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頂SS・黎明~サクラ・サク(ロングver)~
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ということでこんばんは。そーやです。目下、水面下でガリガリと活動してます。
とりあえず、二夜連続更新のお知らせvv

毎度ながら私の連日のメール爆弾の第一の被害者である
You're My Only Shinin' Star/日向ひなた様
から強奪してきましたv・・・今夜もメールしちゃうんだから←やめんさい。
今夜のアップはひなたんちでも公開されているサクラ・サクのロングバージョン。
明日の公開は・・・ひなたんに頭にある桃絵を送りつけたら書いてくれた、黎明のサクラ・サク続きのお話v
ショートバージョンに触発されて桃絵を贈りつけたらまさかロングバージョンが裏が・・・vと、役得に浸っていますvうふふーvちなみに続きは裏庭行きです。

ちなみに黎明シリーズとは・・・。

「黎明~君を呼ぶ声~(前編)」
「黎明~君を呼ぶ声~(後編)」
「黎明~サクラ・サク~」ショートver
と、現在まで三本強奪済です。
陰陽・安倍晴明@敦賀蓮っていいよねーv

そういえば、あべのせいめいって清明って書く人が多かったりするんですが「清」じゃなくて「晴」なんだよねー。人名って微妙に難しい。
ひなたんのを読み返してたら白銀が書きたくなってきたーvvv
がんばろ!!

ということで、素敵な陰陽師の世界へ追記より行ってらっしゃいませ。

※注※ パラレルワールドですので、心の広い方のみどうぞ。






黎明 ~サクラ・サク~







桜の開花を迎え、宮中では帝主催で「花見の宴」が開催される運びとなり何かと忙しない。

今の帝は何かにつけては宴を催す、いわゆるお祭り人間だ。

風流を愛し、人を愛し…政治も臣下任せにしたりせずに、自ら采配を振るう。その手腕も見事なものだし、尊敬もしているがハッキリ言って変わっている。
自らを愛の使者と名乗っている事からもそれは伺えるのだが、それでもその絶対的なカリスマ性は疑いようもない。

俺は宴に出席できる身分でも無いため、気楽なものだと思われがちがだが…あの帝は、なんのかんのと理由をつけては俺を呼び出すのだ。
やれ「笛を吹け」だの「舞をさせ」だの「歌を詠め」だの…そういうのは、陰陽師ではなくて雅楽寮の者や殿上している貴族にさせればいいものを…。

とにもかくにも、今度の宴こそ呼び出されない事を願いつつ、仕事を終えて帰路につく。いつもよりも早足になるのはイヤな予感がしたからに他ならない。

そして、門をくぐった瞬間に自分の感は正しかった事を知る。

いつもであれば、何をおいても迎えてくれるキョーコの姿がなかったのだ。



********



「おかえりなさい、晴明様っ」

俺の気配を察し、パタパタと走り寄ってくる愛らしい姿。

「ただいま、キョーコ」

全開の笑顔で駆け寄ってくるキョーコを抱きしめ、口づける。

「…んんっ…」

軽い口づけですますつもりが、重ねた唇の甘さにいつも深いものへと変わってしまう。

ようやく唇を解放する頃には、キョーコは自力で立つことなどできない状態で。そのまま閨へと向かう事もあれば、キョーコに叱られ食事を取る事もある。まあ、大半は閨へ直行してしまうのだが。



********



「……天后」
「はい…お傍に」

虚空に向かい呼びかけるとすぐに返る応え。

キョーコが来る前には、俺の身の回りの世話は十二神将が行っていた。
うちに人間の下働きはいない。陰陽師という仕事柄、いつどこで恨みを買うかわからない。そして、それが周囲に危険を及ぼす可能性がないとは限らないからだ。

掃除等は式を作ってさせていたが、料理と衣装の管理に関しては何故か十二神将が交代で行っていた。

「キョーコは、何処へ?」
「キョーコ様は、山へとお出かけになりました」

キョーコはやはり妖なので、十二神将を怖がる。末席とはいえ神である彼らの神気が怖い…と言って。
怯えて俺の着物の袂をギュッと握る様は愛らしく、もっと見ていたくはあったのだが…あまり怯えさせるのは可愛そうなので、現在、十二神将は一条戻り橋の袂へと留め置いて外から屋敷を守らせている。

「…山へ?」

過保護と言われようと可愛いキョーコを一人で出かけさせるのは心配で仕方なかった俺は、肌身離さず持っておくようにと特製の護符を渡し、外出先を必ず十二神将に言付けるように(橋の上で呟けばいいから)と言い聞かせた。

「はい。晴明様に山菜を召し上がって頂きたいと申されておりましたが…」
「わかった…」

山菜を取りに行っただけにしては、キョーコの帰りは遅すぎる。そもそも、キョーコが俺の帰宅時間に家にいないなんてあり得ないのだ。

天后の報告を聞くとそのまま外へと出て、門の内側で別の神将に声をかける。

「白虎」
「…御前に」
「…風を。俺を愛宕まで運んでくれ」
「御意」

ふわりと身体が浮いて、風に包まれる。

近くにも山はあるが…キョーコが行くならば、生まれ育った愛宕山だろう。
いくら俺でも、今から走っていくのでは時間がかかり過ぎる。未だ戻らぬキョーコ…何かあったと陰陽師としての勘が告げている。そして、一刻も早く…と急く心。

(キョーコ…無事でいてくれ……)

白虎の風に包まれて空を駆けながらも、イヤな予感は一向に治まらない。

「晴明様、山のどの辺りへ…」
「中腹でいい。あとは自分で行く」

白虎に中腹辺りで降ろすように伝え、そこからは自分の足で進む。

この山は天狗を始め、数多の妖が住むためキョーコの気配は追いづらい。しかし、自分の陰陽師としての勘が進むべき方向を示してくれる。迷う事はない。



********



しばし歩を進めるとふいに視界が開け、目の前に立つ樹齢数百年は経とうかという枝垂れの桜の古木が現れた。
今が盛りと見事な花を見せるそれは、清楚で儚げな風情でありながらも妖艶に咲き誇り瞳を引きつけて離さない。

時折、風に吹かれ花弁を散らす様は、可憐な少女のようでありながらも艶然と誘う女のようでもあり…その美しさに、思わず見惚れる。

「斯様な所に、こんな美しい桜があったとは…」

けれど、桜に見惚れる一方で頭の隅で鳴る警鐘。これは、危険である…と直感が告げている。

ふわり…。

桜に見惚れていた俺の目の前に、突如、現れた美しい少女。細くしなやかな両手を甘えるように俺の肩に回し、抱きついてくる。

切なげな色を湛えたつぶらな瞳と高く通った鼻梁。赤く濡れた小さな唇は、口づけを強請るように薄く開かれている。
長く艶やかな髪は、人にはあり得ない…薄紅。華奢な身体に纏うのは、桜襲の衣。

明らかに人ではない存在だが、敵意は全く感じない。そう、敵意は感じないけれど…。

「俺には心に決めた人がいるから」

そう言って、やんわりと絡まる腕を離してから微笑むと少女が身を翻す。そして、桜の幹に手を触れた瞬間に少女の雰囲気がガラリと変わった。
先刻までの清楚さはすっかりと失せてそこには艶然とした微笑みを浮かべ、視線一つで男を虜にするような妖艶な女性が立っていた。

すでに日は傾き、今は逢魔が時。日中は鳴りを潜めていた魔に属するモノ達の動きが活性化する時間だ。

女は艶やかに微笑み、悠然と右手を伸ばし俺を差し招く。昼と夜…全く違う顔を持つ女、か。

「う~ん…お誘いは光栄だけれど、俺はもう、唯一の存在しか抱かないんだ」

違う…抱かないんじゃない、抱けないんだ。

キョーコと出会う以前は、お互い一夜の恋と割り切って肌を重ねた事もあったが…今はもう、心も身体もキョーコにしか反応しない。……あの子しか欲しくない。

「君はとても美しいけれど…それは、俺のだから…返してもらうよ?」

すでに俺の視界には、桜の枝に絡め取られているキョーコの姿が見えていた。

その表情は、美しい物を目にした時の高揚を見せていたが対照的に顔色は紙のように白い。微かに上下している肩が、キョーコの命の火が消えていない事を示しているのを確認し、安堵する。

樹齢数百年を経た桜はいつしか意思を持ち…具現化し、そうして美しく咲くために糧を求めたのだろう。すなわち、生命を。

その美しさで人を魅了し、捕え…精を抜き去っていく。人も妖も…美しいモノに心惹かれるのが性なのだから。

そして、桜はより一層美しく咲くのだ。その命を糧として。

「美しいものの命を奪うのは気が進まないけれど…譲れないから。その子だけは」

俺の言葉の意味が分からないというように、桜の化身である女性はコトンと首を傾げ…なおも艶麗とした笑みを見せている。

意思など持たぬ、ただ本能で魅了し続けた桜。昼と夜とでは全く違う表情を見せるその花の魅力に抗えるモノなどいるのだろうか?

けれど俺には、譲れない唯一絶対のモノがある。それを取り戻すために、懐から一枚の符を取り出し呪を唱える。

    オン…」

呪に呼応するように、キョーコの懐から青い光が溢れ出し、その光を中心にキョーコを包む結界が結ばれる。

空気が変わったのを感じたのか、周囲をきょろきょろと見回し…けれど、原因までは分からないのだろう。微笑みを浮かべていた顔に不安が覗き、縋るように俺に手を伸ばし歩み寄ろうとして…ようやく足が縫い止められたように動かない事に気づいたようだ。

いっそ憐れだと思う。花に罪はない…桜はただ美しく咲いていただけなのだから。その美しさに心を奪われたのはヒトの方なのに…。

けれど、許せないんだ…キョーコに手を出した事だけは。

    電灼光華、急々如律令!」

薄闇の中、飛来した雷が枝垂れの桜を直撃する。視界もままならないほどの白銀の閃光と激しい雷号が鼓膜を震わせる。

やがて、光が収まった時にはそこに桜の化身の姿はなかった。

キョーコを包み込んでいた結界も激しい雷からキョーコを守りきり、その光を次第に収束させていく。

薄闇の中、ハラハラと舞う花弁…。数多のモノを惹きつけ、多くの生命を奪い…美しく咲き続けた桜の最期は、やはり美しく…そして、哀しい。

「……ごめんね?」

雷を受けて真っ二つに裂けて倒れた桜の散らす花弁を一枚手に握り、そっと瞑目して…樹木の傍、花弁に埋もれるように眠るキョーコの元へと歩みだした。




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こんにちはw
毎回毎回…押し付けちゃってごめんねー>< 飾ってくれてありがとうv
でも、このシリーズは…惣也さんの(妄想の)種が私の(妄想脳の)中で命を獲て育って、産んだんだもん♪アナタの子(SS)よっ!←オイ
私ごときのSSに素敵なイラストを描いてくれて本当にありがとうございましたvv
ひなた | URL | 2010/09/17/Fri 12:21 [編集]
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