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SS・トラブルメーカー1
はーいこんばんは!寒いですね、そうですね!元気ですよ。まだちゃんと元気です←ほら最近心配されることばかりで…こんなに元気なのに…w

さてさて、今日は連載を脇に置いてしまった上で短編であります。
説明しとかないといけないような気がしたので、補足情報とでも・・・orz いや、こういうのは読んだら分かるように仕上げろよって話なんですが、いかんせん、私の力不足で申し訳ござ・・・。

蓮→←キョ です。
ダークムーン打ち上げ後の自覚後なんだけれども、この話の中ではBJ編を軽くスルーして進行してあります。
ヒール兄妹が入らなければ、こういうのもありなんじゃないのかなぁなんて妄想から始まった話なのです。
ああ、ちなみに、ヒール兄妹と絡めて書きたいように書いてるのが名前を持たない恋物語なのですよ。ええ。
しかし、あれは原作が進行していくとあうあう。どうするよ。というジレンマを抱えながら書いてるので、・・・うん。開き直って好きに進めます。きり。

ということで、我が家のテイストでお届けする話なんで、尚好きの方にはお勧め出来ないと思われます。多分。

ではでは、追記よりどぞー。





トラブルメーカー 1






写真というものは一般的に大切にされる記録媒体である事はもちろんだが、芸能界においては特に重要な役割を担う。

雑誌の一面などの広告としての顔。
過去を紹介する為の材料。
他者からスクープとして奪われる表情。
そして収益をあげる為のグッズ展開にも利用される。
アイテムとして、ブロマイドが店頭に並ぶようになれば、それは立派な事務所の看板であるという事でもあり、昨今ではLMEの敦賀蓮、アカトキの不破尚、またビー・グールなどが代表例に入るだろう。

今日はそんな写真から始まった一つの物語をお届けしたい――。






「は?昔の写真?」

それは尚にとっては驚きの企画であるが、とあるミュージック番組のトーク中にデビュー前の写真を紹介したいので、なにかしら提出してほしいという内容の依頼であった。

「そうなのよ。Mステイションのタムラさんが発案で、次の二時間スペシャルに参加するアーティストは全員参加って言われると断れなくって……」

業界の三指だか四指に入る大御所による発案ならば、一介のマネージャーである祥子には断る事は出来なかったのだろう。打診や相談というよりは懇願に近いそれは、断る余地などない事を尚に悟らせた。

けれど。

「って言われてもなぁ……俺の荷物の中にアルバムなんて無いの、祥子さんが一番分かってんだろ?」

そう。祥子の家でいうならば同棲状態なのだから、これが土台無理な話だという事は祥子が最も知っている事実であるはずだ。

「だからね、その……ご実家に連絡してみる……とか?」

「それだけはぜってぇ却下」

実家に連絡するなり帰るなりすれば写真の一枚や二枚、簡単な話だろう。
けれど、アーティストになるのだと宣言し、飛び出した家なのだ。ノコノコと帰るような真似は尚の美学が許さなかった。

「連絡したが最後、乗り込んできたオヤジにボコボコにされて表に出られない体にされちまうぜ」

「う……それは困るのよ……」

顔も喉も不破尚の大きな武器なのだ。傷をつけさせる訳には断じていかない。

「ああ。待てよ……写真、あるわ」

「え?ほんとっ!?助かるわ、どこにあるの?」

溺れる者は藁にもすがる、とでも言うのだろうか。困り果てた表情だった祥子の顔が垣間見えた光明に綻ぶ。

「んー。とりあえず取りにいくかな。スケジュール調整してくれるんだろ?」

「もちろんよ」

こうして、尚は『過去の写真』を取りに向かう事になった――。



――――――――――――――



敦賀蓮と社倖一がラブミー部部室の扉をノックしようとしたまさにその時。
扉の中から元気いっぱいな最上キョーコの声は小気味良く響いた。

「モー子さぁぁん!見て見て見てーっ」

「なによ。昨日も見たじゃない。しつこいわね」

「ちがうのっ!昨日のより10枚も増えたんだよ!ほらっ、ほら、ねー!?」

「あーはいはい。もー。分かったから。見てあげるからとりあえず座んなさいよっ!まったくもーっ」

一体何事だろうと顔を見合わせた蓮と社が例によって「楽しそうだね、何の話?」「移動までちょっと時間があるんだー、お邪魔しても良いかな?」などと口にしながら早々に室内へと乗り込んだ事は言うまでもない。

「実は、この間のDARKMOONの打ち上げのビンゴで、写真用プリンターを頂きましてですね。それがテレビに繋ぐと一時停止した画面が写真に出来ちゃう優れものなんですよ!」

「ああ、確か大原さんが出してた賞品だったっけ」

「はい!」

同じく打ち上げに参加していた蓮は、キョーコの対面に腰掛け、テーブルに広げられたファイルから見える写真に目を細め、柔らかな微笑みと共に言った。
ちなみに、そんな蓮の表情に、社と奏江は『写真の中のキョーコ(ちゃん)をそんな目で見つめるくらいなら、目の前にいるんだから、さっさと告白すればいいのに』とこっそり溜め息を吐いている。

「こっちはキュララで琴南さんと、これはDARKMOONの三話目だね。飯塚さんと並んでる。ああ、こっちはグレイトフルパーティーのマリアちゃんと一緒か……」

「はい!そうなんです。モー子さんとの写真があるなんてもう幸せで幸せでっ」

この上なく上機嫌で、いまにも空に飛んでいきそうな浮かれっぷりを見せるキョーコだが、そんなキョーコの隣で奏江が「はいはい」と呆れたような声をあげている。
けれど、耳朶がほんのり赤らんでいるあたり、奏江もまんざらではない、照れ隠しの反応であるようだ。
微笑ましさに蓮はクスリと微笑みを浮かべる。

「最上さんの事だから、スクラップなんかも色々してそうだね」

きちんと時系列にファイルへ収められているらしい写真をパラパラと捲りながら問う。

「掲載雑誌を頂いた時はスクラップしてますよ」

流石に雑誌を全部買えるだけのゆとりはないので、出来る範囲だけですけどね……と返すキョーコに、雑誌なら俺に言ってくれたら手配してあげるのにと社がマネージャーらしい気配りを見せた。

「ねぇ、最上さん。プリントアウトする写真はお気に入りばかりなの?」

写真を見ている内に蓮にはどうしても気になった事がある。

「え?……あー。そうですね、うまく一時停止出来なくて諦めた物もありますけど……」

「そっか……」

「どうかしたんですか?敦賀さん」

なんとなく妙な空気を察した奏江が口を挟んだ。

「いや。俺はこのアルバムの中にいないみたいだから、ちょっと寂しいなと思って」

ポツリと零した蓮に、キョーコは小さく息を飲み、気づいてなかった社がキョーコの変化をかき消す大きな声で「え?そうなの?」と驚いてみせる。

「そう言われればそうですね。ああ、それにアレもないわね」

「あれ?」

「不破のPVの時のキョーコの写真ですよ」

写真の内容は、これまでのキョーコの歩みをなぞるような物であるが、見事に女子ばかりである事にようやく気づいた社が奏江の言葉に「ああ。そう言われればいないね」と頷いた。

「あ……あれはうまく停止出来そうにないから再生してないの」

プリズナーの写真が無いことは蓮も勿論気づいている事なのだが、社と奏江が話してくれているので蓮は沈黙を選んだ。

「まあ、わざわざ不破尚を視界に入れる必要はないわね」

「でしょ、あははは」

ピシャリと言い切った奏江に、キョーコは明るく相槌を返しているが、蓮からしても、尚がキョーコのアルバムにいない事は喜ばしい。
気になるのは自分がいない事だ。
DARKMOONの打ち上げパーティー以来、なんとなくキョーコに避けられているような、壁を作られているような気がしてならないのだ。
現に今も、キョーコは必要以上に陽気に努めている気がする。

「DARKMOONの写真は追々足していこうと思ってるの」

「そうなんだー」

特別疑いを抱いていない社は頷いてふんふんとファイルを見やる。
そうして「ああそうだ」と声をあげ、胸元から取り出した分厚いスケジュール帳から写真らしき物をぴらりと取り出した。

「ねぇねぇキョーコちゃん」

「はい?」

「うちの蓮くんが寂しがってるからこの写真、ファイルに入れてやってよ」

全く、仲間外れで寂しいなんてでっかい子供だよなぁ。などと笑いながらキョーコの手に写真を握らせた社の行動に面を食らったのは三人共にであり、そんな中、真っ先に動いたのは蓮である。

「え?社さん、それは一体?」

「ああ、これ?俺が売り込み用に使ってる写真だよ。裏にプロフィール書き込んであるだろ?」

「ほんとだ」

言われるままに裏面を確認したキョーコは手書きのそれに視線を走らせる。

「ってこれっ、敦賀さんの個人情報じゃっ!!」

名前に誕生日に血液型に趣味、特技、身長体重スリーサイズに靴のサイズまで手書きされたその写真の価値に、慌てて返そうとするキョーコに、社は売り込み用の写真だって言ったろうと笑う。

「業界内じゃオープンな情報だし、最近じゃもう売り込みも必要ないから久しくやってないしねぇ、あげるよ」

「は……はぁ……」

一般的には出回ってないレア写真なんだよと社が笑い、奏江とキョーコはマネージャーの裏方の努力に素直に感嘆している。

「じゃあ……頂きます」

そっとファイルに写真を入れたキョーコはありがとうございますと頭をさげた。

「しかし、あれだねぇ」

「あれ、とは?」

社の言葉に蓮が不思議そうに問いかければ社は「んー」と唸りながら言った。

「プライベートの写真が少ないよね、マリアちゃんと一緒の写真が何枚か、くらいじゃない?」

「え?ああ。そうですね。グレイトフルパーティーの後に社長さんにお写真を頂いたくらいでしょうか」

キョーコが答えれば、社は閃いたと言わんばかりにポンと手のひらを打つ。

「蓮、お前の携帯貸して?」

「え?社さん?」

機械クラッシャーである社に言われて警戒感を露わにすれば、社は「おいおい、ちゃんとグローブするから大丈夫だって」と薄手のゴム手袋を取り出した。

「最近の携帯って、カメラのデータを写真に出来るんだよ。俺のは古い型だからあんま綺麗に写らないんだけどさ、蓮のは最近の機種だし。せっかくだから記念撮影してみようよ」

「え……あ……」

「ほらほら、三人並んでーっ」

戸惑うキョーコをよそに、蓮の手から携帯電話を奪い取った社はカメラを起動しながら三人を促す。

奏江は不承不承といった趣で、キョーコの隣に座ったまま動かなかったが、逃げる事はしないので、了承したものとして、フレームに入る位置をと社が動く。
対面にいた蓮が、キョーコの隣に移動し、座った瞬間、キョーコは「あ、でもっ」と声をあげた。

「それじゃ社さんが入れないじゃないですか!!」

誰かシャッターを押す人間が必要なのだから当たり前なのだが。

「ああ、じゃあセルフタイマーを使ってみようか。社さん、ここ座ってください」

「え?なにそれ?」

椅子から腰を上げた蓮が社の手から携帯電話を取りあげ、なにやらの操作を始める。

蓮とキョーコが隣り合った写真を撮ってあげようという密かな使命感に燃えていた社は、こうなってしまえば言われた通りにするしかなく、キョーコの隣に腰を下ろす。
すると社はキョーコがほっと息を吐く気配を感じた。

(キョーコちゃん……?)


「……これで大丈夫かな。10秒ですよ」

携帯をセッティングした蓮は、いきますねとボタンを押し、キョーコの後ろへと歩みよる。
そうして極々自然にキョーコの肩に手を回したのだが……。

パシャ


「……おいおい蓮……お前っ」

撮影された写真を見れば、蓮の首から上がフレームアウトしていて、確認した蓮も苦笑いだ。

「すみません、屈もうと思ったんですけど、間に合いませんでした」

蓮の見事な切れ方に「ぷっ……」「くす」を皮きりにキョーコと奏江は笑い、社は「だめじゃん、やりなおしーっ」と声をあげた。すると、そこへノックが響き、奏江がどうぞと来訪者に声をかける。


「あら?楽しそうですわね、皆様何をしていらっしゃるの?」

「マリアちゃん、いらっしゃい!実はね――」

笑い声が響く部室に訪れたマリアに事の次第を説明すると、マリアは「私もお姉さまと蓮さまとご一緒したお写真が欲しいですわ!」

と声をあげ、マリアはどこからともなくお付きの人間を呼び出してカメラを構えさせた。

「あ、マリアちゃん、この携帯もお願いしていい?」

「勿論ですわ」

すかさず蓮の携帯を渡した社が今度は後列に並ぶ。
奏江も同様で前列にはマリアを挟むキョーコと蓮がいる。

「はい、チーズ」

パシャリと鳴るカメラに笑顔を向けながら、社はふと考えていた。
蓮が間に合わなかったのは、肩に手を置いた瞬間、キョーコがピクリと反応し、息を詰めたから……だ。

隣にいた自分が気づいているのだから、蓮が気づいていない筈はない。

楽しげに微笑む蓮とキョーコだが、何かある……それもキョーコに。

社は二人のこれからに一抹の不安を感じながら、『今の写真』を写すファインダーに笑顔を作り、向けた――――。







あれ?最後暗い・・・?
読んでてきゃっきゃ楽しめるお話が書きたいのです。
そんなこんなで、尚のターンはまた次回。がんばれ敦賀さん←
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