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ACT.181本誌続き妄想
次の更新は日曜か月曜の夜かなーとかほざいておきながら、火曜日の深夜です。こんばんは。
買った同人誌を読みふける自分の時間を考慮してなかったとか・・・くう。
スキビは某様方の合同誌を買いましたvもう、ニマニマが止まりませんですよ。うふふ、あははvまだの方は是非買いに走っちゃうと良いと思うのですよvむふむふvv私もリレー小説とかしてみたいなぁ…誰かやらないかー…って私なんぞが相手じゃ駄目ですね、そうですよねorz
あ、うちのタイバニのコピー本は、需要あるかなぁと思いつつ、後日こっそりカートに入れようかなとか思ってます。
書き上げたい連載物とか、消化してないリクエスト物とか、新刊の中身とか、アンソロの中身とかをこれから頑張ろうと思うので、背中をどついて頂けると助かります。はい、がんばります。
ということで、冬コミ当落がもうすぐなので、落ち着かない惣也でした。

追記は一応本誌続き妄想なのです。多分続き妄想・・・なのです。多分←自信薄。








ACT.181本誌続き妄想






『……来い……』

その声に惹かれるように。

その瞳に吸い込まれるように足を踏み出した。


真っ暗になった視界に、自分がシーツにくるまれた事を知り、するりと回された腕に軽々と持ち上げられてドキリとする。

(タバコの匂い……)

鼻孔をくすぐるバニラの匂いは敦賀蓮ならば纏う事がない、カイン・ヒールが口にする洋モク特有の残り香だ。

暗闇の中でカードキーが開く音が聞こえ、次に視界が開けたと思えばポスンとシーツの上に腰掛けたカインの太腿の上に横抱きにされていて、すぐ目の前には男性特有のゴツリとした喉仏が見えた。

(こんなに綺麗でもやっぱり敦賀さんは男の人なのよね……)

男性だというのにきめの細かい肌は白く、睫毛は長く、完璧と言えるほどに整っている造形美は世の女性が羨む要素をいくつも兼ね備えている。
作り物ではないと証明するように動いている鼓動だけが触れ合う肌越しに伝わり、それに触発されるようにキョーコの心拍数も増した。
無音の部屋の中でやけに大きく聞こえる自分のそれが蓮にも伝わっているのだろうかと思えばキョーコの中で羞恥心が湧き上がる。

(って……別にやましい事を考えてた訳じゃないのに。なんで私が恥ずかしがらないといけないのよ)

「ねぇ、兄さん。もう少し眠らないと明日のコンディションに関わるわよ?」

「そうか?」

「うん」

静まれ心臓。と我が身を叱咤して雪花のキャラクターを保つ。

「でも、まだお仕置きが済んでないしな」

「は?お仕置き?」

一体何をと言うキョーコに対し、蓮はギュウとキョーコの身体を抱き締める。

(ここでギュウなの!?)

「危ない事をする悪い子にはお仕置きが必要だろう?」

そう言ってキョーコの頬にひたりと当てられた手のひらはとても冷たい。
ついっと顎にそってなぞられ、黒曜石を思わせる双眸にじっと見つめられれば、触れ合う箇所から自分の体温がジワリと上がったような感覚がした。

「ご、ごめんなさい。もう勝手に夜中に外出したりしないから……」

素直に謝る方を選んだが、纏う空気も凍りついてしまうように見える暗い表情の方が遥かに気にかかる。

「本当に?」

蓮がキョーコの首もとに顔をうずめるように動いた事で耳元から美低音が響く。

「本当本当!だから、ね?」

そろそろ離れてほしい。それは雪花としては口に出せないキョーコの本音だった。

(これ以上は心臓に悪すぎるのよーっ)

くすぐられるように届く近い声音と髪が触る感触にドキリとした反面、胸を掴まれるような苦しさを感じた。
まるで飼い主を求めてすり寄る犬のような動作は、単純に雪花を心配しただけではなく、なにかしらの不安を振り払いたい蓮の気持ちの表れのような気がして、そんな蓮を抱き締めたい衝動に駆られそうになっている自分が怖いのだ。

(私は……どうしたいのか……)

蓮が自分にとって特別な存在である事は認めても、この感情が恋であるとは認めたくはない。
けれど、目の前の蓮の異変が気になって仕方がない。

(敦賀さんの中で何かが起こっているの?)

もたげた疑念は初めこそ形の無い靄のような物だったはずなのに、それは『カイン・ヒール』『BJ』『敦賀蓮』という人格を理解していく中で、はっきりとした違和感を示し始めていた……。

「分かったならいい。今回だけは許してやる」

「本当に!?ありがとう、兄さん」

外された手と供に、ほんの少し拘束が緩み、ほっと息を吐く。

「ああ……じゃあ寝るか」

「へ?きゃっ」

解放かと思った瞬間、傾ぐ蓮に連れられてベッドに身体が沈む。

(な、な、な、ナニ~!!!!)

「おやすみ……」

(このまま寝るのーっ!?)

「お……おやすみなさい」

カッチンコッチンと凍るキョーコをよそに、蓮がキョーコを腕の中に抱き締めたままスウスウと安らかな吐息を漏らし始めたのでキョーコはやりように困惑した。

(えっと…………妖精さんの数でも数えて寝るしかない……のかしら……うぅーっ)

幼い頃から眠れない時の為に生み出した習慣では、この衝撃に太刀打ちできないのだろうなと心の隅で分かってはいたが、キョーコは目を伏せ、羊よろしく、妖精の数を数える事に専念したのである。







「……っ………………おはよう……」

目を開いた蓮は、一瞬ぼんやりとしてキョーコを見つめ、何事かに思いあたったのだろう、小さく息を飲み、目を見開いて驚いていた。

(最初のは敦賀さんね。やっぱりいくら敦賀さんでも寝起きには素が出るものよね)

垣間見えた人らしい姿に内心でほっとする。

(でもすぐに目を覚ましてカインの顔になるあたりはやっぱり流石よね)

「おはよ。兄さん。よく眠れた?」

苦しそうな表情からほどけていった寝顔を見ていたキョーコからすれば当然湧いてくる疑問だった。

「……そう、だな……よく眠れた」

「なら良かった」

「ああ……」

ぶっきらぼうな返答だが、きちんと返ってきた反応に心底ほっとしてカインの腕の中から自然に抜け出した。

「さ、ボスとの約束の時間までそうないんだから、支度しましょ」

「……ああ」

ガシガシと頭を掻き、起き上がった蓮はフウと深い溜め息を吐いた。

「ほら。兄さん。顔洗ってきて」

「ああ……」

どういう意味の溜め息だったのか、聞き出したい衝動に駆られたが、予定の時刻が迫っていた事もあり、キョーコは聞こえなかったフリをする。

バタンと音をたてて閉まったバスルームの扉をぼんやりと見つめ、キョーコは一つの決意に至り、キュッと唇を噛み締めた。






「あれ?敦賀さんはもう出発されたんですか?」

ホテルの地下駐車場には例によってジェリーウッズのキャンピングカーが待機しており、二人はヒール兄妹の姿を解き、それぞれの仕事に向かう予定だった。

「あら?やだ本当。蓮ちゃんいないわね」

挨拶していかないなんて変ねぇとボヤくジェリーにきっと急いでたんですよと軽く笑う。

(やっぱり……変だなぁ……)

いつもなら『いってきます』『いってらっしゃい』と温和な笑顔の蓮が見えるはずのタイミングだったのだが、なにもなかった事に昨夜からの疑念が確信に変わる。

「あの。社長さんは……」

「ん?ダーリンなら外のリムジンにいると思うわよ?」

「あ、はい!!じゃあ私、ちょっとお話ししてきます!」

「え?キョーコちゃん!?」

一体どうしたのと言うジェリーに答える余裕もないままキョーコはキャンピングカーを飛び出した。







「それで?最上くんは何を知りたいのかね?」

「え……?」

昨夜の事も、撮影中の事も。
包み隠さずにローリィに伝え、蓮の異変が心配だと訴えたキョーコだったが、そんなキョーコに対してローリィの反応は素っ気ないもので、キョーコは肩すかしを食らった。

(な、な。なんでぇぇ!?社長さんは心配にならないのぉぉ!!?)

「君が蓮を心配している事は分かる。確かにアレの面倒を見ろと頼んだのは俺だ」

「はい……」

だからローリィに相談しようと決めてこの場所に来ているのだが、とキョーコはローリィの反応に戸惑う。

「君の勘が正しいとしよう。蓮は何かと戦っているような、だったね」

「はい。そうです。社長さんなら何かご存知かと……」

キョーコの言葉を聞き、ローリィはフムと嘆息した。

「確かに知らなくはない。が、それを君は、どういうつもりで尋ねているのかね?」

「え?」

(どういうつもり……?)

「蓮に直接聞かず、俺に聞いてきた訳、だな」

「訳……ですか?」

ローリィの視線が鋭く、自分の心が見透かされそうな瞳にゴクリと息を呑んだ。

「好奇心かね?」

「そんな事は……」

無いと言おうとしたキョーコの言葉を最後まで聞かず、ローリィは突き放すように言った。

「お節介や好奇心でアレが気になるならやめる事だ。そんな感情ならアイツを余計に追い詰めるだけだ」

「追い……詰める?」

「ああ。蓮の悩みってのは、中途半端な感情で立ち入っていい領域じゃないからなぁ」

「中途半端……」

その言葉は確かな鋭さを持ってキョーコの心を突いた。

「やはり君もそろそろ自分の心に向き合わねばならん時期なのかもしれんな」

「…………」

「今のアイツに足りないのは、信じられる愛情だろうと思うが、それを与えてやれる人間がどこにもいない」

(愛……情……?)

「だからこそカインを無償に慕う雪花という役割を作ったんだが……ふーむ。こうなったらヒール兄妹というプロジェクト自体が……」

何かしら考え込むローリィに、キョーコの危機管理能力が、危ないと訴えてきた。

「わ、私、頑張ります!」

(雪花をやめたくない)

「ん?」

「力になりたいんです」

(他の誰でもない敦賀さんの為に……)

だからここで雪花を降りる訳にはいかないのだ。

「ほう。何故だね?」

「……私は敦賀さんが――――」


(そばにいたい……)


「蓮が?」

「敦賀さんの事が……」


(本当は……分かってる)


心の中でガチャリと最後の鍵が落ちる音がする。

「……好き……だからです」

「ふむ……」

「だから、敦賀さんのそばにいさせて下さい」

ローリィに駄目だと言われてしまう事が怖くてぎゅうと手のひらを握りしめた。

「そうだなぁ」

(やっぱり私ごときが敦賀さんに想いを抱くなんて事は許されないのかな……)

絶対的な権力者に否定されればそれこそ雪花を干されかねない。キョーコは絶望的な気持ちで胸に痛みが走る。

「くっくっく」

「へ?」

きゅううと眉根を寄せて厳しい表情のキョーコに対し、無表情だったローリィは突然笑い声を上げた。

「ふっ。くくく」

極限まで笑いをこらえていたらしいローリィは、ツボに入っているらしく腹を抱えて丸くなっている。

「社長さん……?」

ローリィの豹変にオロオロとうろたえるキョーコは、ローリィから言葉が発せられるのを待った。

「よし。合格だ!」

「は?」

首を傾げるキョーコに対し、ローリィは車の遮光ガラスを突然下げ始めた。

ウィーンと音を立てるそれが下がっていく事で外界の冷えた空気が車内に流れこんでくる。

「おい。んなとこで固まってないで、ちったぁ反応しろ」

「え……?」

車のすぐそばであるローリィの視線の先にはブラックのジャケットとストライプのシャツを着た人物の二の腕から下が見えた。

(う……嘘……あれって……)


「窓はすかしてあったんだ、聞いてたろう?」

「ま……さか……」

シャツからチラリと覗くアクセサリーも、身体のラインもどう考えても見覚えのある人物のそれにキョーコはみるみる青ざめていく。

(こんな事って……)

あっていいはずがない。
けれど、紛れもない現実に思考は完全に硬直し、指一本、ろくに動かす事が出来ない。

「今の最上くんの告白、ちゃんと聞いてたな?蓮」

(敦賀さん!!)

「…………社長……」

蓮はリムジンに片手をつき、車内を覗きこんでいる。

「なんだ?」

心底楽しんでいるらしいローリィの様子に蓮は息を一つ吐いてから言った。

「最上さんと二人きりにしてください」

(っ!!!!?)

「おう、かまわんぞ」

(かまうっ!構います社長!!行かないでぇぇっ!!!)

あまりの展開に声が出ないキョーコを残し、ローリィは揚々と車外へと出ていき、変わりに蓮が隣へ掛ける。
ギシリと軋むソファーの感触を俯いたままのキョーコは死刑宣告を待つ囚人のように床の一点を見つめてこの場から逃げるタイミングを探していた。








え?これで終わり?って言われそうな気がする……(滝汗)
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