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ACT.191本誌続き妄想2
おこんばんはでございますー。

御連絡事項から。
【通販】25日までにご入金の方、発送しました。
【パスワード】27日までの方、返信しました。
【お問い合わせ】メールレスが必要な方は即時お返しさせて頂きました。

朝目覚めると、部屋の汚さにぎょっとする事から一日が始まります。
・・・この部屋は腐界に沈んだ。。。沈んじゃらめらー!
ということで、木曜日は出来たら片付けもやりたいなぁという休日になりそうです。
しかし、予定は割と詰まっていた。スダチ貰いに行くんだ。あと、エステ的な物に行くんだ。
マッサージか温泉に行きたいんだけどなぁ。来月は衣装作り修羅場なのですが、更新もがんばるんだぞ!ということで、目下、書き上がった物からアップでございまーす。
1の反応的に、あ、微妙だったかなぁorzと思いつつ、書きたかったから書きたい所までは書くんだー!という代物であります。

追記よりどぞー。





ACT.191 本誌続き妄想 2









「じゃ、お疲れ。…………しっかり休めよ」

「ええ。お疲れ様でした」

不破と対峙していた俺は相当によろしくない心理状態に追い込まれてしまい、自覚できる程には闇の部分を表に浮上させてしまったのだが、社さんはそんな俺の異変をすぐに察知し、慌ててその場から引き剥がすように離脱させて車へ押し込んだ。

機械的にではあったが、車を走らせる俺に直球で聞かないのは社さんの思いやりなのだろう。

だが、結果として、取り繕いようもない沈黙と、社さんが俺を持て余している困惑が、肌を突き刺すようにビシビシと当たる。
どうしようもなくなったまま景色は流れ、いつもの場所へ着いてしまうと社さんは物言いたげな雰囲気のまま車を降りた。




「…………っはは……」

自制をどこかへやってしまったと失敗を嘆くより、失笑が先に出てしまい、俺は自分がずいぶんと投げやりになっている事に気付かされた。


――ああ……彼女が俺をいらないからだ……。


乾ききった俺は彼女という水を欲しているが、彼女は俺の事なんて見ていない。

俺は彼女の中に『無い』んだ。

こうも不破の言葉を丸呑みしているなんて馬鹿な事だろうとも思うが、どうしようもなく定まらない心がどこかで『やっぱりな』と囁く。


俺を愛してくれるはずなんてないだろう――と。


愛されたら困ると思っているくせに、愛されないのだと苦しがるなんて滑稽な話しだ。

アクセルを踏み込み、背中にかかる重力を受けながらがむしゃらにアスファルトを駆る。

『敦賀サンだけは有り得ない』

不破の言葉が何度となくリフレインしてしまう気持ち悪さに知らず眉を潜めた。

だからといって彼女に問いただす訳にはいかないのに。


ヒール兄妹を演じている間中、気を張りつめている彼女を知っている。
俺が闇に飲まれまいと彼女に縋っているから、彼女は俺の分まで浮上する為の力を使っているのだろうか。
ふとした瞬間に連日の寝不足からだろう疲労感を滲ませている事には気付いているさ。

けれど。彼女が手放せない……。

「俺は彼女もろとも沈みかねないのか」

それでも。

俺には彼女が必要で。

失うかもしれない事に、どうしようもなく落ち着かない。


傷つけたくはない。

だけど手に入れる為なら傷つけたっていいとさえ思えてしまう。

ジレンマで息が出来なくなりそうだ。

あてもなく車を走らせているつもりが、気がつけば目の前に見えるのは連日世話になっているホテルで、無意識の帰省本能じみた行動が苦い。

運転をしながらこのまま思考にふける事への限界を感じた俺は、車を路肩に寄せてサイドブレーキを踏むとハンドルに体重を預けて深く息を吐いた。


――なぜ来てしまったんだ。


ここは敦賀蓮の姿では決して踏み込んではいけない領域なんだぞ。

「……彼女の残り香を求めてさまよってるみたいだ」

浅ましいと思う。
結局俺は、身勝手に彼女を求めた不破と考えている事はそう変わらない――。

「何……やってるんだ。俺は……」


そうしてうなだれた俺の耳に、車の窓をコンコンと叩く音が飛び込んだ。

「…………え?」

朝、別れた時と同じように、学校の制服を着た、彼女。

「最上……さん」

ホテルからの逆光で、彼女はオレンジを後光のように背負っていた。

その眩しさに目を細めながら、のろのろと動く指が、窓を開け、隔てる物をなくした先に彼女はいる。

柔らかい光の中で俺を見つめる彼女の瞳がゆらりと揺らめいた。

不安そうな、なにかを悩みながらも隠そうと考えている顔。


――ああ。前科があったからな。


運転席でフリーズしている俺を見かけた事で、彼女が思い出していても仕方がないな、なんて頭のどこかで冷静に分析している。

自己嫌悪に身動きが取れなくなった時、どうしてこうも彼女がそばにいるんだろう。

「やっぱり敦賀さんの車でしたね。あの、こんな所でどうされたんですか?」

「……いや」

どうかした、か……。
確かに俺がここにいる事は異変に違いないが、それを言えば、彼女がここにいる事だっておかしい。

「最上さんこそ、どうしてここに?」

俺はうまく笑えているだろうか。

きちんと敦賀蓮を保っているのだろうか。


「え?あ、いえ。たいした理由は無いんですけど……その」

理由もなくここを歩くのは彼女の性格を考えれば不自然な気がした。

「気がついたらこっちに帰ってきちゃった感じで……」

あははははと笑って誤魔化す彼女の考えている事を知りたくなった。


「……乗って、誰かに気付かれたらマズい」

聞きたい事がある。
聞かなければならない事がある。
言えない事がある。

いつもなら何かしらを発する事が出来るはずの俺の唇は、まるで他人のモノであるかのように重くなり、引き結んだまま開く事が出来ず。

ただただ、俺たちは無言の時を過ごした。




――――――――――――――





どうしようもなく好きだと気付いてしまったから、絶対にこれ以上、好きにならないと誓った。

だけど、振り払っても振り払っても、私は敦賀さんの事ばかり考えてしまい、今日は雪花になる予定なんてないのに足は勝手にホテルに向かっていて。
指は携帯電話を探り、口は女将さんに今日も仕事の都合で帰れないって嘘をついた。


好きにならないから。
敦賀さんの近くにいるんだっていう空気を感じていたい。

だから、一人でこっそり部屋に戻っていても、誰も見ていないなら許されるんじゃないかなんてずるい事も考えてしまう。

明日には二度とこんな気持ちにならないようにきちんと閉じ込めるから。忘れてみせるから。もう少しだけ、敦賀さんの気配を、匂いを感じたい。

そうして、歩いていた私は、ホテルのすぐ近くに止まる、見間違えるはずのない車に気付く。

憂い顔の敦賀さんに心臓が潰れるんじゃないかってくらい痛みを感じて、右手は自然と車の窓ガラスを叩いた。


ここにいる理由は口には出来なくて、乗ってって言われたまま助手席に乗り込んで、私達はただ、沈黙している。


「あの……敦賀さん。どちらへ?」

車がどこかへと走り出してからしばらくして、ポツリと聞いた。

「どこ……だろうね」

答えてくれたはずの敦賀さんだったけれど、珍しく明確な解答はない。
微妙な雰囲気に、もう一度問いかける勇気が出なくて、車の中はまたシンと静まり返る。

BGMは何もなくて、車が走る駆動音を耳にしながら、外の景色を見ているふりをしてガラスに反射している敦賀さんの横顔をずっと見ていた。

「…………」


この距離でいられるだけでいい。
これ以上は近付かない。

だから、どうか。

どうか……。

この気持ちがこれ以上育ってしまいませんように。

そんな事を祈りながら、そっと拳を握りしめていた。


「…………今日……」

「え?」

敦賀さんが口を開いたから慌てて運転席へと向き直ると、敦賀さんはいや、なんでもないと言葉を濁した。

「…………あ……」

今日って言うのは駐車場での松太郎と一緒にいた事だと、はっきりと分かったから、血の気が引く思いだった。
敦賀さんの顔が見ていられなくて、視線は拳に落ちる。

――あれをどう言えば良いと言うのだろう。


頭は真っ白で、なにも浮かばない。

ただ。気がつけば、車は止まっていた。
エンジンが止められた車の中は真っ暗で、遠目に見える街灯が並ぶ明かりで辛うじてどこかに停車したんだって分かるけど、あとは分からない。

「君が彼を選ぶのなら、止める権利なんて……俺には無いんだけど……」

私が……誰を選ぶっていうんですか……?

そんな誤解、絶対にされたくないのに。

「あの。夕方の件でしたら、あれは何でもなくて、ですね!」

敦賀さんがどんな表情で私を見ているのかを知るのが怖くて、自分の拳を見つめて叫んだ。

「言い訳はしてくれるんだ」

「えっ?きゃっ!!」

車のシートがいきなり倒れ、カチャリとシートベルトが外された音がする。
ギシリとシートがたわみ、敦賀さんの腕を肩口に感じた。

「敦賀……さん?」

見上げざる得なくなった目の前に敦賀さんが覆い被さるようにして、私を見下ろしていた。

「あ……あの……」

「何でもないなら、何?」

普段の穏やかさなんて欠片も映していない瞳の色に気圧される。

「敦……賀……さん?」

「続けて?」

真っ直ぐに見つめる敦賀さんの視線がなぜだか怖く感じた。

――この人は本当に敦賀さん?



「…………たし……は……」

心臓がドキドキする。

この瞳に覗き込まれていると、秘密に出来る事なんて無いんじゃないか……。

でも、だからこそ。


――言えない。


「……私……は……、誰も好きになんて……」

乾いた喉から必死で嘘を並べた。

「……知ってるよ」

「え?」

「君が誰も選ばない事は知ってる」

じっと私を見下ろす敦賀さんの漆黒の瞳と視線が交差する。

「だから、憎くなる」

「敦賀……さん……?」

敦賀さんは今、なんて言った?

「優しいくせに無自覚に残酷で」

私の事が……憎い……?

「私が、残酷?」

言われた意味が分からない。

「俺だけは『無い』んだものね」

「え?」

私を見下ろす敦賀さんが、自分の後頭部へ手を回し、パチンパチンと音がした。

ズルリと落ちたウィッグの中からカインとして染められた黒が見える。

「俺は誰なら君に選んでもらえるんだろう」

「敦賀さん?」

ミューズが敦賀さんの為に用意していた敦賀さんのウィッグが後部座席の方へと放り投げられた。

「俺は、誰になれば……」

くしゃりと歪んだ敦賀さんの瞳が、今、この人が何か辛い事を耐えて耐えて、そして吐き出し方が分からずに迷っているのだと知った。

「敦賀さんは敦賀さんで良いと思います」

そっと伸ばした手で敦賀さんの頬に触れると、刹那。
敦賀さんがぎゅううと強く抱きしめて来たものだから、どうしたらいいのかなんて分からなかったけれど、
ただ、この人を抱きしめたいという本能に突き動かされて大きな背中をぎゅうと抱きしめ返す。

ポンポンと背中を撫で続けている内に、認めないと誓ったはずの気持ちがとめどなく溢れてどうしようもなくなっている私に気付く。

本当に残酷なのは敦賀さんです。と小さく小さく呟いて、自分の心に白旗を掲げた。









二人そろってぐちゃぐちゃでフラフラしている時に、最終的にドーンと強くなるのはおんにゃのこのキョコたんの方だと思うのね。





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