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頂SS・ACT.168続き妄想【おまけ追記】
はい、こんばんはー^^

ひなたんがうっかり「こんな話も読みたい」と言ったので、書いて?っていうか書いてくれるよね?にっこり
と、無理矢理追剥してきましたw←最低ですな。

ということで、追記よりどぞー。
明日は14日までに入金の方の発送に向かいますー。で、一応ギリギリまでがんばりますが、梱包がなかなか終わらないもので(汗)15日以降の方、冬コミ帰ってきてから発送になると思います。が、郵便局休みなので三箇日終わってからの発送になりそうです。遅くてすいませ…orz




act.168 バイオレンスミッション フェーズ10.5 続き妄想







「……っ」

まるで戦いに挑む様にマウイオムライスを食べる敦賀さんを見ながら、私も必死で食べ続けた。
味もボリュームも“怪物”なそれを“攻略”し“やっつけ”てしまおうと――――。
けれど、目の前の死の山を口に運びながらも……私の心は、それを食べ続ける敦賀さんの表情に囚われていた。

苦しそうで、辛そうで……けれど諦める事なく挑み続ける敦賀さんは、明らかにいつもと違う。
敦賀さんが自ら料理をする事が驚愕だったけれど、それ以上に何かを「食べたい」と言うことがさらに異常事態なのに……それを問い質す事なんてできない。

「……最上さんは、無理しなくて残していいよ?」
「いいえ!もう少しです!!頑張りましょう、敦賀さん」

途中、何度か苦笑して私に残す事を勧めてくれたけれど私は断固として食べ続けた。
確かに量は多いし、味だって破壊的だし、こんな遅い時間に大量のカロリーを摂取する事は望ましくないけれど。でも――。

「「……マウイ――……」」

最後の一口をなんとか飲み込んで、テーブルに突っ伏した敦賀さんはさすがに苦しそうだったけれどその表情はひどく嬉しそうだった。

「やりましたね!敦賀さんっ!」

私も自分の分をなんとか平らげ、二人して死の山を無事に攻略することができた。

「うん……ありがとう、最上さん。変なことに付き合わせてごめんね?」
「いえっ!敦賀さんの手料理なんて貴重ですから」
「ははっ、そういえばそうだね。俺、料理するのってこれが二回目だし……誰かに食べて貰ったのは初めてだな。最上さんが、俺の初めてのヒト……だね」
「へ、へへへへへ変な言い方しないで下さいっ!」
「でも、本当の事だよ?」
「本当の事でも、ですっ!!」

(敦賀さんの台詞はいちいち思わせぶりで、妙な誤解を生むのよね!心臓に悪いじゃないっ!)

頬に感じる熱で自分の顔があり得ない程に赤くなっている事がわかったけれど、その熱を抑える方法が分からなくて声を張り上げる事で誤魔化した。

「くすくす……。そんなに照れなくてもいいのに」

真っ赤な顔の私を見て笑う敦賀さんは、いつも通りで。さっきまでの悲痛さは微塵も感じさせないその表情に、ホッと安堵しつつも火照る頬の熱は下がらない。

「もうっ!からかわないで下さいっ!」
「からかってなんかいないんだけどね……。最上さん、遅い時間にごめんね?」

笑いを納めた敦賀さんの真っ直ぐな視線に鼓動が跳ねた。

「いえ!そんな……。私、何もしてないですし……」
「そんな事ないよ?俺は最上さんから無限の力を貰ったから」

柔らかく微笑む敦賀さんは何かをふっ切った様な……乗り越えた様な。不思議な瞳をしていた。

「……え?」
「ケチャップで書いてくれただろう?数字の8は横にすると……」
「あっ!?」

敦賀さんの言葉でハッと気付いた。数字の8を横にすれば無限大を意味する“∞”の記号で――。

「うん……ありがとう」

瞳を伏せ微笑む敦賀さんの意図は分からないけれど、験を担ぐようなものだったのかしら?

(――でも、“∞”の記号の由来って……)

無限に繰り返す……“メビウスの輪”

どんなに進んでも結局はもとの位置に戻ってしまう。
ずっと……ずっと同じ事を繰り返して、抜け出す事が出来ないその場所を壊したかった……なんて考えるのは穿ち過ぎかしら?

「……それに、数字の8は末広がりで縁起がいいですからね!」

頭に一瞬浮かんだ考えを振り切るように笑顔を浮かべ、敦賀さんを見た。

「そうだね……。本当に、最上さんがいてくれてよかった……ありがとう」
「そんなにお礼を言われるほど大したことはしてないですから」
「いや、本当に感謝してるんだよ?……さぁ、もう遅いし送って行くから」
「でも、片付けが……」
「それは、君を送って帰った後に俺がするから大丈夫だよ」

遅い時間だから送っていくと言って下さる敦賀さんは、完全にいつも通りだけれど……。

「……私、帰りたくない……です」
「えっ!?」

ポツリと零れた言葉に敦賀さんが目を見張った。私、そんな変なことを言ったかしら?

「……敦賀さん、ご自分が今日、病院に行かれたってご自覚がありますか?私ごときがいても何のお役にも立たないかもしれませんが……今夜一晩、傍にいさせて頂けませんか?」

無言で固まっている敦賀さんから視線をそらさずに、返事を待つ。

病院での検査の結果、異常はなかったという事だけど……あの時の敦賀さんの様子を思い出すと不安で仕方ない。

(……敦賀さんの手、凄く冷たくて――……)

暫くの沈黙の後、敦賀さんは深く嘆息して苦笑した。

「……最上さん、その言い回しはちょっと……。誤解を招くから、他で言わないようにね?」

(……誤解を招く?私、何か変なことを言ったかしら?)

敦賀さんの言葉に首を傾げて、自分の台詞を思い出すけれど何か変なことを口走ったのかしら?

(今までにも何度か泊めて頂いた事があるから、大丈夫だと思ったんだけど……迷惑、だったかしら?)

そう思ったけれど、日中の敦賀さんの表情とマウイオムライスに決死に挑んでいた時の事を思うと心配で……何もできないのはわかっていたけど、敦賀さんの傍にいたかった。

「……最上さん、夜中に一人暮らしの男の部屋に来て『帰りたくない』なんて言っちゃダメだよ?」

一瞬、何を言われたか分からなくて……敦賀さんの言葉を何度も反芻した。

「んなっ?敦賀さんに言われたくありませんっ!!」

指摘されて初めて自分の台詞のもつ意味に気づいた。

「そう?『一晩、傍にいさせてください』とか……襲われても文句が言えないよ?」

真っ赤になった私の目の前には、夜の帝王と化した敦賀さんが嫣然とした笑みを浮かべていて……その瞳から目が逸らせない――……。



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年始代わりのオマケということで><
「そう?『一晩、傍にいさせてください』とか……襲われても文句が言えないよ?」

送って行くと言った俺の言葉に返されたのは「帰りたくない……」なんて俺の理性を激しく揺さぶる一言だった。その上、「一晩、傍にいさせて」だなんて……彼女の中で、俺は本当に異性として認識されているのだろうか?

(あぁ、そういえば……)

昨夜、カインと雪花としてホテルに泊まった時にもバスルームに飛び込んできた時も顔色一つ変えはしなかった事を思い出す。

(俺は、そんなにも君にとって対象外なのか……?)

視線の先で瞬きすら忘れたように固まったままの最上さんの頬へと右手を滑らせ、掌で包み込むように触れる。

「――……っ」

つぶらな瞳が見開かれて、掌に感じる温かな熱に口端だけで笑みを浮かべた。

「最上さんの中で俺は……」

続く台詞を意図的に濁して、頬にあてていた掌はそのままに指先で柔らかな耳朶に触れると掌に感じる熱が一気に高まった。華奢な肢体をピクリと小さく震わせ、潤んだ瞳に怯えたような色を見つけた時に理性を焼き切る寸前だった熱が引いていく。

「……なんてね」

クスリといつものように微笑んで、名残惜しく思いながらも柔らかな頬から手を離した。

「俺も一応、男だからね……気をつけてね、お嬢さん?」

柔らかな栗色の髪をそっと掬うようにして、瞳を覗き込んで悪戯っぽく笑う。心中にある欲望は綺麗に隠して「敦賀蓮」として。

時々、どうしようもないほどに求めてしまう。抑えきれない激情のままに、秘めている思いを告げて触れたいと――。
けれど、その度に思い止まる。まだ、ダメだ――と。

今のままの俺ではダメだと分かっている。過去に囚われたまま進む事の出来ない俺では、想いを口にする事は許されない。

けれど、今回の仕事が終えれば……。カイン・ヒールとして「B.J」を演じきる事が出来れば――……。

また揺れるかもしれない。凍ったように立ち止まってしまうかもしれない。
それでも……今、最上さんからもらった無限の力があればきっとその日はやってくると思える。乗り越える事ができると思える。

俺に無限の力を与えてくれる、彼女こそが俺の唯一の……御守り、なのだから。
ひなた | URL | 2011/01/02/Sun 18:41 [編集]
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