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SS・魔女の条件3
おひさしぶりでございますー^^の魔女です。
徹夜で絵を描き、入稿しまして、入稿作業中はPCが他の事できないので、仮眠したり、携帯いじってたら魔女が完成したので、ぽいっと。←かるいな。

あと一冊。気を抜かずにがんばりますともー!むはははは!
目を皿にするのです!!しゃきーん(皿口皿)/
・・・こんだけ言っといてなんかミス仕出かしたら本気で腹切り物なので、真剣にがんばってますとも。えぇもう。本気で・・・。

さてさて、ということで、やっとこさ二人の感じに・・・なってきたのかしら?な魔女は追記よりどぞー。





魔女の条件 3









いくら好きだと伝えても、一向に届く気配の無いこの虚しさは、この想いを諦めてしまえば……消えていくんだろうか……




松田にひねり出させた空き時間を使って、奏江の控え室にやって来れば、だいたいがお互いの台本を使った台詞合わせやら、他愛の無い世間話をする事になる。
まあ……収録の時間もあるから、局がかぶっているからと、訪ねてみた所で、奏江がいない事、すれ違う事だって結構多いんだけどな。


とりあえず今日は運良く出番待ちだったようで、奏江を捕まえる事が出来た。
だけど、急に今日の台本に変更が出たんだとかで、奏江の意識は今そちらに集中している。

ペラリ、ペラリ

俺が携帯を弄る音と、奏江が台本をめくる音だけが部屋に響く。
そこに言葉は無い。だけどこの空間はとても好きだ……。
とても穏やかで、俺は周囲に向けて姿勢を正しておく必要もなく、力を抜く事が出来る。

芸能人、上杉飛鷹じゃなく、ただの飛鷹でいい空間。
それはとても居心地が良い…………。

携帯電話の液晶からチラリと視線をはずせば、奏江の真剣な表情が伺えて、その細くて白い手首を思わず掴み取りたい衝動にかられそうになる。



――こわしたくない

――こわしたい

――こわしたくない

――こわしたい



奏江はいつだって俺に真っ直ぐで、上杉というフィルターを全く通さないで見てくれる貴重な人間だけど、最近、もうそれだけじゃ満足出来なくなっている自分の心に気がついた。


原因はアレだ……

クランクアップしたドラマ……魔女の条件……。

アレの収録中は、手を繋いで、キスもして、……肌を合わせた……。
奏江の瞳が俺だけを映していた。

とても近い場所に、俺の立ち位置があった。
その腰に腕を回しても、その頤を掬っても、拒まれる事は無い。
それは役の上での事だったけど、それが出来無くなった事に、俺は激しい飢餓感を覚えている……。

あの温もりが段々と記憶から薄れていくことが嫌で……

だけど時間は残酷に過ぎていくから薄れていく記憶を止める事はできない。


俺だけを見て欲しい……


あの温もりにもう一度触れたい……


組み敷いた時の声が聞きたい……


カメラの前でじゃなくて、俺だけの声を…………





「奏江……」

「なに?飛鷹くん」

台本を見つめていた奏江の視線が俺の方を向いた。

「俺、…………奏江が好きなんだけど」

こうやって人の目を真っ直ぐ見て話をするのは、最初から変わらない。

だから好きなのだと何度も思う。

「私も好きよ?飛鷹くんのお芝居はやっぱり凄いもの…この前やってたサスペンス、放送見たけどとても良かったわよ?」

……だから……どうして俺との会話は『芝居』が前提な訳?

「俺はお前が好きなんだけど?」

「ありがと。……でもあのシリーズには私、一回目のゲストで出してもらってるから、相手役のオーディションは多分受けられないわよ?」

いやいや。だからどうして俺の告白は『奏江の演技が好きだ』って伝わり方をするんだ?
俺、かなり真剣に言ってるんだけど……。
これで何回目だか……数え切れない連敗率に、がっくりとくる。

「いや、なんでもない」

……今回も伝わらなかったと俺は溜め息をついて、これ以上追うことを諦めて、奏江の話題に素直に乗る事にする。

「飛鷹くん?」

俺だけを見て欲しいと押しまくって、今の関係をブチ壊す勇気はさすがに無いんだ……

今、この状態が心地良いのは事実だから……


「……いや、……降板の話聞いたんだ?」

「えぇ、相手役の子、未成年だったのよね?飲酒がすっぱ抜かれて、降板になったってワイドショーでも騒いでたわよ?」

「ああ……あれなぁ……。馬鹿な事したよな」

イメージ第一の商売で自分からそれを壊す行為は馬鹿だとしか言えない。

「そうね、同情の余地は無いわ」

「気持ちいい程バッサリだな……」

そういう所、……好きだけどな。

「そう?」

「で、実はさ……あのシリーズの俺の新しい相方、京子が内定してるんだと」

「あの子が?」

「今撮ってるドラマの現場じゃ敦賀さんに散々ノロケられて、……今度の現場は京子にノロケられんのかと思うとちょっと…嫌。……っていうか、結構憂鬱なんだけど……」

……二人共が俺の奏江への気持ち知ってるから、からかいたい放題してくれて……疲れる。

「でも多分。敦賀さんよりあの子の方がそう言うの、口に出さないと思うわよ?」

「そうなの?」

「敦賀さんは見ているこっちが可哀想になるぐらい、アピールしても伝わらない片思いをしていたから、……やっと手に入れたあの子を自慢したいのよ」

…………それ……なんか俺にも通じる話じゃねぇ?
可哀想なぐらい片思いって……なんか嫌な響きだな……。
ってか、人の事はそんなに敏感に気付けるんだから、自分の事もちょっとは気付いて欲しいんだけど?

「へぇ。……あぁそうだ、奏江」

「はい?」

「この収録終わったら今日の仕事はないな?飯、食いに行こう」

「え?でも飛鷹くんの上がりは早いんじゃないの?こっちは押してるから結構かかるわよ?」

こっちは時間ぐらいでへこたれてらんないんだよ。ただでさえ局も終わりの時間もかぶってる事なんてほとんど無いんだから。奏江を狙ってる男は多いから、ちょっとでも俺の影をちらつかせて牽制したいんだ。

「台本読んで待ってるから平気」

「……分かった、NG無しで早く片付けるわ」

「お、やる気だな、んじゃ俺もカッコ良く一発OKもぎ取ってくるか」

相手のある仕事だから狙い通りになんていかないけど……
それでも俺はカッコ良いとこ…見せたいんだ……

「ふふ、頑張ってね」

「おう」

そう言って差し出すのは互いの右手。

頑張ろうと言ってポンと交わす掌は、出会った頃から変わらない。

いや、……俺の掌の大きさはかなり変わっているから、本当は変わってないものなんてどこにもないのかもしれない…………。







――――――――――――――




私はお酒を飲めて、彼は飲めない。

それが私達にある年の差の壁。


「別に飲んでもいいぞ?送ってくし」

「いいえ、特別な日じゃない限り飲まないわよ、日ごろからしっかり気を締めておかないと、体型が崩れちゃうもの」

こうしたやり取りも、よくある事。

「じゃ、いつもの店でいいの?」

「えぇ」

いつもの……で通じる程お互いの好みを知っているし、

「じゃ、店に行くか」

機嫌の良し悪しもその表情を見れば分かる。

(今日はご機嫌みたいね……)

というか、一緒にどこかへ出掛ける時に機嫌が悪い飛鷹くんの顔を見た試しもないんだけど……なんて思いながら、いつの間にか見上げなければならなくなったその顔を見つめる。

「えぇ」

けれど……


「きゃっ」

「!!……あっぶね……」

段差にヒールを引っ掛けて躓いた私は、気がついたら彼の腕の中にいた。


「あ……ありがとう」

「どう致しまして」

年の差はいつまでも縮まらないのに、あっという間に追い越されてしまった身長。
出会った頃よりはるかに大きくなった彼に、易々と受け止められてしまってドキリとする。

「奏江、怪我は?」

「……だ、大丈夫よ……」

こんな時、もうこんなにも彼との間に差があるのだという事に改めて思い至り、心がざわつく……。

「……行きましょ」

この動揺隠すために、私は自分の表情筋をフル活用する。

「おう……気をつけろよ」

手を伸ばせばその腕を取る事も出来る距離。

「ええ……」

二人で並んで歩く為に一歩を踏み出せば、私は自分の身に起きた異変に気がついた。

「…………あ」

「あー。ヒールが折れたのか」

「ええ……」

「んじゃいいよ、場所変えよう」

「え?きゃっ」

言うが早いか私の身体はふわりと持ち上がる。

「タクシー拾って俺んちで食おう。母さんが奏江をまた連れて来いってうるさいから、付き合って」

「えっ……えぇ!!!」

軽く持ち上げられて私は慌てふためくのだけれど、そんなこと全く気にしていない彼は私を抱き上げたままタクシーを拾う為に歩き始めてしまった。

「ちょっ!ちょっと!!飛鷹くん! 目立つわよ!バレるわよ!」

「そこの大通りまでだし、暗いから平気だろ」

「で、でも!!」

「はいはい。黙らないとそれこそ目立つぞ?」

私の言葉なんて何でもない顔で歩く彼を止める術がない。

「っ、もー!!」

こうなると、覚悟を決めて、バレませんようにと大人しく身を小さくするしか選択肢がない。

「母さんの靴、合うかな……」

「なんだっていいわよ……もう……」

悪態をつくのが精一杯で、私は彼に表情を見られないように顔伏せた。


なんとなく自分の中にある気持ちは分かっている……。
時折、好きだと言う彼の目に嘘は無いから……。

ただ……自分の中の想いに正直になるには……私よりもずっと小さく、けれど見た目よりはるかに大人びていた頃の彼を知る自分が、『彼はまだ若いのだから、私が妨げになってはいけない』そう警告を発していて、彼の想いに気付いていないかのように、私に行動させた。

「って、奏江、お前軽いぞ?もうちょっと食え」

「だ、駄目よ、今を維持したいんだから」

「俺はもうちょっとあっても良いと思うけどな……」

「もう、知らないわよ……」


私を軽々と持ち上げる彼に、心臓は驚く程早く脈打っていて、気付かれないように私は唇を噛み締める。

誰かを好きになるつもりなんてなかったのに……………。

彼とこれだけ近づいたのはとても久しぶりで、その心地よい温もりを前に、思わずその首にすがり付いてしまいそうな自分を押し止めるために、私は両手を固く握り締めていた。











・・・いや、なんかもう未来設定だから好き勝手な年の差物語に成り果ててきている気が(ガクプル)
好きだとおっしゃってくださる方は結構いるのですが、こんな感じになってきた魔女に、需要がどこまであるのか今ひとつわかりませんw
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