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ACT.201本誌続き妄想2
すっかり夏ですねー!おはようございます!
そやえもんは一週間強にわたって風邪っぴきでありますこんにちは。
今年の夏風邪はやばいぞみんな気をつけろ!って言いたい。←私の不摂生が原因ですけどね。

さてさて。実は土曜夜の夜バスでちょっと東京まで旅に出て来ます。
最遊記&WAのライブなのです^^えへへえへへ楽しみだなぁー!
リアタイの青春漫画というか、私を腐女子っていうか、オタク活動へ放り込んだのがこれなので、本当に青春なのですよ。生三蔵さま三蔵様ハスハス!
と言う事で、火曜日の朝帰宅してそのまま仕事行ってきますんで、しばらく音信不通になるかと思います。
パスレスとか終わりきりませんでしたがそう言う訳で今しばらくお待ち下さい。ごめんね。


続き妄想2は裏かと思ったらそうでもなく。おまけに1の続きに見せかけてこれだけでも読めそうな気がしますが。とりあえず、おkっていう優しい方のみどうぞなのでーす!

さて、準備して行って来ます!





本誌続き妄想 ACT.201 2









『しばらく最上君を雪花から外す』

正直、社長さんの措置には感謝すら覚えていた。
自分の気持ちをなんとかする為にも敦賀さんとの距離を取りたかったから。

好きだなんて事、絶対に思ってはいけない――。






――素直に一人で先に帰ってしまえば良かった。


「――という事で、しばらく妹の雪花さんは帰国されますので、明日からはカインさんお一人がスタジオ入りする事になるそうです。マネージャーがいないので、みなさんカインさんへの細かい気配りをお願いしますね」



今日を乗り切れさえすれば、しばらく雪花を忘れられる。
敦賀さんの温もりを感じなくていい。

だから、なんとしても今日一日、今日一日を雪花としてきちんと終えて、そうして帰ろうって奮起していたのに。


「――帰るか」

「うん」

伸ばされる兄さんの手は拒めなくて、いつも通り、指先を絡めた。

でも、

――いくら、雪花からキョーコに戻る為には、ミューズのキャンピングカーが必要だったからって。

こんな気持ちを自覚した状態で荷物を取りに部屋へと戻るのは良くない事だった。






ベッドに座り込んで黙々と帰国の荷造りをしている雪花を、カイン兄さんも何も言わずにじっと見下ろし続けていて。
そんな物言わぬ彼の視線には肌がじりりと焼かれるような強さを感じて。
まるで熱病に浮かされるように、私は、


――衝動のままに雪花を動かしていた。


「ところで兄さん」

「なんだ?」

「アタシ、しばらくいないんだし、部屋、シングルに変えてこようか?」

「どうして?」

ひょっとしたら、このまま雪花は戻らなくてもよくなるのかもしれない。そんな思いもどこかにあった。

「だって……もったいないし?」

「もったいない?」

だけど、らしくないセリフだったかと気付いた時には、言葉は口から出てしまった後で。

「アタシのいないこの部屋に毎日戻ってくるのって、寂しいでしょ?」

「それを言うなら、お前の残り香の一つもない部屋に居る方が寂しいだろう」

坂道を転がり落ちるように言葉が転がっていく。

「ふーん。なら、ここに香水(コレ)置いてってあげるけど。その代わり、アタシがいない間によその女とこの部屋を使ったりしたら許さないわよ?」

「この部屋?それは部屋を変れば女を連れ込んでもいいという意味にも取れるが?」

「……っ」

隠しておきたかったはずの本音が表層に浮かんでいたらしい。
あまりの気まずさにとっさのセリフも浮かばないまま黙り込んでしまった。

「セツ」

低い声が鼓膜を擽って続きをと問う。

「…………さぁ……」

「思っている事は口にしないと、『さぁ』じゃ分からない」

絶対に口には出さないと、この気持ちに振り回されないと誓いを立てたのに。
彼の視線一つ。声一つで足元はぐらぐらに揺らぐ。

「……セツ」

それなのに、

「だって、ここはアタシと兄さんだけの部屋だもの。アタシの知らない間にどこかの女に使われるなんて冗談じゃないわ」

言葉は止まらなくて。

「心配性だな。ここは本国とは違う。奇特な女はそう寄ってこないだろうさ」


――私を暴かないで欲しいのに……。





「……どうだか」

「何か言いたげだな」

「アタシがいない間に、ここぞとばかりに兄さんに群がろうとする女が世の中にいっぱいいるのが心配なだけよ」

「やけに断定的だ」

一体どうしたんだという彼の瞳に、どうしようもなく胸がかきむしられる。

「だって。スタジオでさえ女がまとわりつこうとしてたじゃない」

「スタジオ……?――ああ、あいつか」

『あいつ』と彼の頭に他の女の顔がよぎった事実すら、嫌だと思うようになっている私が居る。


「だが、あれは……」

歯牙にもかけていなかったという顔が、確かにカイン・ヒールという男の人で。

だけど。

「そんなの知らないっ!!!アタシがいない間に、どこかの女の肌をしつこく吸って、痕だって散々付けた事あるんでしょう?!兄さんの素行に信用があるなんて思わないでよね!!――ぁ……」

言い過ぎたとハッとして口を押さえた時にはもう全て出た後で。

「なるほど……。つまり、俺はセツに全く信用されてない……と」

ひゅうと彼を纏う空気の温度が下がったような感覚がする。

「そ……れは……」

「ひょっとして、急な帰国もそれが原因か?」

「……違うわ……」

違います。これは、嫉妬なんて感情じゃない……。

「じゃあ、どうして本国に帰るんだ?」

幼稚な独占欲でもない……。

そう、思いたいのに……。

「ボスの……命令だし」

「でも。それでも、セツが本当に残りたいと言えば残れたろう?」

「そ……れは……」

彼の手がトランクにかかったかと思えば、一気にベッド下に引きずり落とされた。

「っ!!」

ドン!!という大きな落下音と同時に、私の体もシーツの上に引き倒されていて、私の両手首を掴んでいる彼の所業なのだと理解したのは一拍の後だ。

「ジェラシーなのか? セツ」

じっと見下ろす瞳が真剣そのもので。

「…………さ」

「さぁ……はイエスと受け取る」

「っ!?」

断定的で、強い口調が怖い。



――私を、暴かないで欲しいのに。


「――……なあ、セツ」

不意に、両腕の拘束が緩んだ。
それでも、彼が覆い被さっている以上、逃げ出せなくて。ただ、視線を合わせない為に横を向いていた。
返事が出来ないのは、私から雪花の仮面が完全に剥がされてしまったからで。

「他の女なんていらない」

右側の首筋に、ぬくもりが触れる。

「ぁっ」

強張った体が面白いくらい跳ねた。

「俺は、『お前』の為の『俺』だ」

心臓が破れてしまいそうだ。

「この腕で抱いたお前の感触さえ覚えていれば、例え生涯触れられなくても、お前を思っていられる」

「……なによ……ソレ」

唇に触れるそれが、彼の唇なのだと分かってしまって、鼓動が恐ろしく早鐘を打った。

「知ってるか?妄想で抜けるってコト」

ちゅうと音を立てて肌に熱が生まれる。

「……ぁっ」

「お前がどんな顔で啼くだろう、どうやって果てるだろう。どうやってすがりついてくるだろう」

彼は一体何を言っているのだろう。

「――『君』を想って、待ち続けるのは悪くない」

熱が離れていく寂寥に、胸が苦しい。

唇に冷たい金属が触れた事に驚いて正面を振り向くと、なんとも言えない表情で微笑する彼と視線が交差した。

「あ……」

「今日はホワイトデーだからね。お返し」

反射的に金属を手に取ると、この四角いカードには見覚えがあった。

「君が、『俺』の為の『君』になってくれるなら、それを開けて?」


「っ!!」

これ以上はもう駄目だと、勢いよく起き上がると、部屋を飛び出した。

「待ってる」

背中にかけられた彼の声が、私をどこまでもグズグズに溶かしてしまいそうで、立ち止まる事を忘れて、ただただ、アスファルトを駆ける。


「…………嘘……」


咄嗟に手のひら握り締め、たった一つ持ち出した四辺は銀色に光る。

そこにあったのは私達の部屋のものではなく、


 『彼』の部屋の鍵だった――。










開けるのかっ、開けるのか!!?っていうか開けちゃえよもう!!っていうそんな焦らしプレイ・・・。
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