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SS・100万回愛してると言って
こんにちはー、目下水面下でごりごーりしています。
色々溜め込んでますが、頑張るんだ…と、毎日が戦いだ←なんのw

ということで、本日はタイトルから察して頂いてると思いますが
「100万回好きだと言って」の番外編でございます。
番外編は単発で行きますので、続きません!続きませんw
ある日の日常をポロリ。ぐらいの物なので、期待しちゃだめなのよーw

ということで、ホスト物語がお好きだと言って頂いたお嬢様へ捧げますw

蛹の続編は思いのほか劇中劇との兼ね合いをどうするか悩んで固まってたり、白銀は日本語で悩んで固まってたり←
・・・がんばれ私!!←w

ということで、追記よりどぞー!







100万回愛してると言って








「…んっ……朝……?」

キョーコがうっそうと瞼を持ち上げれば、室内には薄く光が差し込んでいて、太陽が昇っている時間である事は理解する事が出来た。

「……えっと……私…」

ぼんやりとした思考回路であったが、その身体は常に自分を抱きしめて眠る腕の中に包み込まれるように収まっており、その腕の持ち主の秀麗な顔を至近距離から見つめる事でキョーコは夕べの事態を思い返した。


「あのまま……寝ちゃった…のね…」

自分と彼は共に布団以外は何も身に纏っておらず、生まれたままの姿。
キョーコは昨夜の営みの真っ最中に自分が意識を飛ばしたのだという事を思い出した。

「……えっと…」

幾度も夜を共に過ごし、誰よりも互いの深い所を知りつくした仲であるが、やはりこういった瞬間はキョーコにとって気恥ずかしい物でしかなく、せめて一枚でも何か服を着れないだろうかとベッド下に腕を伸ばすべく身じろぎした刹那、その逞しい腕の主はキョーコの動きに反応するようにピクリと瞼を開けた。

「……おはよう……キョーコ……どこいくの?」

起き抜けの常より低く掠れた美声がキョーコの耳元で囁かれる。

「…あの……おはよう…敦賀さん……その…服を取ろうとしただけなんだけど…」

「蓮でしょ?キョーコ……どうしたの?寒いの?」

「いや…寒くは無いんだけど…」

しどろもどろそになるキョーコの言葉をここまで聞いて蓮は嗚呼と一人納得する。

「そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに…夕べだってあんなに君は大胆だったのに……」

「あ、あっあの…ね……蓮…その…明るいから恥ずかしいじゃない?」

夕べの痴態を言葉にされればキョーコとしては真っ赤になって慌てる他は無い。

「キョーコって夜はあんなに乱れて激しいのに朝になると可愛いよね……貞淑な感じ?」

「っ…その……だって…蓮のせい…だもん……」

「可愛い…」

腕の中でワタワタするキョーコをギュッと抱きしめた蓮にキョーコは情けない声を上げる。

「あ、あの……お洋服を…」

「駄ぁ目……このままシようか…」

「へ?」

「朝からキョーコが可愛いすぎて元気になっちゃったから責任取って?」

「えっ…えぇ!?」

さわさわと身体を撫でられれば昨夜も散々可愛がられた身体はすぐさま熱を帯びてしまい、キョーコは甘い声を上げさせられ、その技巧に酔わされる。

「あん……夕べだってあんなに…」

「…したけどキョーコが途中で意識無くしちゃったから俺的にはまだ元気余ってたんだよね…」

「うっ…そ…ぉん…ぁ……ちょっと…待っ」

「ほら……ここは嫌だって言ってないじゃない?」

覆い被さられたキョーコはブルリと身体を震わせ抗議の言葉を並べながらも蓮に全てを拓かれた身体は素直に蓮を受け入れ始めており、真に拒む事はできない。

「朝ご…飯…の……支度……ひぁ…っ…」

「朝はキョーコを食べるから大丈夫。あと昨日……食パン買っただろう?……だから平気。ね?」

これ以上は聞かないとばかりに蓮はキョーコの唇を自分のソレで塞ぎ、後は寝台の軋む音と甘い嬌声だけが寝室に響いていた……。


――――――――――――――


クー・ヒズリ社長率いるアールマンディ。
日本支局の本部である東京支社はセキュリティーも万全なオフィス街の一角の高層ビルにある。
ここの上層フロアにはアールマンディ初のレディースブランド「レン」が構えられ、メインデザイナーはクー・ヒズリの愛息である久遠・ヒズリが担当している。

レディース部門立ち上げの宣言から2ヶ月、現在は完全なオートクチュールのドレスの制作に追われていた。

当初はホストであった『敦賀蓮』の引退に際して彼を指名していた女性客への最後のプレゼント……まぁ、後々固定客となってもらう為の先行投資だったのだが、このオートクチュールのドレス、着用した彼女達自身が行く先々のパーティーで広告搭となっていき、当初の予想以上にセレブ達の間で口コミでの評判が広がり、現在では『レン』が流行のドレスの最先端…といった嬉しい事態になっている。
久遠としての名前を公表した現在も蓮のビジュアルは『敦賀蓮』のままを維持しているのだが、それは蓮の顧客だった彼女達への感謝の意味もあり、また、実はキョーコが久遠の姿で致した時に、まるで別人なその容姿に照れて動きを固めてしまったせいもあるとか無いとか……
とにもかくにも、『久遠』ではなく『蓮』モードのままの生活を続けているのが現状である。


「……ふぁ…」

いつも通り出社して自分のデスクに向かう、けれど気が緩んだ一瞬に思わず欠伸が出てしまったのだが……

「……蓮……寝不足?」

目端が効き過ぎる相方……パタンナーの社にそんな姿をバッチリ見咎められてしまった。

「いえ……そういう訳でも無いんですけど…ちょっと気を抜きました、すみません」

「俺だけしかいない時なら別に良いけど……可哀想だからあんまりむちゃくちゃしてやるなよ?休学してたの復学したばっかりなんじゃないのか?」

「はは……そうですね、気をつけます」

どこまでもお見通しの社に蓮は苦笑しながら分厚めのスケッチブックを取り上げた。

「とりあえずデザイン画200描いてみました、見てもらえます?」

「お、メインデザイナー様は仕事が早いね…」

社はどれどれとスケッチブックを受け取ってペラペラと捲る。
鉛筆描きのそれに色鉛筆の色が乗り、またところどころ流麗な文字で細かな指定が入っているそれをパラパラとする社の隣で蓮がつぶやいた。

「彼女と一緒にいるとアイデアが湧くんですよ、色々と…」

「はいはい、なら3日ぐらいキョーコちゃんと引きこもったらデザイン画1000体は軽いな?」

「………出来なくは無いでしょうけど…キョーコが保つかな……」

「……お前のアイデアが湧く瞬間がどんな時か良く分かったよ……」

呆れた顔でため息を吐いた社はああそうだと顔を上げた。

「お前の言ってた増員だけどな、三人、予定通り引っ張れそうだぞ」

「そうですか、それは良かった」

「しかし、あんな三人、どこで目を付けてたんだ?」

「企業という枠が性に合わないくて個人でテナントをしていた人達…ですよ」

蓮がフフフと笑い、社もへぇと頷く。

「まあ……確かに黒崎ってデザイナーはあの外見からは信じられないぐらい繊細な仕事具合だしな…」

「社さんも好きでしょう?ああいうデザインする人」

「ああ…ああいうプライド持って仕事してる人間はいいねぇ…あとは緒方と新開の二人だよな?」

「緒方さんはMC(マーチャンタイザー)なんですけど、見かけによらず、かなりやり手な人で、辞める前の会社でもトップMCだったんですよ、一人で億の販売企画、いくつも通してますしね、仏の緒方って聞いた事無いです?」

「って……それ…笑顔でドギツイけど限界ギリギリを引き出して業績を上げ続けたっていう伝説持ってる人?」

「そうです、店舗に店を構えずにDM(ダイレクトメール)媒体での販売で勝負しているうちと同じ形態の……ほら、ジャンヌダルクに勤めてたんですよ、緒方さんが辞めたお陰で今ではうちが勝ってますけどね」

「あー、そりゃすごい……で、新開の方はアレだろ…RINDOH(リンドウ)にいたパタンナーの新開だろ?」

社はパタンとスケッチブックを閉じた。

「ご存知でした?」

「前にヒットした鈴シリーズのワンピースのCMあっただろ? 鈴の音のCMのアレ、有名だもん。それに、俺のパタンナーの先輩だし」

頭が上がらないんだよなぁ…と唸る社に蓮は笑いながら返す。

「やりにくいかもしれませんが、パタンナー室長は社さんですし、俺と組むのは社さんですよ?」

「あぁ……それはいいんだけどさ……」

「問題ある人でしたか?」

「いんや、表面上には合わせてくれると思うよ、雰囲気読むのは上手だし。…けど…」

「けど?」

「狸なんだよなぁ……周りに合わせながらも自分の譲れないこだわりは絶対に引かないんだもん」

「それはそれは…頼もしいですね」

「多分新開さんが来たら盛り上がるぞー、仕事は確実正確だから」

はははと乾いた笑いを零すあたり、社は少々新開に苦手意識があるのかもしれないなと受け取りながらも蓮は笑って流してしまう事にした。
仲良しこよしだけで仕事は出来ないし、有能な人間同士の刺激は互いが切磋琢磨する為にも必要だ。

「えぇ、そこは期待してます。じゃないと俺が身動き取れないんでね」

「身動き? ……蓮…お前…何企んでんだ?」

長い付き合いで蓮の思惑を読む事に長けた社は若干の嫌な予感を覚えながら問い返す。

「いえ、準備期間はあと10ヶ月しか無いので出来れば無駄にしたくないんですよね」

「10ヶ月って……」

皆まで聞かずともソレは蓮とキョーコの結婚式までの期間である事は社にとって手に取るように理解できた。

「一番似合うウエディングドレスを作ってあげたいですし、どうせならこの際、アクセサリーや靴、ドレスの下に着せるランジェリー、全部を『レン』モデルにしたいんですよね…」

「おま!! どこまでやる気!!!」

「頭から爪先まで、俺色っていいと思いません?」

ニッコリ極上の笑顔を浮かべる男を前に社はこれでもかと深々とため息を吐き出した。

「…………靴のパタンナーも探さないといけないな…俺じゃそれは上手く引いてやれない…ランジェリーは……まあ…俺がなんとかやるから好きにやれ」

「社さんは頼りになりますね、よろしくお願いします」

「はいよ……」

ひとしきりの会話が終えた所で蓮のデスクの電話が鳴り、社は蓮のデザイン画が収められたスケッチブックを片手に自分のデスクへ戻っていった。


「……はぁ……『レン』がデカくなるのは全部キョーコちゃんのお陰だって知ってるの、俺だけなんだろうなぁ……」

これから確実に大きくなるであるだろう自社ブランドの行く末に社はやれやれとため息を吐いて自分の仕事へと戻っていった。







蓮氏は己の欲望に正直ですw

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