らかすべきかww
しかし、書きたい話、実は他にまだネタあるんだ、ホスト物、続き妄想、蓮→キョネタが手をつけてるのが二本。山谷の続きも実はちょびっと構想に入ったんだもの。←携帯の未送信メール数がえらいことにww
魔女の条件もそろそろ進めたいし、息抜きに箱庭ラジオもやりたいー。1日が48時間にならないかなぁ。
しかし。これだけ書き散らかしても文才がちっとも上がっている気がしないのは、行き当たりばったり、出たとこ勝負な書き方してるからかなぁ。ウチのSSは偶然の産物です←おい。とりあえず今夜は気を取り直して絵でも描きに行ってきます。しかし絵が上達する気配ないなぁ。箱庭始めてから結構鉛筆握ってるんだけど・・・orz

とにもかくにも、リンクご報告と拍手お返事は明日させていただきますねー!!

そんな訳で。気を取り直して、中編には若干桃色入ります。ラブアマエロパートって感じ?←どんなだよ。
あくまで表レベルの桃色加減ですが、苦手な方、ご注意下さい。


追記より、中編どぞー!




・愛の歌 2・ 



「んーっ。」
「おはよう、キョーコちゃん。」

キョーコが目を覚ますと、目の前には蓮がすでに起きていて、自分の寝顔を見て微笑んでいたのだと気づく。

「ま、また見てたの!!!」
「キョーコちゃんの寝顔って可愛いよね。」
「ま、またそんな事言って!!!からかわないで!!」

毎朝毎朝、二人は飽きもせずに、このやり取りを繰り返しているので、そろそろ慣れても良いと思うのだが、キョーコは起き抜けの蓮の言葉に一向になれる様子は無く、今朝も真っ赤になって、抗議の声を上げた。


「それに、何度見ても君の尾ビレがこんなに綺麗に脚に変わってるのが不思議だなぁって思ってね。」

蓮が周囲を散策し、見つけた洞窟の中に作った、簡単に枠組みに葉をのせたベッドで二人並んで眠るようになり一週間、二人がお互いを理解する為に沢山話をする事から始めたのだが、話をする度にお互いに驚く事が多々あった。

温室育ちの王子だった蓮が意外とサバイバルに適した能力を備えていたり、人魚のキョーコが海中から持って来た海藻を煎じたものを飲んだだけでキョーコの尾ビレは、かなりあっさりと人間と同じ、二本の脚になった。

「大昔の魔女は人魚に対してボッタくり商法だったのよ。声を奪うなんて、人魚にとっては死活問題なのに、自分がダミ声だからって、たかだか脚を作る代価にしては馬鹿みたいに高かったのよね。今じゃ薬の煎じ方が広まってるから、隠れ人魚、結構陸にいるわよ?みんな普通に人間の振りをして買い物する為に陸に行くもの。」


伝説の物語の中の存在だったはずの人魚の意外な生態についての話から始まり、二人は色々な話をした。国のこと、習慣のこと、自分が思っていること、そして、そう事も無げにキョーコは自分の境遇を話してくれた。

「人魚の世界の末姫だと言えば聞こえはいいけれど、結局は沢山いる愛人の末の末の娘で、いてもいなくても私は変わらないの。泡と大差無い存在なのよね。育ててくれた大好きなばあやも死んでしまったから、お家はあっても、もう私を待ってる人なんていないの。」

少し寂しそうな顔をするキョーコに、あの日、歌っていた歌が葬送曲だった訳を知る。
たった一人の大切な人を・・・送っていたのだ・・・。

「それで?あなたは?どうして諦めた目をしていたの?」
「俺は・・・分からなかったから・・・」

何が?と問うキョーコに蓮は苦笑して答える。

「誰かを好きになるって事・・・俺にはあまり分からなくて、将来国王になるために、自分の国を愛する心が必要だって言われても、実際それが何なのか分からないっていうのかな。
周りに愛されてばかりいて、甘やかされる事に慣れて・・・そのくせ期待されることを苦しいって思って・・・キョーコちゃんに怒られた通り、俺、甘ちゃんだったんだよ・・・。」

「本当ね・・・。」

重苦しい雰囲気になってしまった空気に、くすりと笑ったキョーコは立ち上がり、風に当たるために洞窟を抜け砂浜を歩き始め、蓮もその後を歩く、ちょうど時刻は夕方、沈み往く太陽はオレンジ色で、その光彩は二人の表情を優しく見せた。

「・・・君が気づかせてくれなければ、助けてくれなければ、俺・・・駄目だったんだろうなって思うんだ。」

「・・・・・・。」

「君の大切な人に・・・俺はなれない・・・?・・・君のことが好きなんだ。
誰かを好きだと思ったのは初めてだけど、だからこそ、君と一緒にいたい・・・。」

「・・・・・・。」

見つめ合う二人に沈黙が落ちる。

「私・・・好きだって言われた事、一度もないの・・・だから、誰か一人を決めてしまったら、もうその場所は誰にも譲れないわよ?私の気持ちはきっと重いの、それでもいい?」


誰も好きになった事の無い王子と、他人から愛された事の無い人魚の二人が互いに恋に落ちるまで、そう時間はかからなかった・・・。

「もちろん。誰か一人を決めるなら、俺は君がいい。」



  ・  ・  ・


尾ビレが脚になったとはいえ、纏う服は無いので、キョーコは差し出された蓮のシャツを着ていた。
二人の身長差もあり、ワンピースのような丈のそれは、風の悪戯で舞い上がれば、余すところなく、キョーコの白い脚を晒し、それに慌てるキョーコの姿を笑う蓮の姿があり、二人はとても穏やかだった。

水も食べ物にも困りはしなかったのだが、キョーコには靴が無かった為に、砂浜の貝殻で皮膚を切ってしまう事もあった。
危ないからとキョーコを抱きしめて移動をした蓮が、ほら、と促したその場所は、比較的平らな岩ばかりの岩辺で、小さな川があり、普段の飲み水として活用する場所だった。
蓮はその岩辺にキョーコを下ろし、ひざまずいて水で洗い清め、さらに傷口を舐めた。

「や!・・・そんな事、しなくていいから!!」

誰かのぬくもりを知らないキョーコは最初こそ拒んだものの、徐々に身を任せるようになった。

「やんっ・・・」
「だぁめ。・・・ココが切れてる。バイ菌が入ったらどうするの?」
「ひゃっ!」

「やっぱり君の足に何か・・・覆う物を・・・」
「だ、大丈夫だから。こんな傷、舐めとけばすぐに治るんだし!」
「そう?ならやっぱり俺がしてあげる。」

くすりと笑う蓮に自ら彫ってしまった墓穴に気づいてしまったキョーコは、はわはわと慌てるのだが、そんなキョーコを尻目に、蓮はニッコリと笑顔を浮かべ、有無を言わさずにキョーコの足の傷に舌を添える。

「はん・・・」

思わず漏れた甘い声に蓮は顔を上げて意地悪な笑みを浮かべた。

「消毒なのに、キョーコちゃんは感じちゃうの?」
「っ・・・ちがっ!」

「キョーコちゃんが俺に感じてくれるならとても嬉しいんだけど?」
「え・・・?」

「君が好きだから、君の全部を俺のものにしたい。」

真摯な色を浮かべる蓮の瞳に吸い込まれるように、キョーコはコクリと頷いた。

「なら、貴方の物になってあげる。」

キョーコの言葉に笑みを浮かべた蓮は、唇へキスを落とし、腕の中できつく抱きしめた。
羽織るシャツのボタンをあけて、胸を覆う薄紅の貝殻を外す。
茶色い髪を掻き分けて、うなじへチュっと音を立てたキスをして、パサリと落としたシャツの上にキョーコを横たわらせる。

「貴方、じゃなくて、蓮って呼んで?」
「・・・れ・・・蓮・・・。」

照れた顔をして返事をするキョーコに蓮は破顔を浮かべ、キョーコの耳元でつぶやく。

「君が・・・好きだよ。」

波の音が響く岩陰で二人は抱き合った・・・。


※※※※※※


外界を気にしない空間での生活。
最初の何日かは目の前の事に必死で、何も考える余裕など無く過ごしていたけれど、要領を覚え、余裕さえ出来てしまえば、やはり根っからの気性か、国元を心配するのは、やはり王子である事が染み付いているから、だろう。
蓮は、帰る手段を思案するようになった。

「やっぱり気になってきたの?」

蓮の顔を見て、その心境の変化を悟ったキョーコは俯いて考えている蓮に声をかけた。

「え・・・?」

「心配、なんでしょ?」

心のうちを見透かされた事に驚きを浮かべながら、近寄ってきたキョーコを抱きしめた。

「ばれた?」

「蓮、結構分かり易いところあるから。」

「え?」

「照れると表情を無くして無表情になるでしょ?動揺するとキラキラした笑顔で誤魔化そうとするでしょ?それからねぇ・・・」

指折り数え、まだまだ続きそうなキョーコの蓮の観察眼に苦笑しながら蓮はキョーコの手を上からぎゅっと握り締めrて閉じさせた。

「大切に思うって事、分かった気がするから、やっぱり帰って、ちゃんと謝りたいと思うんだ。」

「そうね、傷つけた人がいるなら、ちゃんと謝ったほうがいいと思う。」

「帰る方法・・・あるのかな。」

キョーコの胸にコテンと頭を預け、キョーコはそんな蓮の頭を撫でる。

「あるわよ?」

「・・・え?・・・」

あまりにもあっさりと言われた現状を打開する言葉に蓮は驚く。

「私が迎えの船を呼びに行けば良いだけの話しだもの。」

「え・・・・・・あ・・・そうか・・・。」

普通に歩いているから忘れそうになるが、キョーコは人魚で、海でも陸でも生きていける存在。
蓮は陸でなければ生きていけない存在。

「えーと、蓮と会った海岸の近くのお城に行って、蓮がここにいますって言えばいいのよね?」
「そう・・・だけど・・・それって危なくないの?」

一人で行かせる事は危険ではないのかと心配になり、疑問を投げる。

「別にそれほど遠くないから危なくは無いわよ?陸に上がった時に飲むお薬も煎じてビンに入れて持っておけばすぐに人になれる訳だし。」
「・・・ってキョーコちゃん、その格好で歩くってこと?」
「へ?そうね?何か問題??」

普段は尾ビレに薄紅の貝で胸を覆うだけという格好が普通である人魚という種族だからその姿がどう見えるのかという事に無頓着なのか、それともキョーコが無防備なのか、警戒心とかそういったものが欠落している様子のキョーコに蓮は頭を抱えたくなった、男物のシャツ一枚で陸を歩くなど、襲ってくれと言っているようなものではないか。

「・・・お願いだから、陸に上がったら、近辺の家なり店でなり服を調達してくれない?」
「え?あぁ、なら家に帰って人型用の着替えを取ってから行けばいいのかしら?」
「あぁ・・・そうだね、そうしてくれる?」

何と言えば理解するだろうかと思案する蓮はさておき、

「うん。分かったけど。やっぱりお城に行くのに服装って実は大切って事なのね?」
「・・・うん、やっぱり服は着てないと問題が・・・。」
「へー。そうなんだ。人間はちょっと面倒なのね。」

いまひとつ、しっかりと伝わっている気がしないものの、問題は思いの他あっさりと解決し、キョーコは城での取次ぎをスムーズにする為にと蓮の差し出した銀色のネックレスを預かり、それを首にかける。

「明日のお昼には帰って来れるから。」

そう言ってキョーコは青い海の中へと入っていった。


  ・  ・  ・


人魚の姿で人目に付かないように岩辺へと上がり、煎じ薬を飲むことで人型になったキョーコは、持参した服に着替え、立ち上がった。

「えーと、お城は・・・あれね・・・。」

着替えを用意しても靴の用意を忘れるあたり、服装に意識が向かないのは人魚だからというよりも、キョーコのもとよりの資質・・・なのかもしれない。なにはともあれ、目的の場所を目指し、キョーコは歩みを進めた。

そして、そんなキョーコに気づかれること無くその姿を一部始終見ていた男が一人。


「へぇ・・・人魚・・・ねぇ・・・伝説の存在かと思ってたら実在すんのか・・・面白ぇ・・・俺の役に立ってもらおうか・・・。」


茶色い髪をした男が口角を上げてニヤニヤとその後姿を見送っていた。








後編へつづくー!
多分次で・・・終わるよね?←聞くな。
なんかもう、人魚姫って泡になって終わりなので、とことん改変してやろうと思って書き始めましたけれど、本当改変どころの騒ぎじゃない話に成り果てました。
面白がって貰えたらうれしいなぁ~><

スポンサーサイト

コメントの投稿

 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL

Copyright © 光の箱庭. all rights reserved.