スキップ/ビート二次創作のブログ。 二次創作に理解の無い方の閲覧はご遠慮下さい。初訪問の方ははじめまして記事を御一読ください

SS・山あれば谷あり。2-SIDE.T-
山あれば谷ありっていうのはむしろ書いてる私の心境なわけでして、
今までで、一番タイトルセンス皆無であるタイトルになってます。
作品内容には山も谷もありません←。

とりあえず、2-SIDE.T-のTはトーク番組編です。←詳しくはプロローグ読んでください。
でもって、短編「世界でひとつだけ」・「ちいさなしあわせ-SIDE蓮-」
地味ーにリンクしています。というか、うちの作品、基本リンクしていく気がします。
なんかもうすいません。そんでもって、このSSが歴代一の長さになりました。

激妄想から入ります。劇中の「拓人=貴島氏」で妄想展開よろしくお願いします。はい!。

追記よりどうぞ。



――――――――――――――

山あれば谷あり。2
         -sideT-

――――――――――――――

カチンと音が降りれば
その躯、心、魂、己の持てる全てを持って、その世界を…その空気を作り出す。


――― それがこの場に存在する役者たち、である。





窓から月明かりが差し込む本郷邸の一室…、質の良い豪奢な調度品の並ぶその部屋は本郷操の部屋であった。
部屋の主たる操の前には、彼女の振る舞った睡眠薬入りコーヒーにより意識を失った美月が
そのソファーへ横たわっていた。

「あなたが…いなければ…嘉月は………」

そう呟き、操の細い指が美月の喉元へかかる。
美月がいたから嘉月がおかしくなったのだ…それは間違いない、でなければ彼が自分に別れを告げるはずがない。

「死ねば…いいのよ…あなたなんて」

操の指が力を込め、美月の首を絞めてゆく、
薬の力により意識を奪われた美月には抵抗など出来るわけもなく、徐々に彼女の気道が塞がれ、
その命が手折られるまで、あと…ほんの少し…。


「良い様ですわね、お姉さま。」

突如として背後から聞こえてきた声に操は弾かれたように美月から手を話し、声の主へと視線を向けた。

「未緒…お前…」

操の視線の先には漆黒のドレスを身にまとった妹、未緒が立っていた。
月明かりに浮かび上がるその凛とした佇まいは、まるで死神か悪魔のようだ…。

「くすくす、今まで散々虐げてきた女に、愛する男を奪われたのはどんな気分かしら…」

「っつ!?」

「愛する男に本郷の秘密まで教えてあげたのに…捨てられた…素敵ね、今のお姉さまは
世界で一番歪んで醜い顔をしているわ」

「未緒!!!!!」

パンっと操の手のひらが未緒の左頬を打つ、と、乱れた彼女の前髪から未緒の傷跡が操の眼前へと鮮明に写り込む。

それは幼き昔…操の犯した罪の証し…


「…つ…!!」

ソレを見てしまった操は、引きつった顔をしながら反射的に未緒との距離をあけた。
そして操はあることに気づいてしまった。

「なんでお前が私が嘉月に秘密を教えたと知ってるのよ!ソレは!!」

「そう、・・・お姉さまがあの男に教えた本郷の秘密、
・・・私には教えられなかった秘密・・・。」

「まさか、未緒!お前!!!」

操は一つの可能性に思いあたる。操にとっては最悪の……。

「あの男から聞いて、私が手に入れたわ…、本郷の闇の記録」
ぶたれた事など、露ほども気にせずに未緒は冷笑を浮かべた。

「か、返しなさい!!!それが世に出れば本郷は!!!!」

「終わり、ね。」

その刹那、ニヤリと満足げな笑みを浮かべた未緒の姿が操の目には、死神にしか見えなかった。
未緒は操を追い詰める為にここへ訪れたとしか思えない。

「今頃はあれを手にしたあの人がお父様とお話している頃かしら、きっと今夜は別荘からお帰りになれないわね…
むしろもうこの屋敷には帰って来ないのかしら…くすくす」

「未緒!!!!!!お前だって本郷の人間なのよ!!馬鹿な事を考えるのはやめなさい!!!」

操が激しく未緒をなじるが、未緒は一向にそれを気にした様子もなく、その表情は冷めわたり、
眼前の操の目を逸らすことなく見返し続けている。

「本郷が私から奪う事はあっても、与えられる事は一度として無かったわ…。」

「なんですって!?」

「まさかそんな事を美月に教えられるなんて思わなかったけれど…、
ねぇお姉さま?私のこの身に流れる悪魔の血は、同じ悪魔を絶やす為に…
本郷を絶やす為に私は生まれたのだと思いませんか…?」

「未緒!!冗談はいい加減になさい!!」

操はもはや喚く事しか出来ない、未緒がアレを握っているならば取り戻さなければ、
操のその身に待つのは…まさしく破滅…。


「冗談?今まで私が冗談を言った事…ありましたか?
くすくす、お姉さまが男の為に秘密を打ち明けるなんて、すばらしい見せ物でしたわ。小気味が良いほどに…」

ぞっとするほど凄艶な顔を浮かべる妹に、真っ青な顔を浮かべる操は絶句し、言葉を紡ぐ事が出来ない。


「お姉さま…罪が許される日なんて、そんな甘い幻想の日は来ないわ。

罪深い悪魔達の償いには、己の魂を全て捧げても…全く足りない。」

「………未…緒…」


二人の会話に沈黙が落ちる。
そして次に沈黙を破ったのは、第三者の介入であった。


「それでも、悪魔に魅入られた者は、悪魔を守る為になら喜んで罪を犯すんだよ…」

その存在に気づかなかった二人がバッと戸口を振り返えるが、バチン!!と音が響き渡り、未緒が崩れ落ちる。


「拓人…」

その戸口に佇む男の手にはスタンガンが握られている。

「操さん、あなたの為なら俺はなんでもしてあげる…さあ、願いを言って…?」

「…アレを嘉月から取り戻したら…二人を消すわ…地下室に、閉じ込めて頂戴。」

そうして操はさらに深淵へとその身を堕とす。

「了解、俺の愛しい人…」


――――――――――――――


「チェックメイトですよ。
俺は優しいですからね、あなたが自首をしてくれるなら、俺がある所に預けてあるアレは闇に葬って差し上げますよ」

「そうして私はどっちにしても全てを失うと……橘嘉月…
きさま!!恩を仇で返すつもりか!!身寄りのない貴様に目をかけてやったのは誰だと思っている!」

それを聞いた嘉月はそれまで本郷の前で浮かべた事のない嘲笑を浮かべた。

「それは偽りの名、俺の本当の名前は、あなたがの犯してきた罪の中に小さく存在する。
俺の身寄りを亡い者にしたのは誰だと思っているんですか?」

今日という日、ここまで至る為に罪深い行為を重ねた自分には、優しい両親のいたあの日に
帰れる日などもう来ないだろう…、懐かしい名を再び使う日はきっと…来ない…。
けれど、愛してしまった美月の為に当初から胸に描いていた復讐劇のラストだけは変えてみる事にした。

「なにぃ!?」

「踏みつけた、ちっぽけな存在をあなたは一つたりとも覚えていないのでしょうね?」

「………。」

本郷はイラリとした表情を浮かべ嘉月を睨みつけている。

「あれを世に出して死刑台に送られるか、一部の罪を自首しての有罪か、
選ばせてあげようと言っているんですよ。分かりませんか?」

ますます眉間のしわを刻む本郷、と、そこへ彼の胸元の携帯が音をたてた。

「…私だ、操か。どうした?」

本郷から出た名前に嫌な予感を覚えた嘉月の表情が厳しいものとなる。

「…そうか…なるほど…未緒か…」

本郷邸には美月と、自分に本郷の闇が記録されたファイルを渡してくれた未緒が残っているはずだ。
明日、嘉月が帰ってくるのを二人は待っている。

「嘉月がアレを今はどこかに預けている…らしくてなぁ、
まだ手を出さずに待っていろ、何、いざとなればどうにだって痕跡は消せる。」

電話のやりとりを続けるうちに本郷の顔に最悪な笑みが浮かび上がる、
嘉月は美月が操の手に落ち、未緒までもが落ちた事を悟る。
電話を切った本郷は形成が逆転した事で歪み、悦に入る笑顔を浮かべていた。

「話は分かったかな?美月の命が大事なら、あれを返してもらおうか?橘嘉月。」

「…っ!…………。」


「チェックメイトだ。」



――――――――――――――


嘉月のアップの表情が静止したモニターを前に、スタジオ内は、みな一様にそれまで詰めていた息をほぅと吐き出した。

「さあ、ここまでが前回のDARKMOONですが……凄いですね、思わず息をするのも
忘れるぐらい見入ってしまいましたね。」

「ありがとうございます。」

嘉月であった敦賀蓮が司会者に返事を返すと客席から拍手が起こる。
観客はDARKMOONの虜といっても相違は無い。

「最終回まで残すところ五話の嘉月と美月の思いが通じ合ったあのシーンで、前作の月篭もりの記録を更新、
そしてそこからは放送の回を追うごとに日本ドラマの視聴率の最高記録を叩き出して、次の最終回が日本中の話題の真っ只中、といったところですが、いかがですか?百瀬さん!」

「本当に光栄です、監督をはじめ、私や敦賀さん、他キャストやスタッフの情熱が実を結んだ結果だと思います。
私を女優として沢山成長させてくれた美月をみなさんも愛して頂けるなら、本当に幸せです。」


「本当に最後まで目が離せませんね!みなさん、最終回をお楽しみに!!
さてさて、続いてのコーナーですが、DARKMOONの皆さんの素顔を知る為に、本日はこんなお題を用意しました。」


ドン!と司会者のかけ声で背後のモニターにコーナーのタイトルが写し出される。

「ちょっとカバンの中身、拝見コーナー!!!」


(なんてタイトルセンスが無いのかしら!!)

と、キョーコの心の中の突っ込みはさておき、客席からも盛り上がる声が上がる中、
ワゴンにキャスト四人のカバンが乗せられて運ばれてきたのであった。

「さて、百瀬さんのカバンは~かわいらしいピンクにリボンのバックですね。」

「あはは、ありがとうございます。お店で一目ぼれしちゃったんですよ。」

「さてさて、気になる中身は~、お財布に台本、携帯に手帳にメイクポーチにコレは耳栓ですか?」

「はい、移動中とか台本を集中して覚える時なんかに使いますね~。」

などと、逸美のカバンの中身で客席も色々と盛り上がる、
幾度のやり取りを経て、続いては大原の番である。

「普段使ってる物なので恥ずかしいですね。」

そう言って大原のカバンの中身が披露された。

「わあ、大原さんのイメージ通り、大人の女性って感じですね、これはなんですか?」

と、幾度かのやりとりを交わし、続いてキョーコのカバンである。



「えーと。大した物は入ってないんですけど…」

トーク番組の為、未緒メイクまで施したスタイルであるキョーコであるが、現在は素である為、
客席皆が今まで見ていた映像の未緒と、現在目の前にいる京子のギャップに興味深々のようだ。

「どれどれ~京子さんのカバンの中身は、携帯電話に台本が二冊にお財布、がま口、
メイクポーチ…えらく可愛らしいですね、このメイク道具達は。」

「はいっ、親友からの誕生日プレゼントなんです」

そう言ってはにかんだように笑う京子にスタジオに居合わせた男性陣は瞬殺されたのだが、それは置いておこう。

「そ、そうなんですか!良いお友達ですね!!ほ、他は、どれどれ?
スケジュール帳にソーイングケースにティッシュにハンカチ…ってこれアールマンディーですよね?」

「あ、はい、頂き物なんですが…」

「アールマンディーと言えば敦賀さん、ですよね!まさか敦賀さんからの…」

「あ、はい俺が彼女にお礼にあげた物ですよ」

蓮がそう口にした瞬間客席からきゃー!!っとスタジオがゆれる勢いで女性達の悲鳴が上がる。

(いやー!!!!わ…私、もう暗い道は歩けないかもしれないわ!!!)

キョーコは自分に向けられる嫉妬を含んだ視線を敏感にキャッチしたが、現在は収録中、表に出す訳にもいかない…。


「それはどういったお礼なんですか?」

(なんでそこを嬉しそうに突っ込むのよ~!!)

司会者は貴方芸能リポーターですか?と言わんばかりの笑顔で質問投げかけてくる。


「ああ…この間、セットにボタンを引っ掛けて取れてしまって、ものすごく困っていたら、
彼女がつけてくれまして・・・。」

「ああ、確かにここにソーイングケースがありますもんね、今時、これを持ち歩いてる女の子って少ないですよねぇ」

(あぁあああーっ!それ以上何か喋られたら、私、敦賀さんのファンに殺されちゃうわ!こんなもんで勘弁して頂戴ぃ~っ)

キョーコは話の展開に冷や汗ものだ。

「えぇ、それで、やっぱり助けてもらったのならきちんとお礼はしないとと思いまして、
ちょうど撮影でハンカチを沢山頂いた所だったので、彼女にも一つあげたんです。」

そう言った蓮に客席の女性達は紳士な敦賀蓮に関心が向いたのか、キョーコへの嫉妬混じりの視線が和らいだ。
「さすが蓮だわ。」「素敵」など。蓮の紳士っぷりを褒め称えてうっとりした空気である。

(ふえぇ~怖かったぁあ…)

「なるほど、そういう経緯なんですね。っと、
そういえば京子さん、このがま口の中には何が入ってるんですか?」

「あ、はい、これはですね。」
そう言ってキョーコはコーンの入ったがま口をパコンと開けて、手のひらに転がした。

「御守りの石とネックレスです。」

「ほほ~綺麗な青い石と赤い石の入ったネックレスですね、このネックレスはどなたかからのプレゼントなんですか?」

「え?えーっと」

(ちょっと待って!!!クイーンローザ様の結晶も、敦賀さんに頂いたクイーンローザから出てきたなんて話しちゃったら…私、本当の本当に昼間だって表を歩けないわ!)

先ほどの反応をみる限り、あまり蓮に近すぎるコメントをするのは怖すぎる、
キョーコが一瞬の逡巡をみせたその時。


「あぁ、それ、彼女の手作りらしいですよ」

返答あぐねるキョーコに横から蓮が返事を返してしまった。

「俺も事務所で見せてもらってものすごく驚いたんですけど、手作りなんだよね?京子ちゃん?」

「あ、はい!今、別のドラマの撮影をしてるんですけど、その役作りで
彼女のアクセサリーとして手作りしたんです。」

(嘘は言ってないわよ!嘘は…)

「え?これ…手作りなんですか!!?ものすごく器用ですね、京子さん。
ちなみに別ドラマって…」

「あ、はい、他局で申し訳ないんですが、そこにある台本のドラマで、先日オンエアされた”BOX-R”のナツっていう役なんですけど…」

キョーコがそう口にした途端、スタジオにざわめきが走る。

(え?え?何?私、何かまずい事言った~!?)

「え?あの京子って京子ちゃんなんですか?」

「はい?京子は京子ですけど?」

「はあ~雰囲気変わるんですね。」

司会者がそう漏らせば、客席からも納得の声が上がる。

(え?何?そんなに変なのかしら!??)

みなの反応にキョーコの頭の中はハテナマークの大行進である。

そこへADから話題変更する旨のカンペが入り、司会者はあわてて話題を変更する。

「あ、他局の話題なので、このあたりで……。しかし、京子さんは本当に器用なんですねぇ」

「ふふ、本当に京子ちゃんは器用なんですよ、私たちバレンタインにチョコを貰ったり、
パーティーにお呼ばれして、彼女のお料理も食べたことあるんですけど、お店のお料理みたいに美味しかったんです」

ねぇ、と大原と逸美が笑いあってグレイトフルパーティーの料理の話を持ち出した。

「へぇ~、京子さんって未緒とはイメージ違うんですねぇ、こうしてみると可愛らしいです。
しかし、百瀬さんと大原さんと京子さんは仲が宜しいんですねぇ、さっきのドラマとは全然雰囲気違いますね。」

「あはは、ありがとうございます。先輩方には本当良くしてもらっています。」
「それはそうですよ~私は操ほど怖くないですから、ふふふ」
「みんな女優ですからね。DARKMOONの現場では、みんな和気あいあいとしてるんですよ、
この前も三人でお昼にお茶会しましたしね」

「あ~、あのお店美味しかったですよね、また行きたいです。」

逸美の言葉にキョーコが笑顔で返す。

「わあ~本当に楽しそうな現場ですねぇ、でも三人でお茶会って事は敦賀さんは仲間外れだったんですか~?」

笑顔で司会者が微妙な方向へと話をふってくる。

(さっきからこの話の振り方はなんなの~っ!!)


「あ~、俺はその日途中合流だったんですよ…」

苦笑いを浮かべた蓮が司会者の話題に返事を返すのだが…

「でもお土産にタマゴサンドの差し入れは頂いたので、仲間外れっていう訳でもないんですよ」

その瞬間、逸美と大原は一瞬「え?」という表情を浮かべたのだが、みなが蓮へと視線を向けていた為、
その小さな動揺は誰にも認められる事は無かった………。

「おやおや、するとDARKMOONの現場は本当にみなさん仲良しなんですねー。」

「そうですね、本当楽しい現場でした。」

蓮が笑顔で司会者へと返す。

「さてさて、残すところは敦賀さんのカバンですが・・・」

「はい、どうぞ?」

(カインの携帯は流石に社さんが抜いてくれてるみたいだな・・・良かった。)

抜かりのない社の仕事ぶりに蓮は内心感謝しつつ、笑顔を浮かべる。

「えーと、携帯にお財布、手帳、台本に…これは筆記用具、サインペンですね?」

「えぇ、サインを求められた時に、たまに持ってなくて困ることがあったので、筆記用具は一応持てる時は
カバンにいれてありますね。」

「お忙しいはずなのに、優しいですねー、さすが敦賀さん。
さてさて、他には~、車の鍵に、サングラス、と、これちょっとかけていただいてもいいですか?」

「いいですよ?」

そう言って蓮はサングラスをかける。と、案の定、客席から奇声が上がる。

「あはは、すごい効果ですね、客席が盛り上がってます。」

「はは、ありがとうございます、でも・・・これで変装にサングラスが使えませんね」

少し笑いを含んで蓮が返せば、客席からは、いやー、もっとー使ってー!と若干意味のかみ合わない声援が沸き起こる。

「あははは、って、敦賀さんはサングラスしてもあまり変装の効果、もともと無くないですか?」

(そうね、サングラス一つじゃ敦賀さんのオーラは隠し切れないわ。)
と、キョーコは内心大きくうなずいていた。

「え?そうですかね?」

「そうですよ、敦賀さんのスタイルの良さじゃ目立つでしょう?」

そうでもないですよ?と蓮が返すのだが、残念ながら謙遜にしか聞こえない。


「さてさて、他には、カロリーinゼリーにハンカチ、あ、これもアールマンディーですね」

「あ、はい、もちろんです。」

蓮がアールマンディーのもの以外を持てるわけもないのだが・・・。

「って、このハンカチ、刺繍がしてありますね!これは・・・」

「蓮の花です。」

(!!?え!?今日の敦賀さんのハンカチって、よりにもよってそれなの!!!?)

と、キョーコは必死に表情に出ないようにしている。

「ほー、おしゃれですねぇ、アールマンディーにこういうのがあるって知りませんでした。」

「あ、すみません、それは俺のオリジナルでして…」

「え?オリジナルなんですか!?」

「はい、名前の刺繍を入れてもいいか確認したら良いって言われたので、
俺が最近お世話になってる職人さんに蓮の花を入れていただいたんですよ。
蓮ってただ名前を漢字で入れるより、綺麗だと思いません?」

そうにっこりと返す蓮に司会者はうなずいている。

(ひあぁぁぁ!!敦賀さぁぁん!!!職人って・・・ばれませんように、ばれませんようにぃぃぃ!!)

キョーコは何でも無い顔を装うのに必死である。

「しかし、みごとな刺繍ですねぇ」

「えぇ、お気に入りなんです。コレ。」

そう言って蓮は、キョーコの言うところの似非紳士スマイルでにっこりと笑い、
客席を魅了したのであった・・・。



さてはて、こうした番宣活動の甲斐もあったのか無かったのか、
この後に放送された”DARKMOON”の最終回は日本ドラマの史上最高記録を塗り替え、
堂々とその最後を飾ったのである・・・。

――――――――――――――




こういうことしてたらキョコたんのいじめっ子イメージも
あっさり無くなって演技派女優の仲間入りって気がします。はい。
しかし、めちゃくちゃ長くなりました、読んでくださった皆様
おつかれさまでした!
よければ拍手を下さい←要求すんな。



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