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SS・蛹が蝶に孵るまで。16
こんばんみー!そーやです。元気です。
まさかのスピード更新と相成りました。うふふー。
5/15深夜更新→5/15日付変更直前に更新ということは、1日二本ペース達成か?←いや、それってどーよ。
大丈夫、明日の更新記事もすでにほとんど完成している←無駄に溢れるやる気。
だから今夜はスキビサイトさまサーフィンと色塗りだもんねー!!明日はカラオケ行ってきますv

さてはて、5/15までのパスワード請求の皆様、全て返信済でござりますー><

集中力が切れないうちにと思って、早々と続きを上げました。そんなわけで、次回が蛹の最終回になります~。多分(笑)

さ、皆様お待ちかね?←いや、そうでもないか??
兎にも角にも追記よりどぞー。



蛹が蝶に孵るまで。16









「…違わねぇ…俺は…キョーコが好きだ。」


松太郎の声がキョーコの脳内にこだました…

けれど、驚きのあまり、目を見開き硬直するキョーコに、その言葉の意味は、すぐに飲み込む事はできなかった。




好きだ…?


誰が…?



誰を………?



「………へぃ……!??」


一同が沈黙する中、キョーコから出たのは、少々…否、かなり間抜けな声だった。

「へぃって…キョーコ…お前な…」

そのリアクションに、脱力感も露わな松太郎が呆れたようにキョーコを見やる。
告白されて、よりにもよって返事が「へぃ」は普通、どう考えても無いだろう…。


「…だ…だって………何の冗談よ……私をいらないって捨てたのはアンタじゃない。」

思考は停止するものの、キョーコの口からこぼれるのは、あの日からずっと溜めてきた思い。
甦るのは、松太郎に裏切られた日の人生最低の一日の記憶…。


「俺は捨てたつもりなんて無かったからな。」

「…もう…私の所になんて戻らないって言ったじゃない……。」

「お前が俺を追いかけてくるのは当たり前だったからだ…。」

「……今更っ!!!」

「…そう言われても、今の俺はお前が好きだ。」


きっぱりと潔く言葉にする松太郎の顔は、すっきりとしていた。

幼なじみなのだ、その表情を見れば松太郎の言葉が冗談で無い事ぐらいは分かる。


「…………無理よ。」

「…………………………。」

「私には…もうアンタにあげられる思いは無いもの。」


だから、キョーコもきっぱりと言う事が出来た。


「…………………………。」


松太郎は逸らす事無く、じっとキョーコの目を見ていた。


「私の中に、アンタの入る余地は…もうどこにも無いわ。私にだって…好きな人が出来たもの。」

松太郎の瞳が見開き、その目に映る光がほんの少しだけ揺れた。

「…好きな……やつ…?」

「…私は敦賀さんが好きだから、アンタじゃ…足りないわ…。アンタの居場所は私の中にはもう無いの。」

「…………。」


その言葉に松太郎は何も言わず、無表情のままキョーコに方へと歩みより、右手を伸ばす。

「…なに?ショー…」

松太郎の動きの意味が分からず、ポカンとその手を見つめていたのだが、次の瞬間、松太郎によりキョーコの体はドンと押され、後ろによろめく。

「きゃっ…!!!」


予想外な松太郎の動きでキョーコの体は簡単に傾き、反射的に落下を覚悟したキョーコは、ギュッと目を閉じたのだが、その体は後ろにある何かにドンとあたり、来ると身構えた衝撃とは全く違うソレにキョーコは恐る恐る目を開いた。

「……え……」

振り向かなくても、その匂いと包まれる腕の感触で自分の体を抱きとめている正体を知ることは容易だった。

「…敦…賀……さん…」


「…やっと捕まえた……。」



キョーコは振り向けなかった。

「ソイツ、アンタが好きなんだとよ。」

「聞こえていたよ。」

自分の真上から蓮の声がする。

「アンタ程度の男には、そいつぐらいの女が似合ってるからな……フン…譲ってやるよ。…俺にはもっといい女がいるはずだしな。」

「それはありがとう、でも最上さん以上の女性は世界中探してもどこにもいないと断言しておくよ。」

「……言ってろ、恥ずかしいヤツだな、アンタ。」

薄く笑って毒づき、踵を返した松太郎が少し歩いてから振り向いた。

「キョーコ。…幼なじみのよしみで俺ん中に、お前の居場所、置いといてやる。」

「…ショー…………」

ひどい言い草であったけれど、その言葉尻に格好つけの松太郎の最大限の矜持を感じ、キョーコはそれ以上の言葉を発せられなかった。


「それから…」

すいとキョーコから視線を逸らし、真っ直ぐに蓮を捉える。


「泣かせるなよ。」


「勿論。」

蓮の言葉を聞き届けた松太郎は、フンと鼻を鳴らし歩いていった。


――――――――――――――


「あの…敦賀さ」

松太郎が視界から消えても、後ろから抱きしめる蓮の腕はちっとも緩まなかった。

「ねぇ、最上さん、さっきの…本当?」

「へっ……あ…う…!!?」

キョーコの言葉を遮るようにかけられた声に、思わず動揺したキョーコの口から出た言葉は意味を成さなかった。

「いや…あの…その……とりあえず離れませんか…?」

ずっと後ろから抱きしめられた状態にいい加減、バクバクと鼓動し、破裂しそうな心臓を持て余したキョーコは、蓮の質問に答えを返さずに、ごまかそうと試みる。

「ダメ……もう逃がしてあげられない。」

キョーコの台詞は蓮が抱きしめる腕に力を込められる結果となり、キョーコの体温は止まる事を知らずに上昇する。


「あ、あのっ…」

「夕べの事で君に伝わっていると思うけど、きちんと言うよ…、最上さん。」

「はっはい!」

蓮との距離の近さに、香りに、熱さに、キョーコの顔は朱色を通り越して真紅を思わせるほどに真っ赤。
この状況化で冷静な思考回路なんてカケラも保てずに、パニックを起こしそうな自分をなんとか押し留めて、蓮の言葉に耳を傾けた。


「君を愛してる、誰よりも君が好きだ。」

「………あっ……」

「駄目だな、色々考えてたのに、言葉が出てこない…。」

考えていた言葉が一つも出てこない自分への照れ隠しを含んだその顔を見られないように、蓮はキョーコの耳元へ顔を寄せた。その近すぎる距離にキョーコはもういっぱいいっぱいでどうすればいいのか分からず、腰が抜けそうな自分を支える為に、自分を抱きしめている蓮の腕に縋る。

「…あ、あ、あ、あのっ!」

「最上さんも俺を愛してるって言って?」

耳元でダイレクトに囁かれた台詞が泣きたくなる程嬉しかった。

「…私も…敦賀さんが…その……す………好き…です…。」

キョーコが言葉にした瞬間、蓮の腕が緩み、キョーコの体を反転させ、きつく抱きしめ直した。


「ありがとう。」




――――――――――――――

mission 10

繁華街を並んで歩く男女の姿をひっそりと追う男の二人組がいた。
彼らは探偵を生業とする者らしく、どこまでも目立たずに周囲に溶け込み、二人を追尾していた。

「おーおー、今日も別の女か。」

「昨日の金髪女も良かったけど、今日もまた…すごいな…あの顔ならどんな女とも遊び放題なのかね、羨ましい。」

「さて、今日はホテルか自宅、どっちに行くか賭けでもするか?俺はホテルだと思うんだけど?」

呑気な会話をする彼らは、自分達の尾行を感づかれている事には気づいていない。



「ねぇ、レイ、今日はどうする?」

腕を絡ませた女が男に問うた。
ボブカットの髪に紺色のスーツを纏った、OL然とした姿の女なのであるが、彼女の口元の黒子が妖艶な色香を醸し出す要因の一つで、擦れ違う男は彼女に視線を奪われ、擦れ違う女は彼女の隣に立つ美形の男に吸い寄せられるように振り返っていた。

「君に美味しいご飯をご馳走しようかと思ってるよ。」

「私、ダイエット中なの。ご飯よりレイが食べたいわね。」

「おやおや、じゃあこのまま買い物をして、俺の家でご馳走する事にしようか。ワインは一緒に飲んでくれる?」

道を歩く目立つ二人の会話を、尾行する彼らは隠しカメラで記録していた。

「んふふ、勿論、夜は長いんだもの、でもいいの~?婚約者さん、出来たって聞いたわよ?」

「バレなければ大丈夫、サヤカは俺と秘密の関係、嫌?」

「ぜーんぜん、レイは素敵だもの、顔も、カ、ラ、ダも。不倫って楽しそうだから一度はしてみたかったのよねー。」

「君のそういう所、好きだな。この前別れちゃった子、そういうの嫌だって泣いて嫌がっちゃって、面倒な事この上なかったんだ。」

「ああ、手を出してた教え子ちゃんね?本当にアナタ、悪い先生よね。」

クスクス笑いながら絡めた腕をさらに深くし、大胆に身体を密着する女に男も薄く笑う。

「もう辞職したから先生じゃないよ。」

「あら、じゃあ今は求職中なのね?…なら私に色々教える先生にならない?」

「いいよ…じゃ、タクシー捕まえようか…。」

道行くタクシーを捕まえ、二人はその場を後にした。
それを追尾していた彼らの賭けの結果は、言い出した男の負けが確定なのである。


――――――――――――――

「はい、お疲れ様。」

「うーっ、一体何役やらすのよーっ。」

変装を解き、黎の部屋のソファーでぐったりと伸びる耀子に苦笑しながら黎はココアの入ったマグカップを差し出した。

「毎日一役で今日で三週間、明日で22役だね、流石トップ女優、演技派だよね、どれも完璧に別人だったよ。」

「黎の演技もかなり上手かったわよ、素晴らしい女ったらしというか、ホストみたいというかっていう感じだったけど。」

耀子の賛辞に笑いながら黎はコーヒーを口に運ぶ。

「それはありがとう、耀子ちゃんに誉められたら安心するよ。」

「それで?最後の場所はどこでやるの?」

公園、レストラン、デパート、映画館に博物館、とにかく毎日手当たり次第にデートをして、所構わずにくっついてキスをして抱きしめられたし、自分からも抱きしめた。晴れの日も雨の日も毎日続けた。
雨の中の路上での抱擁は、二度は遠慮したいものがあったりした事もあるが、その場に引き止めて抱きついたのが自分だったから文句を言う訳にもいかない。

ラブホテルへ直行した事もあれば、今日のように黎の家へ帰宅して、翌日の早朝出る事もあり、また別の日には昼に出て、その日の夕方には別の女の顔で戻ってきた事もあった。

「最後は俺の父親をやっつけないといけないからね、やっぱり俺の実家だね。」

「うー、気が重いなぁ…ここまでやってどれだけの写真が証拠品として使われるのかしら…っていうかここまでする必要…あったの?」

「まあ、最初の一週間であらかたの必要枚数は撮っただろうけどね、そろそろ向こうから破談の申込みがある頃じゃないかと…」

その言葉と同時に黎の部屋の電話が鳴った。



「ビンゴ。」

ディスプレイに表示される名前に黎は口笛を鳴らした。


――――――――――――――



今日は誤字・・・ないと思うんだけど・・・。
でもって、次がラストー?かな?
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