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ACT.181本誌続き妄想2
はーい、ほーい、はーい!こんにちは。惣也です!
原稿が一ミクロンも進んでいませんが元気です←やれ。
もう十月が終わりますよ・・・トリックオアトリート!!!!!お菓子をくれない敦賀さんに悪戯しちゃうゾ★
・・・疲れているようです。

さてさて、続きを妄想してください。という勢いでぶった切っておりました続き妄想ですが、いつもコメント下さる方々にそろって続きは?と愛あるコメントを頂いたとあってはやはり書かない訳にはいかないわけですよ!
・・・駄作じゃないといいんですけれども、いかんせん・・・私だからな・・・。
期待を裏切るのが得意です(キリ)

はい。個人誌の締めきりもインテ合わせに伸ばす方向で書き下ろしを増やす事にしたので、のんびりがんばります。

あ、通販、裏庭到着報告、拍手コメント、感想など、本当にいつもいつもありがとうございます!
面白いと言ってもらえるようにがんばりますv




ACT.181 本誌続き妄想 2





『敦賀蓮』が産まれるよりも以前。
クオン・ヒズリの心が追い詰められていた頃を知るローリィ宝田にとって、蓮が『BJ』を演じるにあたり、目の前に高い壁が立ちはだかるだろう事は最初から予見していた事だった。

(それでも、いつかは乗り越えなきゃならん山だ……)

とは言え、それはダークムーンの橘嘉月を演じたいと訴えられた時にも同じく感じとっていた事である。

『嘉月』というハードルを越える事が出来た蓮ならばBJも乗り越える事が出来るのではないかと考え、そして、乗り越えるきっかけとなったキョーコを側に置いておこうと思ったのは、

(ま。親心ってやつだな)

そして、ローリィにはもう一つの思惑があった。

(最上君的にも良い転機になっただろう)

ふむふむと自分の行った事の成果に満足げな表情を浮かべてローリィはリムジンを振り返る。

今度は窓がピタリと閉じられていて声が聞こえる気配はない。ローリィはガラス越しに見える蓮とキョーコの表情をそっと伺った。


「ひでえ顔だな。ま、悩め悩め。若者は悩むのが仕事だ」

ふふんと笑ったローリィは、踵を返し、ジェリーウッズのキャンピングカーへと歩いていった。







(逃げたい、逃げなきゃ、でも、どうやって!?)

リムジンの後部座席で隣同士。
逃げようにもタイミングがない……とキョーコは床をじっと見つめてグルグルと思考の迷宮にいた。

(なんで聞かれちゃうのよーっ!こんなはずじゃ、だってだって、いーやーーっ!!!!)

だらだらと汗を垂らしながら手のひらをぎゅうと握りしめる。すると、

「ねぇ、最上さん」

「は、は、は、はぃぃいいっ!!!」

蓮に名前を呼ばれただけだと言うのに飛び上がる勢いで反応した。

「そんなに緊張しなくても……」

あからさまな反応に苦笑を浮かべて蓮はキョーコを見やる。

「しなくてもってそんな無茶な!!そりゃ敦賀さんは告白されるなんて事はきっと日常茶飯事で慣れまくりなんでしょうけどっ……」

「……最上さん。だだ漏れだよ?」

「はっ!!!」

口に出した自覚の無いキョーコが青くなって自分の口を塞ぐと、そんなキョーコに蓮はまたクスリと笑った。

「最上さんは本当に真っ直ぐで……かわいいね」

「かかかかかわいいなんて事はっ」

「とてもかわいいよ」

「あ、あのっ」

真っ赤になったキョーコは顔を上げる事が出来ず、そんなキョーコを蓮はじっと見下ろしている。

(こ、これはひょっとしなくても体よく振られる前フリなのよね)

そもそも。自分が蓮に特別な対象と見てもらえる自信など始めから無い。
蓮は優しいのだ。だから気を使ってまずある程度のフォローをしてからごめんなさいと言うのだろうかというマイナス思考が働いた。

「その!確かにさっきあれというかそれというか、敦賀さんの事がとか、うっかり口にしちゃった訳なんですけれどもっ、あのっ、あれは言葉のあやと申しますか、いや決して嘘じゃないんですけど、でも、付き合って欲しいとかではなくてですね!そんな厚かましい事を考えていた訳じゃないので、お気になさらずと言いますか、お構いなくとでも言いますかっ。つまりは、ただちょーっと好きだなとか思っちゃっただけですから、もう本当、なんでもないんです!!」

「最上さん。落ち着いて」

一息でしゃべり続ける様子を見かねて蓮はキョーコを制止した。

「っ!!!!」

「俺は」

(きたーっ!!)

握りしめた拳に力が籠もる。

「最上さんが好きだよ」



(……隙……鍬……ススキ?)

「………………………はえ?」

たっぷり固まって、間抜けな声がこぼれた。

「へ?あ…………え?」

(今……敦賀さんはなんて言った?)

「俺も、最上さんが……好きなんだよ」

「う……そ」

あまりにも衝撃すぎて、必死に視線を逸らしていた事さえ忘れ、瞳は自然に蓮の姿を追った。

「俺からしたら、最上さんが俺を好きだと言った事の方が嘘みたいだけどね」

目を丸くして見上げるキョーコを蓮は微笑を浮かべて見下ろす。
その瞳は柔らかで優しい、いつもの蓮でキョーコの心に安堵にも似た喜びが込み上げる。

「う……そじゃ……ないですよ?」

「うん。最上さんは嘘をつかないね。……俺と違って」

「え?でも、敦賀さんだって……」

嘘なんてつかないじゃないですかと口にする前に蓮の指がそっとキョーコの唇を制した。

「俺はね。嘘つきなんだ。本当の俺は……」

「ほんとの敦賀さん……?」

柔らかくほどけたと思っていた蓮の表情が苦しげに歪んだ。

「うん。だから、俺を知ってしまえば君は愛想を尽かすのかもしれない」

「え?敦賀さん、何を言って……」

蓮が口にするのは意外な事ばかりで、キョーコは困惑につぐ困惑でうろたえる。

「君が俺を好きだと言ってくれてとても嬉しい。俺の気持ちを、君が知っていてくれたら嬉しい」

「え……っと」

「俺も、付き合って欲しいとかじゃないんだ。ただ……君が好きなだけ」

「敦賀さん……」

「君が、他の誰かを好きになるのは見たくないんだ」

「っ……」

「嘘つきな俺の中で、これは本当の気持ち」

じっと見つめる蓮の表情は痛いくらい真剣で、キョーコは固唾を飲んだ。

と、

ピピピピピ。

空気が読めない無機質な電子音が二人の空間に割り入った。

「ああ、いけない。時間だ、行かないと」

「え?あ……」

そうだ、今は朝一番で、蓮にはこれから仕事が待っている。キョーコが理解した頃には蓮はガチャリと音をたてて車外に出た所だった。

「じゃあ、最上さん。また明日の夜に」

「は、はい!!お疲れ様でしたっ」

(あ、あれ?)

告白したばかりだと思えない平然とした様子でスタスタと去っていく蓮の背中を見送りながら、キョーコは先ほどまでの会話を反芻する。

(私は敦賀さんが好きで、敦賀さんも私が好きで。でも付き合って欲しい訳じゃなくて……嘘つきだけど嘘じゃないよって……ことは……)

そうして、

(……だから?)

だからどうしましょう、こうしましょうなんて話しは一つもなくて結局……

(あれ?両想いだって……喜ぶ所なのかな)

よく分からないと消化不良の気持ちがもやもやと胸いっぱいを締めて一人で首を傾げた。

「まどろっこしいな、君たちは」

「ひあああああ!!!あいたっ」

背後で突然声がしてキョーコは飛び上がり、盛大に車の天井に頭をぶつけ、痛みで涙がじわりと浮かぶ。

「しゃ、社長さんっ!!」

口から心臓が飛び出すんじゃないかというくらいにキョーコを驚かせた張本人は、両腕を組み、憮然と立っていて、キョーコは頭をさすりながら車外へと脱出する。

(なんか……怒ってる?)

「怒っているとも」

「っ!!」

(なんで考えてる事がバレっ……)

「さっきから君が全部口に出しているが?」

「はうっ!!」

どうやら車の窓が開いた状態でキョーコは全部口に出していたらしい。
ぼふっと口を手のひらで覆い、ちろりとローリィに視線を戻せば、ローリィは組んだ腕の片方の人差し指でトントントンと二の腕を叩いている。

(こ……こわいいいっ)

「しかし。さっきからなんだね。好きだけど付き合って欲しい訳じゃない?」

(全部聞かれてるーっ)

「未来ある若者が後ろ向きなブルー・スプリングは良くないぞ!!それじゃあブラック・スプリングだ!!」

(ブルー……?)

ローリィは『青春』と言いたいようだが、そもそも青春はブルーでもスプリングでもないのでキョーコには伝わらない。
はて?と首を傾げるキョーコにローリィは「ふう、やれやれ」と大げさに溜め息を吐いた。

「全く。そんな君には追加ミッションを申し付ける」

「……へ?」

ゴソゴソと胸元からなにやらの封筒を取り出したローリィはズビシとキョーコに突きつける。

「これ……」

デジャヴを感じざる得ない真っ白な封筒には一言。『面倒くさいの』と書かれていて、つい最近『危ないの』を受け取らされた身には警戒心しか湧かない。

「これには『敦賀蓮』に関するミッションが入っている」

「え?」

警戒心が一転、ローリィの言葉でずずいと存在感を放つ封筒をじっと見つめた。

「君が先に進む覚悟があるならば、これを手にしてアイツを追え」

(敦賀さん……)

「さあ。どうする?」

(私……)

先に受けた封筒には拒否権はなかった。
それこそ今までのローリィからのミッションには基本的に逃げ道などなかった。けれど、けれど、今目の前のコレには拒否権があるらしい。

(………………)

思考は真っ白だった。

「……ほう、選ぶか」


「はい」

キョーコの手は封筒を受け取る為に動いた。
自分の意思で道を選ぶ事が出来た事に確かな高揚を覚える。

(大丈夫。敦賀さんの為なら後悔なんてしない)

「最上キョーコ。確かにお引き受けいたします」

そうしてキョーコはこれまでの人生においてかつてない程の選択をしたのである――。






開き直ったキョーコさんが追いかける側とかも楽しそうじゃないかなと。終わっとく。
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