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SS・ラブミークエスト14
こんばんは、そやえもんです^^

いよいよ最終回な訳です。第一部だけど←

オフ本にはこのお話までを収録させて頂きまして、ここから先をまたのんびり書いて行きたいなぁと思ってます。
白銀の狐が終わった後。っていう予定で今のところ何もやってませんけどね。どうもすいません。

たくさんの方にコメントを頂き、本当、こんなネタ感満載な話だけど、書いて良かったなぁという気持ちでいっぱいです^^お付き合い下さった皆様、ありがとうございました!

【パスレス】5/20までの方、お返事完了しました。何人か戻ってきてますので、アドレスやドメインをチェックして下さい。
【通販到着報告】も本当ありがとうございますー!今回のBlack breathはだいぶドキドキしながら出したんですけど←本誌の続き妄想的な長編なんだけど、発行までのタイムラグとかもあるのでね。
怒られてないし、むしろ良かったと言って頂けたのでほっとしておりまするー!良かったーっ!!
とりあえず、限界値が限界地となっている残念な誤字は後から自分で一個発見しました。・・・ちーん。











ラブミークエスト 14





「敦賀さんがどうしたんですか!?」

「とっ、とにかく来てくれたら分かるからっ」

血相を変えて駆け込んで来た社に案内されるまま、城内を走る事になったキョーコと奏江は、そのただならぬ雰囲気に何が起こったのかと問うたのだが、社自身も事態を上手く説明出来ない様子で、社の慌てようにキョーコの心中には不安が渦巻いていった。

「こっちだよ……」

促されたのは広間であり、そこにある豪奢な椅子にクーが腰掛けていた。

「キョーコ!!」

キョーコの姿を捉えた事で、クーは立ち上がりキョーコの元へ早足で近づいてくる。

「お父さん、敦賀さんは……一体!?」

息を切らせたキョーコをいたわるようにクーはキョーコを抱き締めた。
そしてキョーコの呼吸を落ち着かせる為にポンポンと優しく背中を撫でる。

「キョーコ。落ち着いて、あの子の命には別状はないから」

「は、はい……でも……っ」

〝命に別状はない〟では、何に異常があったというのか。

キョーコの動揺は最高潮に達していた。

「こちらへ」

クーに引かれ、隣の部屋へと足を踏み入れる。と……

「……え……?」

一体何がと恐る恐る踏み込んだキョーコの視界に飛び込んできたのは、誰も予想しなかった蓮の姿だった。




***




「尚ちゃん?」

「なんだよ」

じっと座って動かない尚に、美森が意を決して話しかけるのだが、不機嫌な様子を隠す事もない尚は、ギンっと睨みつけるような鋭い眼光を放ち、美森は思わず息を飲んで後ずさった。

「こ……怖いよ、尚ちゃん。そんなに気にしなくても」

「気にすんなってのはアレか。俺じゃヒズリ国に勝てっこないから気にすんなって意味かよ?」

「ち、ちが、そんな意味じゃ……」

尚のどこまでも荒んだ剣幕に、うっすらと涙すら浮かぶ美森なのだが、そんな彼女を庇おうと成り行きを見守っていた春樹が腰を上げた。

「尚。実際今のあなたは負けているんだから、美森ちゃんに八つ当たりするのはやめなさい」

「……どういう意味だよ。返答次第じゃミルキちゃんだからって許さねぇぜ?」

春樹の物言いでさらに苛立ちを隠さなくなった尚に、春樹はやれやれとこめかみを押さえながら言った。

「言葉通りよ。この間、幻とさえ思われていたヒズリ国が突然、復国を公式声明として出したのをアナタは国民に知らせないように握りつぶしたわね」

「それがどうした。何が悪い。他国の話なんだから別にいいじゃねぇか」

憮然とする尚に春樹はさらに続ける。

「敦賀蓮……」

ピクリと尚の肩が跳ねた。

「黒髪の時は気付かなかったけど、あの金髪の姿はわが国にあったヒズリ国の文献に残されていた王族の肖像に酷似しているわ。なにがしかの関係があるんでしょう」

「――そうだったか?」

それでも尚はとぼけた物言いで春樹の言葉を認める事をしない。

「誤魔化さなくてもいいわよ。国王様が知ったらうちは属国するといいかねない事を心配したんでしょう?」

「…………お見通しかよ……」

「アカトキの開祖は元々ヒズリ国の国民。公にはしていなかったけど、いつかは祖国に帰る日を夢見ていたものね」

春樹の言葉に尚はチッと舌を鳴らす。

「あっちの国土がうちの倍あろうと関係ないし、そんな昔の先祖の言い伝えを実行して属国するなんざ、馬鹿げてるぜ。絶対させねぇ」

「でもそれだけじゃなくて、彼と一緒にキョーコちゃんがいたって事、気になってるんでしょう?」

「はっ、冗談やめろよ。なんでキョーコの事なんか」

強がって笑みを浮かべるが、尚の頬は引きつっていて、春樹の指摘が図星である事を物語っていた。

「負けたくないんでしょう?」

「だから、俺は負けてなんかっ」

ムキになって反論しようとした尚に春樹は言った。

「尚。負けたくないなら、あなたもいい加減本気を出しなさい」

「本気?」

「自分の手で龍玉を手に入れて勇者になりなさい。アカトキをヒズリと比類できる国に出来るかどうかはアナタにかかっているんだから」

出来るでしょう? と問い、挑戦的な春樹の視線を尚はじっと受け止め、しばしの沈黙を経て彼は口を開く。

「……それが出来たら……俺はあの男に勝てるか?」

その瞬間、尚の瞳に宿った光に春樹は心からの微笑みを浮かべた。

「あなたなら出来るわ……」




***




「敦賀……さん?」

「うん。おはよう」

「久遠……」

「二日ぶりだね。キョーコちゃん」

キョーコがクーに案内された先。城内の一室に蓮はいた。

右手側には蓮が壁にもたれて立っている。けれど、左側を見れば久遠が椅子に座ってくつろいでもいる。
そう。あきらかに二人が同時に存在するという有り得ない光景が目の前に広がっているのだ。

「な……んで?」

目の錯覚かとキョーコは自分の瞼をゴシゴシとこすってみるも、再び開いた瞳に飛び込んでくるのは蓮であり、久遠である。

「うーん。分裂したみたい……かな?」

キョーコの呟きに久遠が苦笑混じりに返事をすれば、反対側に立つ蓮は額に手をあてて深い溜め息を吐いた。

「えええ!!? ぶ、ぶ、分裂って!? 何、何で? どうしてっ!!?」

奏江もこの事態に目を見開いて絶句し、社も心の底から心配をしている表情で三人を見つめていた。

「マリア姫曰わく、解呪の仕方がまずかった場合、有り得ない事態ではないそうだよ」

クーが割り入るが、この珍事にキョーコの脳には話の半分も飲み込めずに混乱を極めていた。

「……じゃあ、どうすれば元に……」

クーの言葉にキョーコは問い返し、クーは困った表情で、

「やはり龍玉が必要になるそうだよ」

と、今は無きそれがやはり必要なのだと告げる。

「大丈夫だよ、キョーコ」

「え?」

久遠は弱り果てるキョーコに近づき、キョーコを正面から抱き締めた。

「蓮も俺も過去の記憶なんかは一応二人共が持っているし、性格は多少違うけど、思考回路はほとんど一緒だろうしね」

「一緒って……」

「根本的にキョーコを好きなのは一緒だから、問題はないかなって」

「そう……なのかな」

好きだと面と向かって言われた事でキョーコの頬はピンク色に染まり、そんなキョーコの様子に久遠は笑みを深くする。

「だから今夜は俺がキョーコの部屋に行くからね」

「…………へ?」

「ちょっと待て! 彼女は俺の妻だぞ」

訳が分からず首を傾げたキョーコの後ろから蓮が慌てた声を上げる。

「いや、蓮。お前の妻なら俺の妻なんだし、問題は何も無いだろう? そもそも蓮とキョーコちゃんは偽装結婚だった訳だし」

「馬鹿な事を!! 最初はそうでも彼女は俺を選んで一緒にいるんだから、久遠。お前が遠慮しろ」

「いや、あの……」

久遠と蓮がキョーコを間に挟んで口論を始めてしまい、キョーコはおろおろと二人を交互に見やる。

「キョーコも俺と一緒が良いよね?」

「え?」

キラキラと笑顔を振りまく久遠にキョーコはひくりとして久遠を見上げる。

「最上さん。これも確かに俺だけど、気にせず断っていいからね」

「え……いや……でも」

蓮にそう言われても、キョーコからすれば髪と瞳の色が違うぐらいで蓮も久遠も同じ人物に見えるのだから返答に詰まる。

「キョーコは俺が嫌いなの?」

「そんなことは……」

まるで捨てられた子犬のようにキラキラと見つめてくる久遠に、息を飲む。

「君は俺の大切な人だから、例え自分の半身だろうと渡したくない!」

「っ!!」

ひたむきな視線をじっと送ってくる蓮の視線の熱さに思わず赤くなる。

「久遠、諦めろ」

「いや、蓮は散々キョーコを独り占めしたんだから俺との時間を作ってくれてもいいだろう?」

「ちょっと、二人とも……落ち着いて」

「キョーコは黙ってて!」

「最上さんは黙ってて!」

「は、はいぃぃっ」

そうして「俺だ」「俺が」と口々に言い合いを続ける二人にキョーコの心はじわりじわりと追い込まれていった。

「だ……だったらみんな一緒に……」

だらだらと冷や汗をかきながらこの場を収める為に提案すれば、それまでの不協和音が嘘のように久遠と蓮はピタリと停止し、二人揃って蠱惑的な微笑を浮かべてキョーコを見つめる。

「え? あ、あの……」

あきらかに変化した二人の雰囲気に戸惑っていると、久遠と蓮は揃って口を開き、囁くように言った。

「「 良かった、俺達二人とも、君と離れるのは一晩だって嫌だったんだよね 」」

「……えっ?」

「「 そういう訳で、父さん、社さん。俺達の部屋を別々に用意しなくてもいいですよ。三人で一部屋を使います。西の離れは空いてましたよね? 」」

「あ……あぁ。それはかわまんが……」

「蓮……」

呆れ顔のクーと社、そして奏江をよそに、久遠も蓮も共に楽しげな笑みを浮かべていて、キョーコは自分が二人にはめられたのだと気付き、目を白黒させた。

「ま、まさか!?」

「じゃあ行こうか、キョーコちゃん」

「え、ちょ、ちょっと待って!?」

久遠によってキョーコの身体はひょいと抱き上げられ、キョーコはこれから己の運命の向かう先に激しい不安を抱き、ジタバタと抵抗をするも、

「駄目、待てないし、逃がさないよ」

蓮が久遠の肩を叩くキョーコの掌をぎゅうと握り、その甲に音を立てて口付け、皆の視線があるこの場での行動にキョーコは思わず固まった。

「ちょ、ちょっとぉぉぉ!!!?」

「「 じゃ、行こうか 」」

「い、いやぁぁぁぁ!!!!!」

息もぴったりな蓮と久遠はキョーコを抱えたままスタスタと歩き始め、一連の流れに呆れ返った三人を残し、退室していった。



こうしてキョーコは蓮と久遠によって連れ去られ、三人が龍玉を手にする旅に出立するのは、これより三日後の事であったという――。














ちょw3ぴとか思ったらそれは正解です←
いや、うん。表は裏への盛大な前振りです。はい。
楽しんで頂ければ良いのですがドキドキ><

↑っていうあとがきがまさかの初回公開時のあとがきだったっていう・・・。
最終話のあとがきもひどかったのね。ワタシ。おおおうw

とにもかくにも。頭で書きましたが、ネタ色強いパラレル話を心広く受け止めてお付き合い下さった皆様、
本当にありがとうございました!また続きは・・・年内くらいに始めようとは思ってますので、のんびりとお付き合い頂ければ嬉しいです!


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| | 2011/04/23/Sat 17:08 [編集]
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