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SS・両片想いシンドローム
へいらっしゃい!脱稿してきました!ひゃっほーい!!

そしてなんか、ランナーズハイ的に一本書いたよ!一時間レベルなんだけど、こういうランナーズハイも大切だよね!
なんかほら、タイトルがスコーンと降りてきたら書くしかないじゃんか!!←脱稿直後に30分ベッドに横になってたら、なんか最近の事が走馬灯になって、ああ、そういえば今回の原稿中はずっと風邪引いてたなぁ三週間・・・そうか、風邪か。ということで、風邪の話です。

さ。どうぞ!!!←テンションが異様に荒ぶっています。
あ、夏告知は本日中に出戻ってくる予定です。パスレスもそのあとに再開していきまーす。




両片想いシンドローム







SIDE-蓮





とても寒い冬のある日。

俺は風邪を引いた。

原因はおそらく、今日のBJの演技がスプリンクラーが作動した状態の中で続けたせいなのだろう。

「……ぁ……つう……」

めったにどころか、風邪を引いた事自体がニ度目の俺は、何をどうしたらいいのかも分からなくて。
そういえば帰りに立ち寄った事務所で別れ際の社さんが何か色々言っていたなぁ、なんて思いながらも何かをするのが億劫で、ベッドの中で身じろぎも出来ずに熱さに喘いでいる。

何度かベッドサイドに置いたミネラルウォーターに手を伸ばし、置いた事は覚えているが、それが何回だったのか、何時だったのかなんて事を覚えていられる程はしっかりしていない。

暗い部屋の中で、時折浮上する意識がひたすら熱に犯されている事実をあまり認めたくはないが、これでは明日の仕事はどうなるか分からない。

「……る……さん、敦賀さん。大丈夫ですか?」

何度目かの浮上でひやりとした冷気が額に触れる。

「う……ふぅ……」

訪れた心地良さに呼吸も楽になったような気がして、思わず冷気をくれた元へと手を伸ばした。

「敦賀さん?」

冷えた手はとても華奢で、聞こえるのは彼女の声。

なんて都合の良い幻覚なのだろうと薄く目を開く。

俺を心配そうに見下ろす彼女の顔がそこにはあって、熱に浮かされた夢幻にしてはとても気が効いているなと思い、蚊の鳴くような声で最上さんと呼ぶと、彼女ははいと答えた。

帰宅したのも夜遅かったんだから。今、本物の彼女がここにいるはずもない。いる訳がないというよく分からない確信があった俺は、幻の彼女の頬に手を伸ばし、その頬も冷たく冷えている事に気付く。

この分なら、きっとこの幻の彼女は全てが冷たく出来ているに違いない。

「つ、敦賀さん!? きゃっ」

「うん」

彼女を引っ張りこむようにベッドへ招き、抱き締めてみると、思った通り、彼女はとても冷たくて心地が良い。

「んっ!」

冷たい彼女に俺の熱を移せたなら、俺達の体温は同じくらいになるのかな、なんて朦朧とした頭で考えながら唇を合わせると、冷たい唇が僅かに震えていた。

「最上さん……」

やはり彼女の側は気持ちが良いなと思いながら、たゆたうように意識は落ちていく。


背中を撫でる優しいその手が本物の彼女だったと気が付いたのは、すっかり熱が下がった状態で目を覚ました翌朝の事だった。










SIDE-キョーコ






とても寒い冬のある日。

敦賀さんが風邪を引いたと教えられた。

原因は、トラジックマーカーの撮影で何時間も濡れ鼠だった事が理由だろうと事務所で偶然会った社さんに教えてもらったのだ。

その現場に雪花・ヒールとして傍に居られたなら、風邪なんて引かせないようにちゃんと気遣えたのにと思うと悔しい。けれど、私が一緒にいなかったのは、数日前に雪花をイギリスに帰してしまったからだ。

「……っ……」

それは、私がどうしようもない敦賀さんへの恋情を抱えたまま、傍にいる事が苦しいと水面下でもがいていた事に気付いた社長さんの配慮だったのだけれど、今この瞬間、傍にいなかった事に激しい後悔が渦巻いて仕方がない。

「社さん。お願いがあるんですけど」

だから、私はどうしても、今、彼の傍に行きたくて仕方がなかった。


タクシーを拾う事もわずらわしくて、自転車で冬空を疾走して、社さんに頼み込んだカードキーで不法侵入。
コンビニでいくらか食料だとかを買い込んではきたものの、明らかに大きなお世話どころか、親切の押し売りに近い。

だけど、敦賀さんならそんな事も許してくれるだろうって思う自分は、実はかなり図太い神経を持っていたのだろうか。

「……ぁ……つう……」


「敦賀さん、敦賀さん。大丈夫ですか?」

薄暗いベッドルームに、一人横たわっている敦賀さんを見つけて。
一体何度熱があるのかと額に手をやる。

「う……ふぅ……」

すると、冷え切っていた手が丁度良かったのか、敦賀さんの呼吸が少し落ち着き、大きな手が冷気の元を探してかぶさって来た。

「敦賀さん?」

意識が戻っているのだろうかと思って呼びかけると、熱に潤んだ瞳の敦賀さんが、薄く私を見つめ、最上さんと呼ぶ。

「はい」

ああ、やっぱり私はこの人に名前を呼ばれる事も、触れる事も、見つめられる事も、
全部をひっくるめて”好き”だったのだと気付かされて、抗おうと必死だった自分になんだかなぁという想いを抱く。

「ん?」

敦賀さんの大きな手のひらが左頬に触れた事にとても驚いた。

「つ、敦賀さん!? きゃっ」

頬に感じる敦賀さんの体温で、やっぱり熱が高いんだなんて悠長に考えていたら、なぜだか世界がぐるりと回る。

「うん」

気が付いたら、目の前には天井があって、敦賀さんの体があって、全身で熱い熱を感じていて、触れ合っている肌という肌が今にも燃えてしまいそうな程に熱い。

「んっ!」

目を白黒させていると、今度は唇がとても熱くて、ええとと思考回路が追い付かない。

大きな腕に抱き締められて、体中が燃えそうなのは、私の熱なのか、敦賀さんの体温なのか。

「最上さん……」

それだけ言うと、敦賀さんの体はさらに重みを増して、ああ、意識がなくなると人間の体って重くなるんだっけとどこかで聞いた話が脳裏をよぎった。

「……ええっと……」

どうやら敦賀さんはこれが私だと分かっているみたいで、今の私は敦賀さんに抱き締められていて身動きが取れなくて、さっきの唇にふれたものは敦賀さんの唇だったような気がする。

ああもう、頭がグルグルするのは私も風邪を引いたのかしら。なんて、思うほどには混乱していて、考える頭はとっくにオーバーヒートしてしまっていた。

とにもかくにも、身動きが取れないんだから、このままここに居るしかないよね。なんて、都合の良い解釈をして私は敦賀さんの大きな背中をゆっくりとさすりながら、敦賀さんの吐息を子守唄に、うとうとと訪れる睡魔に任せて目蓋を閉じてしまったのだった。










はじめてーのーちゅうーっきみとちゅうーあいにーry









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