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ACT.187本誌続き妄想3
ぼんじゅーる。こんばんは^^
もうすぐ脱稿が見えて来た惣也です。・・・SCCの入稿いつだよとか突っ込んじゃいけません。ぎりぎりデッドで行きますのです。しかしコップレもするんだ。とあくまでどん欲に頑張ってます。

そして、貪欲にがんばった結果。原稿合間に進めてたこっちも出来たので、どんとな。っていう。

ちなみに新刊は44Pぐらいの優しいキスをしての2、オール書き下ろしとなってます。無事に発刊できますようにーっ!R15で成立している二人がきゃっきゃする本です←どないやねん。

そしてそして、コメントを皆様本当ありがとうございます>□<
通販の方は22までに確認出来た方は発送完了しました^^パスワードレスも完了してますので、あれ?って方は御連絡下さいませー!!





ACT.187 本誌続き妄想 3





ゴトン

 コロコロコロ



手にしていた"彼"の頭が転がっていく音が、どこか違う世界の出来事であるかのような不思議な感覚は、今目の前に存在する現実を受け止め切れていない証しなのかもしれない。


何故、それの中から出てくるのがよりにもよって彼女なのか。

けれど、これまで何度となく彼女の言葉や体温に救われてきた俺には、彼が彼女である事は、寧ろ自然に受け入れられる事実であるような気持ちもあった。


また、

再び、

今度も、


やはり俺は彼女に救われるのだ。








「敦賀さんのままでいて下さい」

蓮の腕の中にいるキョーコは、ひくひくと泣きじゃくりながら、蓮の胸元に顔をうずめ、蓮の為に泣いていた。

「敦賀さんがちゃんと笑って、ちゃんと泣いてあげないと、そっちの方がお友達が可哀相です」

蓮が久遠であった頃の事は何も知らないはずなのに、蓮の心を揺さぶる声をかけるという不思議な感覚に蓮はキョーコを抱き締めたまま目蓋を伏せる。

「でも……やっぱり『俺』は泣けない」

「どうしてですか?」

涙でボロボロの声が蓮に問い掛けた。

失った事を嘆くなら、苦しむならば失った者の為に泣けばいい。泣く事も出来なくなった彼の為に。

キョーコの言わんとしている事は蓮にとて痛いほど伝わっている。

そして、涙腺に熱いものが込み上げてきている事も事実ではあった。

けれど。

「リックの為に泣くのは、俺じゃない俺だ……」

蓮ではなく、久遠でなければならない。

「敦賀さん?」

「最初に逃げ出したのは俺で、それを良しとしたのも俺だ」

ローリィの優しさに甘え、
両親の優しさに甘え、
今また、目の前の少女の優しい気持ちに甘えている。

「両親の名に恥じない自分を作るとか、実力を付けるっていう名前を借りて、ずっと本当に向き合わないといけない彼から逃げて来たんだ」

「逃げる事はそんなにいけない事ですか?」

キョーコの翼がそっと蓮の背を撫でる。

「今の敦賀さんは、100点じゃないといけないって頑張っているように思います」

ピクリと動いた蓮に構わず、キョーコは蓮の背についた憑き物でも払い落とすように、優しく優しく大きな背中をさすり、語る。

「そんな事は無い。100点満点じゃなくってもいいんだよって教えてくれたのは敦賀さんなんですよ?」

「それは……」

テストと生き方は違う、そう言いかけた蓮にキョーコはきっと同じです。と微笑んだ。

「私は、復讐という方法に逃げたからきっとテストを受ければ零点どころかマイナスの用紙しか返って来ないでしょうけど、それでも、こんな私を敦賀さんは認めて下さいました」

辛くて泣いた事も、
間違えて叱られた事も、
意地悪された事も、
優しさを感じた事も、
喜んだ事も。

全部が全部、最上キョーコでなければ出来なかった事ばかりで、蓮がいなければ知り得なかった気持ちだ。

「私は、今、ここにいる敦賀さんが好きです」

二度と恋をしないという誓いをあっさりひっくり返してしまう引力は、蓮が蓮だからこそあり得た。

「あなたを大好きな人たちの為に、笑って下さい」


はらはらと流れゆく涙は、蓮の心に大きな、そして優しい波紋をもたらした――。










「敦賀さん?」

「ん?」

「どうしたんですか?やっぱり食べ過ぎましたよね?胃薬、飲みますか?」

ソファーに座り、天井の一点を見つめたまま、ぼんやりしていた蓮に、洗い物を終え、胃薬を片手に帰ってきたキョーコが声をかけた。

「いや……大丈夫だよ」

いつかにもあったシチュエーションではある。
けれど、いつかとの違いはキョーコがラブミー部のユニフォームではなく学校の制服である事だろうか。

「今日のオムライスは美味しいオムライスだったから必要ない」

「だったら良いんですけど」

微笑んでいる蓮の瞳が柔らかい体温のある光を宿している事を肌に感じたキョーコはそこでようやくほんのりと笑った。

「最上さんが一緒に作ってくれたおかげだね」

「いえ。私は横で口を出してただけですよ」

もう一度、一緒にオムライスを食べてくれないかなと言った蓮は、オムライスを食べながら、何故オムライスなのか、何故キョーコに無限を書いて欲しかったのか。

それが誰に習った秘密の魔法であるのか。

どうしてキョーコにそばにいて欲しいのか。

敦賀蓮が何故ここに存在するのか。


心の中に溜め込んでいた沢山の想いを言の葉に乗せた。


「とても、美味しかったんだよ」

きっと一生忘れる事はない。

キョーコの涙も、キョーコにかけられた言葉も。

「そうですね。今日のオムライスは本当においしかったです」

「うん。本当にありがとう」

佇むキョーコをちょいちょいと手招きすれば、蓮から二歩ばかり離れた位置でキョーコはちょんと正座した。

「最上さん」

柔らかい微笑みでもってさらにちょいちょいと手招きを続ける。

「え……っと」

これ以上近くに寄れと?と困惑するキョーコに向かいコクリと頷けば、キョーコは根負けしたように一歩分だけ近寄り、クスリと笑った蓮は、両腕を伸ばしてキョーコを手繰り寄せた。

「きゃあ!!」

蓮の胸元にボフンと顔から着地すると、蓮の腕はキョーコの後頭部から抱え込むよるに抱き寄せる。

「ありがとう。そばにいてくれて」

「い、いいえ!!!」

蓮の腕の中というだけで赤くなってカチンコチンに凍るキョーコに、蓮は心安らぐ温もりを与えられるようだ。

「俺も君が大好きだよ」

「っ!!!!!」

改めて愛の言葉を口にした蓮にキョーコが真っ赤になって動揺した。

「ああああのっ!!!!」

「なに?」

蓮の匂いと鼓動を最も近くに感じられる距離が落ち着かないのだとどうすれば伝わるだろう。

「は……は、じゅかしいです」

「ぷっ」

「ううううっ」

思わず噛んだキョーコは羞恥の極みであり、もはやどうしようもない。

「敦賀さんの馬鹿ーっ」

顔を見てくれるなとばかりに蓮の胸元に顔を押し付けたまま罵りの言葉を放り投げた。

「うん。俺はどうしようもない馬鹿だから、」

だから、
幼い頃よりいくらか大きくなった手のひらで目の前にいる愛しい人を抱きしめる。
腕の中に抱ける僥倖を噛み締めながら……。

「だから、君は責任を取ってずっと俺のそばにいればいいんだ」

茶色い髪をやわやわと撫で、呪文をかけるように呟く。

「ずっと俺のそばにいればいいんだよ」

抱き締めるキョーコの腕がこれが返事ですと言わんばかりに蓮の身体を抱き返すと、蓮は笑みを深めて「お返事は?」と問うた。

「敦賀さん、なんだか意地悪じゃないですか?」

うるるるると潤むキョーコの顔がようやく蓮を見上げると、蓮はすかさず唇を寄せた。

「ひゃあっ!」

チュッと音をたてて浚われた唇を思わず両手で覆い隠す。
すると、キョーコの両手首にそっと手を添えた蓮が今度は額に唇を寄せた。

「く、くすぐったいですよぅっ」

クスクスと笑いだすキョーコに、蓮も楽しそうに笑う。

「敦賀さんこそ、ずっと私のそばにいてくださればいいんです」

「それは素敵な魔法だね」

ずっと忘れない。

「魔法は解けないよ?構わないの?」

「もちろんですって、きゃああっ」

蓮の身体がぐらりとかしぎ、キョーコを抱きしめたまま後ろへと倒れ込む。
足の長い柔らかな毛並みの絨毯が蓮の背を受け止め、いきなりの事に驚いたキョーコは蓮の厚い胸板に手を付き起き上がろうとする。

「つ、敦賀さん?」

けれど、蓮の腕の拘束は強く、身動きがままならないキョーコは困惑の声を上げた。

「もうしばらく、このままでいて?」

「は、はい?でも、重くないですか?」

「全然平気」

そうして微笑んだ蓮があまりにも幸せそうに笑んでいたお陰で、キョーコは抜け出そうとした自分がまるでいけない事をしようとしていた気分になってしまい、しばらくは大人しくしようと蓮の身体の上でジッと動きを止める。

トクントクンと伝わる鼓動に二人の間に無言の安らぎが満ちていく。

柔らかな空気に誘われるように眠りに落ちたキョーコの温もりに釣られ、蓮もゆるりと目蓋を閉じ、二人だけの優しい時間はこうして始まっていった――。




END








次号が楽しみすぎてもだもだしながら我が家の続き妄想はこんな感じで終わります^^
次号の付録はドピンクラブミーロゴ入りトートバッグだそうですよ!楽しみですvv

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素敵な言葉たち♪
蓮様を救い出したキョーコちゃんの言葉の数々…とても感動的でした♪
本誌の闇からの引き上げ方法よりも、頭の中で納得出来るって感じで、素晴らしかったです!
ありがとうございましたm(_ _)m


PS.ソファーの上で…拘束が高速になってました(^_^;)
余計なお節介ですみませんm(_ _)m
みや | URL | 2013/07/17/Wed 23:22 [編集]
Re: 素敵な言葉たち♪
感想をありがとうございましたー^^
なんだかもったいない褒め言葉で恐縮です><

誤字報告もありがとうございましたwさっそく直させて頂きました!
惣也(そーや) | URL | 2013/08/27/Tue 00:00 [編集]
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