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SS・ラブレターフロムK-後編-
へいへいほー!
もうすぐ五月も終わりますね。早い……。やりたい事だらけなのに何も出来てない私がいる訳ですが。
今日の所は更新が出来たので良しとしましょう^^っていう。
最近、バレーボールに釘付けすぎて、フルセットやり合って勝ってるのを見た瞬間うおおおおって叫んだ感じです←叫び方に女子らしさがない。
女子で2M越えの身長の方が並んでいるのを見たとき。
「うわぁ・・・敦賀さんより10センチも高いのかっ」とか、もうがっかり思考回路です。てへり。
ま、そんなもんだよね!

ということで、いつも拍手ありがとうございます!!!
がんばります^^
オフ本感想頂けたりして本当に嬉しい今日この頃ですvv







ラブレターフロムK -後編-






ローリィ宝田はうぬぬぬぬと眉を顰め、怒りの表情でモニターを見上げていた。

「メールをする。電話をする……全く。なんなんだお前らは、けしからん!」

目の前のモニターが映す、2つの選択肢がいたく気に入らないのだ。

「メールなんぞで真に想いが相手に伝わりきるか!?この場合は会いにいくべきに決まっているだろうが!!これだから現代っ子は!ある程度の恥じらいは大切だが、これは軟弱にもほどがあるぞっ!」

愛を尊ぶ性格だからこそ気になっている事もある。

「どうすれば交換日記のリバイバル二次ブームを巻き起こしてやれるか……会議の議題にしてやりたい所だな」

時代と共に変わっていく告白の形や、稀薄になっていく言葉の使い方には物申したい。
そんな考えを持っているからこそ、伝える為に手書き文字の力をもっと大切に出来ないかと考えてしまうのは、至極当然とも言えた。

「自分らしさを伝えるのが一番だと思うのだがなぁ?」

ポイッとコントローラーを放り投げ、ふかふかの絨毯の上へゴロリと転がる。

「さて。彼女らの言葉はどんなものかな」

ローリィとて、ラブミー部の面々に熱烈な愛の睦言が書けるだなんて思ってはいない。
それでも。年若い彼女達が好意を口に出す為に選ぶ言葉に興味があったのだ。




――――――――――――――





「なあ、蓮」

「はい?」

コツコツと事務所の廊下を歩く、敏腕マネージャーとトップ俳優。二人が向かうのは俳優セクション、だったのだが。

「用があるのは俺だけなんだし、ついてこなくていいからさ。どっかで休んでこいよ」

ただでさえ、運転を蓮にさせているのだから、こういう空き時間は休ませてやりたいというのはハンドルを握れない社の思いで。
できればそこに片恋の相手であるキョーコが一緒にいてくれれば心強い。

「今なら部室にいるはずだからさ」

「…………社さん……」

その為ならば多少の職権乱用は気にならない。
深い溜め息を吐く蓮に対し、なにか問題でも?と言わんばかりの表情の社。けれど、蓮は社のそれを余計な世話と言う事も無く、社の向かう方角とは違う方へと足を向けた。

「ちょっとぐらい、進展してくれよ~」

何が、でも。誰と、でもない。
蓮とキョーコの距離が縮まりますように。社が願うのはそれだけだ。



――――――――――――――




社の気遣いは確かに、正直ありがたい。
でなければ蓮がキョーコと『偶然』会う事はかなり厳しい。

こうして何度となくラブミー部部室へやって来る事が出来るのは、社のおかげに他ならないのだ。

かと言って、蓮には社が期待するように距離を詰める事は許されない。

おはようとあいさつをして、
同じ空気の中で、
二人でお茶を飲み、
他愛もない話しをする。

蓮が今の自分に許しているのはその位なのだ。


コンコンコンとノックをするが、返事が無く。
留守かな?と不思議に思いながら扉をを開ければ、ピンク色のつなぎを着たキョーコが一心不乱に何かを書いている背中が目に入る。
俯くキョーコに気付かれる事を期待して、コツンと足音を立てて近寄って行った。

「おはよう、最上さん」

声をかけたが、かなり集中しているらしい。俯いたままの顔が上がる事は無かった。
のだが。

「こんにちは、敦賀さん」

「こんにちは。最上さん?」

「うーん。違うな……。おはようございます、敦賀さん」

「おはよう?」

顔を上げもせずに挨拶をしてきた返事を返すが、なぜか会話が成立しない。
キョーコは今、確かに蓮の名を呼んだ筈なのに…と、不可思議なキョーコの様子に蓮は違和感を覚えた。

「おはよう……も変かな?」

「そう?」

「うんうん。いっそ敦賀さんへの方が良い気がしてきたわ……」

「最上さん?」

キョーコの背中側に立った蓮が真上から手元を覗き込むと、確かに花柄の便箋に『敦賀さんへ』と記されていた。

「前略は堅すぎ……だから。いつもお世話になっております。最上です。で良いわよね」

口にしながら同じ文言を書き綴っていくキョーコの様子に、蓮はようやく、今まさに蓮への手紙を書く事に集中しているキョーコが、張本人である蓮がここに来た事に気付いていないのだという事を理解した。

覗き見はよく無いな、と一歩後退り、ここは大きな咳払いをして気付いてもらおう。それが蓮の誠意だったのだが。

「えっと。いつも私の相談事に嫌な顔一つせずにお付き合い頂き、本当にありがとうございます。敦賀さんのおかげで……」

敦賀さんと呼ばれた事にドキリとした蓮の動作が思わず停止する。
こと、キョーコの関わる予想外の展開ではよくよく硬直化してしまう蓮である。そんな蓮をよそに、気付いていないキョーコはサラサラと筆を進めていった。

「敦賀さんのお陰で役作りの在り方を見つけられたように思います」

「うん……」

幾度か相談に乗った。そっけない返事をした事もあった。思い出せば、たどり着いたのはキョーコの力で、自分はヒントを渡しただけだが、それがキョーコの礎となったなら嬉しい。
なんだか面映ゆいと蓮の口元がわずかに綻んだ。

「これほどお世話になっている私がお返し出来る事は本当に些細な事ばかりなので、頂いてばかりではなんだか申し訳ないのですが」

「そんな事は無いと思うけどな」

キョーコのおかげで蓮自身も闇を払い、前へ進む事を覚えたのだから。

「いやいや。本当に些細なんですよ。本当に助けて頂いてばかりなんです。うんうん。えーっと。だから、違うな。……ですから、今日のお手紙はいつもお世話になっているお礼と……」

蓮がいる事には気付いていないようなのに、呟きには答えてしまう。このキョーコの不器用だが素晴らしすぎる集中力が可愛いと思うのは惚れた横目か。
思わずこみ上げた笑いをかみ殺した。

「お伝えしたい事が……」

止まる事なく走り続ける筆が一瞬止まり、

「あり、筆を取りました」

「え?」

重くなった声のトーンに蓮が瞬くと、キョーコは腹の底から深い息を吐く。

「お仕事への姿勢は勿論、心から尊敬しています。それ以外にもこの世界で生きていく為に学ばせて頂いた事は沢山ありました」

それは、蓮から言葉で教えられた事も、背中を見て学んだ事もある。

「役者として、負けたくないと思う反面、一生適わないんじゃないかって思うぐらい眩しくて、本当なら、私のようなひよっこなんかが良くして頂くのにはふさわしくは無いのかもしれません。きっといくつ伝えても足りないぐらい、感謝しなければいけない事だらけです」

駆けだしの新人と、事務所の看板俳優、立場は天と地ほども違う事はよく分かっている。

「私の大切な思い出を真面目に聞いて下さった事はもちろん」

コーンの話しにも決して笑わなかった事。

「困った時には助けて頂き」

何度だって助けられた。

「悩んでいる時にはいつだって前に進む道を示して下さいました」

「…………そうかもね」

そんな関係を築けていたのなら、蓮としては嬉しい。

「とても困った事に、側にいると、居心地が良くて、落ち着くんですけど」

手紙の先への期待で蓮は胸の高鳴りを覚えた。

「こういうの、書くのは照れくさいですし、いけない事だってって思っていたはずなんですけど、……これからもご一緒できる機会があれば、御一緒したいという気持ちに嘘はないんですよ」

「…………っ」

「ご迷惑かもしれませんが、これからもよろしくお願い致しま……っと、いけない。ご迷惑かもしれませんが、私は『あなたが好きです』……と」

キョーコからすれば、課題の手紙を必死にしたため、奏江の言った通り『感謝の手紙』に決まり文句を添えただけで、最後に敦賀さんというのを消しから清書して提出しようと思っていた代物であるのだが。

「それは……嬉しいな」

「喜んで頂くような代物じゃないですよ」

「いや。最上さんが俺の事、そんな風に思っていてくれただなんて、嬉しいよ?」

「そうです…………か……って……え?」

キョーコからの『好きです』を真正面から受けてしまった男には、それがまさか宿題だとは思いつきもしなかった。

「つ…………、つる……が……さ?」

キョーコのすばらしすぎるほど研ぎ澄まされた集中力も、下書きを書き上げたという安堵から、緩み、そして、現状を把握してしまえば、その表情は一気にサアアアアと蒼白になっていく。

「ん?何かな?」

喜ぶ男と、顔面蒼白の女。

「も、も、も、申し訳ございませんんんんんん!!!!」

「え?も、最上さん?」

ずっしゃあああと椅子から飛び上がり、そのまま床にひれ伏すキョーコに蓮は驚き目を丸くすると、キョーコはお怒りは御尤もでととんちんかんな事を言いながらベチャリと床にくっついている。

「私のような愚民ごときがこんなお手紙をしたためる事は赦されないことでありまして!!」

「怒ってないよ?だから、むしろ嬉しいんだって」

「ですよね!もうこのおわびは切腹をして!!!」

今にも本当に腹を搔っ捌きかねないキョーコの勢いに聞こうよと頭をポンポンと撫でてみる。

「だから、怒ってないから。とりあえず落ちつこうね?なんでそうなるかな」

「……怒ってない?」

ようやく爆竹のような勢いのキョーコがパチパチと瞬きをして、我に返ったように蓮の言葉を繰り返した。

「そう。むしろ最上さんが俺を想ってくれるなら、俺も、君への想いを隠す事をやめるだけだしね」

「…………へ?」

隠す?想い?想っている?と小首を傾げるキョーコがぽくぽくぽくと考え込む事ほんのひと時。

「俺も君の事が好きだよ」

「え……え、えええええええええ!?」

大絶叫が部室をつんざいた。

「そんなに驚かなくても。俺としては最上さんがお付き合いしてくれると嬉しいんだけど?」

「こ、こ、こまっ、困りますっ」

「どうして?」

大慌てのキョーコから事の顛末を説明された蓮が、一瞬言葉を失って立ち尽くすのだが。

海よりも深い溜め息を一つ吐いた男の切り替えは、とても早かった。


「でも、それだけの好意を持っているのは俺に対してだけだよね?それって俺が好きって事だろう?」とキョーコを追い詰めにかかると、10分後には交際しますとキョーコを頷かせる事に成功する。
こんな事ならば、いっそ未提出にしてペナルティを貰った方が良かったと半泣きになっているキョーコなのであったが、それからしばらく、なになにの日という記念日が怖いと記念日恐怖症にかかったらしい。

礼儀正しく、マスコミ関係者受けも良いキョーコだったが、蓮との交際のきっかけだけは頑として口を開く事は無かったと言う――。








うかぽろで交際とか……。この二人にならありえてしまいそうだと思ってしまう私のおめでたい頭がどうもすいませんorz




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