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頂SS・幸福な嘘
再びこんばんは。160続き妄想+αをUPした足で帰ってきました。

実は以前、ぱんぱかパンダ!/環さまへ駄絵を献上していたのですが、環さんがお礼にSSを一本書いて下さいました・・・・環さん良い人だ・・・vvv
もう、激しく萌え転がりましたとも!!!アレのお返しがこれでいいんですか!!!?とw
もう素敵すぎて萌え転がりました!
そして、頂いた足でアップする用意して、一日は独り占めしようと翌日アップするように設定してたんですが・・・・・・・あれ、出来てない?っていうことに今日気付いたよ・・・・orz
下書きモードになってたらそれはアップできないよね。という訳で、散々独り占めしてましたねw

しかし、こんな素敵SSを下さった環さんにはもう足を向けて寝られませんですぞ!環さんありがとうございます><これからもストーカーするのでよろしくですw。

という訳で、続きよりどぞーvvv



――――――――――――

『幸福な嘘』




「ふ…ふふふ…」

「……………」



白いファックス用紙に向かって、最上さんが不気味な笑いをこぼしている。

今、キョーコちゃんがひとりでラブミー部の部室にいるらしいぞ、と。
社さんの用事に付き合って立ち寄った事務所で、用事を済ませるよりも先にまず
彼女の所在を確認してくれた彼にそう教えられて。
彼を待つ間の少しの時間を、彼女と過ごせたらと、そう思って部室のドアをノッ
クしてみたところ、返事がなかった。

(いないのかな…?)

残念に思いながら、しかし諦めきれずにそっとドアを開け、中に入ろうとした俺
の目に飛び込んできたのが、
前述の、不気味な笑いをこぼす最上さんの姿だった……。



「きっかけ…恋……初恋…」

「……………」



じっとりとした瞳でテーブルに置いた用紙をねめつけながら、「恋…恋……」と
呟く彼女。
そんな彼女の周囲には、俺の幻覚なのか、真っ黒いモノがとぐろを巻いているよ
うで、あまりの光景に俺はしばらくその場で立ち尽くしていた。
右手に鉛筆、左手に消しゴムを握っているから、何かを書いている途中なんだろ
う、ということは分かるが。
ノックの音にも、ドアを開けてここに立つ俺にも気づかないほど、何に心を奪わ
れている…?



「忌まわしい…初めての…キス……」



って、 不 破 か ─────…!?



この期に及んで、あいつを思い出してるのか…? まったく……!
あいつとのファーストキスは、あの場で記憶から抹消してやったと思ったのに。
心の法則、教えただろう!?
それを一体何が原因で、わざわざ眠らせた記憶を呼び覚ましてるっていうんだ!

俺は何も言わずに彼女の背後に回って、その視線の先にある用紙を手に取った。



「ちょっと見せて」

「あっ……!」



彼女がようやく俺に気づく。でも、遅い。俺は取り上げた用紙にサッと目を通し
た。
それはごく簡単な、よくあるインタビュー用のアンケート用紙だった。彼女に来
た仕事のひとつなのだろう。

だが、しかし─────…。



============


芸能界に入ったきっかけは?

───恨みを晴らすためです。

今、恋してる?

───未来永劫、恋をすることはありません。

初恋はいつ?

───記憶にございません。

相手は、どんな人?

───記憶にございません。

初めてのキスはどんな思い出?

───記憶にございません!!!

記憶に残っているデートは?

───デートしたことありません。

これから、どんなタレントになりたいですか?

───これが私です、って誇れるような、そんなタレントになりたいです。

============



回答が、ひどすぎた─────…。



「最後以外、最低の答えだね…」

「ま、まだ推敲中なんです!!」

「その様子じゃ、いくら推敲しても、ろくなものにならないよ」

「うっ……」



質問の内容だって、少年誌か青年誌向けの、さして意味のあるものではないけれ
ど。
それにしたって、これじゃあ、受け取る編集側も堪ったものじゃないだろう。

それに何より、俺だって。
最上さんは芸能人だし、女の子なんだし、これから先、こういう類の質問をされ
る機会は山ほどあるだろう。
その度にいちいち不破のことを思い出されたんじゃ、俺だって堪ったものじゃな
い!

ここはひとつ、今のうちに予防線を張っておこう。
俺は彼女の横の椅子に座り、ファックス用紙を二人の間に置いて、努めて先輩ら
しく切り出した。



「最上さん、こういう場合は、恋愛を尊敬に置き換えてみたら?」

「置き換える…?」

「うん。例えばね、あなたは誰が好きですか? って聞かれても、君は答えられ
ないんだろう?」

「答えられないというか、誰も好きじゃありません」



でもそれをそのまま書いたら、読者は白けてしまう。
それが分かる程度には、彼女にも芸能人としての自覚ができてきている。
先を急ぎたい気持ちを抑えて、俺はゆっくりと話を続けた。



「だったら、質問を恋愛から尊敬に変換してみよう。あなたは誰を尊敬していま
すか?」

「敦賀さんです!」


かかった─────!
俺の思惑通りに響いた答えに、抑えつけた気持ちが、走り出しそうになる。
落ち着いて、落ち着いて…。



「ほら、尊敬なら簡単に答えが出せる」

「……確かにそうですけど、でもそれをどうしたら…」

「やってみれば分かるよ。芸能界に入ったきっかけを、俺を基準に考えると?」

「目標にしている、追いつきたい人がいるから……って、本当ですね! さっき
より、ずっといい答えになります!」



うん、本当に、いい答えだ。
まずいな、この先のことを思うと、内心の笑いが止まらない。
気合を入れていないと、表情が口元から崩れてしまいそうになる。



「次の質問。今、恋をしていますか? を、尊敬している人はいますか?に換え
て…」

「はい、とても尊敬している人がいます…これをもう一度変換すると……『大好
きな人がいます!』 ああっ、これもいい答えだわ!」



あーーーーー…。
俺に言われてるんじゃないことは、分かってるんだけど。
本当にまずい。顔…顔が…。



「初恋はいつですか?」

「出逢ったのは十六歳のときです! ふぅ、何か照れますね」



俺も、照れる。
自分で張った罠なのに。置き換えているんだから、彼女が答えているのは恋とは
違う感情なのに。
それだけでこんなにも、心を揺さぶられてしまうなんて…。



「相手はどんな人?」

「神様です!」

「うん…それじゃ修道女みたいだから、少しニュアンスを変えて……」

「これからの日本を背負って立つ人です!」

「あのね…俺、総理大臣じゃないんだから……もっと普通に…」

「ええと。それじゃあ…厳しいところもあるけれど、本当はとっても真摯で優し
い人です!」

「……………」

「敦賀さん? これも、ダメですか?」



いや、最高ですよ、お嬢さん。
俺、絶対このインタビューの掲載誌買う。予約して買う。
紙面を切り取って、財布に入れて持ち歩きたいくらいだよ。



「いいと思うよ。じゃあ、次…初めてのキスは?」

「え!? あの…それは……」



最上さんが、真っ赤になる。
でも逃がさない、ここが一番重要なんだ。



「最上さん? 答えて?」

「あの……バレンタインに…プレゼントのお返しに…キスを…」



嗚呼─────…!
ファンファーレが聞こえる─────…!


(今、間違いなく、勝った…!)


俺は“記憶にございません!!!”に勝ったんだ─────!!!



「はい、それ、ここに書いて。ほら、早く早く」

「え…あ、はいっ…!」

「言っておくけど、『ほっぺに…』とか書かないようにね」

「え? 何でですか?」

「書 か な い よ う に ね ?」

「は……はいぃっ!」






その後、デートの思い出は、軽井沢ロケをベースにでっち上げて。
二人で書き上げた回答を、椹さんに断って、二人で出版社にファックスした。
かなり最近の恋愛を告白しているようなこの内容を、他の誰かに見られて、訂正
されたら困るし…これは二人の、二人だけの共同作業だ。



「ね? 正直に回答してつまらないものを作ってしまうくらいなら、こうやって
置き換えて答えてみたほうがいいだろう?」

「はい! 嘘も方便ですね!」

「これからも、こういう質問がきたら、今のことを思い出して」

「はい! 敦賀さんのことを思い浮かべながら、答えることにします!」



最上さんが、屈託のない笑みを浮かべている。
そうだ、それでいい。不破のことなんか考えなくていいんだ。
俺のことだけ考えていれば、それで─────。

これから先、今回のような類の質問をされる機会は山ほどあるだろう。
その度に俺のことを思い浮かべて、頭の中で俺を恋人のように想ってくれる最上
さんを想像すると、俺は笑いが止まらなかった。

社さんの用事が済む前に、ちょっとでも気を抜くと緩んでしまうこの顔を何とか
しておかないと、これは相当からかわれるな。


(冷たい水で、顔、洗っておこう…)


俺は彼女と別れてから、そんなことを思いつつ、レストルームに向かった。






  *  *  *






───「言っておくけど、『ほっぺに…』とか書かないようにね」



誰に、それを、知られたくないか。
蓮がそれを知られたくない人間が、多分、この世に二人いる。いや、三・四人く
らいいるかも。
とにかく、そのうちの一人が俺であることに間違いはない!



「ほっぺ…そっか…ほっぺにキスだったのか……」



くくくくくく。
笑いがかみ殺しきれない! あー! 蓮のやつ!
あの日あの時あの場所で、何をしていたのかと思ったら!
百戦錬磨の顔して、女殺しのくせして、ほっぺにチューだって!
聞きましたか? ほっぺですよ!?
俺は用事が思いのほかすぐに済んだので、ドアの外で盗み聞きしました。あはは
はははははは!



「ははは、本当に……ねぇ…本気で…」



不破とのあのキスを見た後に、二人っきりの楽屋で、ほっぺにチュウとはね。
お兄さんは笑いを通り越して………実は、何だか泣けてきちゃったよ。

蓮───……それくらい、大切なんだよな?
絶対に傷つけたくない、それくらい、キョーコちゃんのことが大切なんだよな。

キレそうだったくせに。ていうか、キレてたくせに。
不破以上のことをしてやりたいとか、思わなかったのか?
お前だって、ギリギリだったんじゃないのか?

それを、耐えたんだ。キョーコちゃんのことが、本当に本気で、好きだから。



「かっこいいぞ、蓮」



だから俺、笑ったりしないよ?(さっきのは、振りだ!)
ほっぺかよ、ヘタレが! なんて言ったりしないよ?

ただ………。
『質問を恋愛から尊敬に変換してみよう』っていうのは、ちょっと……。

ぶっ…ぶふふふ…ふははははははははは!
必死すぎて面白かったよ! 蓮!

あー! しばらく笑いが止まりそうにないな!
盗み聞きの思い出し笑いを蓮に見つかるといけないから、もう少し、このままト
イレに隠れていよう。
次の移動まであと十五分は余裕があるから、それまでは心置きなく笑ってやるぞ


ははははははははははは!






FIN

――――――――――――

環さんあとがき
ようやく、25巻が出てくれたので、そっちのネタと絡めてみました(・∀・)
糖度の低さが悔やまれますが…。
萌えのお礼が、あほうですみません~。

そーや。
いやいや、すんごい良かったvvvv
もう、本当・・・蓮・・・w
こういう蓮、可愛くて可愛くて可愛いですよねー!!ニマニマvv
そんな環さんのお宅はこちら→ぱんぱかパンダ!/環さま


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掲載ありがとうございます!
こんにちはv

押し付け品を快く貰って頂いてありがとうございますー!
今朝、自サイトのカウンター回りを見て、何が起こったのかと思いました(驚)
掲載されていた…!(笑)

こんなブツをのっけてもらって、私こそ足を向けて寝られませんわ(*^^*)
ありがとうございました♪
| URL | 2010/07/14/Wed 12:46 [編集]
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