スキップ/ビート二次創作のブログ。 二次創作に理解の無い方の閲覧はご遠慮下さい。初訪問の方ははじめまして記事を御一読ください

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

SS・貴方だけに届けたいモノ/前編
あけましておめでとうございまーす!
とうとうインテまであと10日になっちゃったよ・・・あれ、原稿まだやって・・・がたがたがたがた。
もうちょっと突き詰めたいので、もうひと頑張りなのですよ。うんうん。
そんなこんなで、単発をどーん。
後編は早ければ明日にでも。お正月休み中に戻って来ます。

去年最後の拍手レスへのコメントみなさまありがとうございましたー!今年も例によって例によりますが、
みなさまの優しさで生きて行こうとおもいます←。









貴方だけに届けたいモノ 前編







それはDARKMOON収録中の待ち時間の一幕だった。



「えっ? 敦賀さん、おみくじ引いた事がないんですか!?」

もうすぐ年末という時節も相まって、たまたま二人きりになった蓮とキョーコは、待機スペースでのんびりと談笑して過ごしていた。

「うん。そうだね……そういえばプライベートで神社という場所に行った事が無い……かな……」

「それは、何か宗教的な理由からとかですか?」

「いや、確かに神頼みするような性分ではないんだけど、意図して避けてきた訳でもないし。機会が無かった、かな」

とはいえ、ヒズリの家は仏教徒では無かったので、教会に出向いた事はあれど初詣に出かけた経験は無い。
幼いころに日本で年越しをしていればクーも連れて行ってくれたのかもしれないが、生憎と機会には恵まれなかったように思う。
それが特別悲しい思い出という訳では無い。
けれどもキョーコと共に過ごす口実に出来るのならば、なんだって利用してしまえと思えるほどには蓮の恋心は積極的にキョーコと関わりを持てる理由を模索しており、この話題は渡りに船だったと言えるだろう。

「そうなんですか……」

「あぁ、そうだ最上さん。良かったら来年、俺と初詣に行かない?」

「え? でも敦賀さんが神社に行ったりしたらパニックが起こるんじゃ……」

「いや、そこはバレないように変装してみたりするのも楽しそうじゃない?」

一人で行ってもつまらないし、付き合ってくれると嬉しいなと柔らかい笑顔で請う蓮に、キョーコは少し考えてから分かりましたと頷いた。

「ちなみに敦賀さんはどういうコンセプトの変装をされるおつもりなんですか?」

「うーん、特にはまだ何も考えてないなぁ。参拝よりは、おみくじを一回引いてみたいなって思っただけだし。不純かな?こういう考え方」

「いけなくはないと思いますよ? 世の中ではお祭り感覚の方もいらっしゃいますしね」

「ありがとう。この年で経験がないっていうのもなんとなく気恥ずかしくて他の人には言えないから、最上さんが協力してくれると嬉しいよ」

「いえ、こんな事で敦賀さんのお力になれるなら、はい。喜んで頑張らせて頂きます……」

「本当?うれしいな、ありがとう」

「でも、どうしましょうか。絶対にバレないようにしないといけませんし、プライベートですけどヒール兄妹を出動させる許可を頂くべきでしょうか?」

「え?ああ、そうだな」

確かにヒール兄妹ならば二人揃って絶対に正体がバレないだろう自負はある。
けれども、それではせっかくの機会は兄妹のお散歩になってしまい、蓮とキョーコがおみくじを引く――つまりはキョーコとのデートもどきが出来るという狙いからは外れてしまう事を意味していた。

「せっかくだし、お互いぶっつけ本番の新キャラクターっていうのも楽しそうだと思うけど」

「楽しそうって……なかなか冒険されますね、敦賀さん」

「やっぱり打ち合わせは必要?」

じと目で見上げるキョーコに思わず頬が緩む。

「出来たら頂きたいです」

そりゃあ敦賀さんはぶっつけ本番でも、困ったりはしないんでしょうけど……と上唇を尖らせて己の想像の中での実力差にしょげるキョーコの姿に、蓮はクスリと微笑んだ。

「分かった。じゃあまた追々決めていこう。電話でも、メールでも」

「ありがとうございます」

「いやいや。俺だって台本にはないキャラクター設定を作り上げていくのは好きだし、楽しいよね」

「はい、とても」

フフフと微笑み合い、傍目には付き合っているんですかと言いたくなる雰囲気を醸し出す二人だが、残念ながらやはり本日も、これ以上の進展の兆しはない。

「あっ、でも私、大晦日はお正月特番の収録が一本あるので、行くとしたら三が日のどこかになってしまうんですが、よろしいですか?」

「うん、かまわないよ。お正月の支度は時間もかかるんだろうし」

「時間?」

確かに変装には時間がかかるものかもしれないが、蓮の言い方は『変装に』ではなく『正月に』にかかっており、おせち料理を作る訳でもなし、一体なぜ時間がかかる事が前提なのかと首を傾げる。

「ん?初詣って晴れ着を着て行くものなんじゃないの?」

今ひとつ噛み合わない会話に、蓮も不思議そうに質問した。

「え?ああー。確かにその方がらしいと言えばらしいですけど、絶対に着ないといけないものでもありませんよ……?」

そもそも、キョーコは自前の晴れ着は持っていない。
けれども、それを口に出してしまうと、目の前の売れっ子俳優は、キョーコには考えられないような高価な代物をポンと用意してしまう予感がして、思わず言葉を濁らせる。

「そういうものなの?」

「そういうものですね」

「そうなんだ……」

「はぁ……そうですね……」

残念そうな蓮への返し方を悩みながら頷いていると、二人きりだった待機スペースに撮影を終えた貴島と逸美がやって来た。

「ナニナニ?二人っきり満喫中?」

うらやましいね敦賀くんと茶化す貴島に、蓮は柔らかく微笑んで返す。

「そう言う貴島くんは百瀬さんを独り占めでのご帰還かい?お疲れ様」

「お疲れ様です、敦賀さん、京子ちゃん」

「お疲れ様です」

立ち上がって出迎えようとしたキョーコに、いいからいいから座ってと貴島がパイプ椅子をキョーコの対面へとひっくり返してドカリと腰掛け、逸美もそれに習う。

「今どの辺り?」

サラリと話題を変えた蓮の質問を逸美が台本の通し番号で答え、話題は一気にDARKMOONへと切り替わった。

「京子さん、スタンバイお願いします」

「はいっ」

次に呼ばれたキョーコが立ち上がると、残る三人は口々に頑張ってねと激励をするのだが。

「それじゃあ最上さん。また後でね」

「はい、行ってまいります」

気がつけば、蓮の『また後で』が、この後の撮影ではなく、初詣の約束にかかっている事が分かるのが自分だけだと思い至り、キョーコは赤くなりそうな表情を必死で引き締めて撮影にのぞんだのであった。









新年おデート大作戦!
出店のおでんが好きです。あれって地域限定なのかなー?田楽。
スポンサーサイト

コメントの投稿

 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL

Copyright © 光の箱庭. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。