スキップ/ビート二次創作のブログ。 二次創作に理解の無い方の閲覧はご遠慮下さい。初訪問の方ははじめまして記事を御一読ください

SS・逃亡中4
寒いですねこんばんはー!
蓮誕SS、偽りに紡がれる幕引きにたくさんのコメントを本当ありがとうございましたー!!
4周年にもお祝いのコメントを下さりありがとうございます、がんばりますのでこちらこそどうぞよろしくお願いします^^

色々怒られるだろうかと思いながら出したんですが、予想以上に続きをというのお声が多くて、うえあえい!?ってなってます←どんな。
逃亡中もですけど、裏のアレとか、表のソレとか、地味に終わってない物はいっぱいあるので、どうなるやらですが、素敵なコメントを頂いてしまった物とかは出来る範囲で応えていきたいなぁと思っておりますです。
・・・とはいえ、書けるか書けないかは私にもわからないので、温い目でのんびりお付き合い頂ければうれしいです。
鋼の身体ともうちょっと文才がある頭だったらもっと書けるんだろうなと思うんですけど、いかんせん私はいつも脳内の容量パツパツで創作してるので、本当・・・ねぇ・・・。
スタスタ書けるなら今回のだって逃亡中だって、白銀の続きも蛹の続きもラブクエの続きも最後に聞くのはの続きも外科医敦賀蓮の続きも書きたいんですよ。ついでに他にも書きたいネタはいくつかあるんですけどね。うぬーん。

さて。逃亡中も4回目になりました^^
一人で寂しいでしょうが頑張って下さいとかなり同情的なコメントを頂戴しましたがw寂しくなんてないんだからね!
いや、本当に、実はオフレコで読ませて貰ったのがあったりするんで、私は一人でほくほく楽しんでおります←

逃亡中企画

逃亡中企画とは、とくになにをするわけでもない。ただ、同名番組のネタをみんな書かないか!?っていうだけのゆっるい企画。つまりはネタ被りも有りじゃないかという思いからの企画という名の回避措置です。








逃亡中 4






――残り時間、64分


石橋光の身を呈した行動。つまりは逃げろという大声により、下町エリアを警戒中のニ体のハンター達から無事に逃げ切る事に成功した蓮とキョーコだが、二人は今、蓮が一度は振り切った追跡担当カメラと再び合流し、貴族屋敷エリアの一角へと身を忍ばせている所であった。

「あのっ、敦賀さん。危ない所を本当にありがとうございました!」

貴族屋敷エリアは大きな屋敷がここぞとばかりに物々しくひしめいており、二人は中心部にほど近い白い土壁の屋敷と赤茶けた土壁の屋敷のはざまに並び立っている。
頭を下げるキョーコの様子に、ようやく自分がキョーコの腕を掴んだままである事に気付いた蓮は、拘束を解くとごめんね、痛かっただろうと詫びた。

「いえ、大丈夫です!むしろ敦賀さんのリードのお陰でハンターから逃げ切れて、本当に助かりました!」

「そう言ってもらえると助かるよ。俺も随分とテンパっていたみたいだ」

はははと恥ずかしそうに苦笑する蓮の姿と、ニコニコと笑顔をみせるキョーコ。二台のカメラは興味津々で二人の姿を追いかける。

「さて。あと4分でペア結成が出来る時刻になる訳だけど、京子ちゃん。このまま俺と組まない?」

「え!?あのっ、私でいいんですか?!」

笑顔で問いかけた蓮を、キョトンとした表情のキョーコが見上げた。

「勿論、俺としては……」

君と組みたいと続くはずの蓮の言葉は、無機質な機械音により阻まれた。

――PIPIPI
――PIPIPI

「指示メールみたいだね」

「はい!」

二台同時に鳴りだした携帯電話をそれぞれが手に取ると、まず蓮が文面を声に出す。

「『残り時間が60分を切ると、男女でペアを組む事が出来る』」

「『ペアを結成する為にはペア登録が必要となり、手順は以下の通り』」

極自然に一小節交代で文面を読み上げたキョーコは、続きの文面を再び蓮へと投げた。

「『城エリア内にある神社の境内にて、二人揃って左手を承認装置に登録する事が必要だ』……なるほど、次は城エリア……か」

向かう先が決まり、蓮、キョーコはパチンと携帯電話を閉じる。

「今から向かえば受付開始時間丁度ってところかな」

「そうですね。ハンターと出会わないかだけが気がかりですけど」

「うん。そのあたりは警戒しながら進むしかないよね」

ミッション参加を見送るという選択肢は二人にはないらしく、キョーコは私、頑張りますと拳を握った。

「そうだね、それじゃあ早速」

行こうかと移動を始めかけたその時だ。

――PIPIPI

「俺だけ?……なんだろう?」

今度は蓮の着信音だけが鳴り響き、訝しげな顔のまま蓮はそれを取り上げる。

「もしもし?――田中さん?ええと、はい。はじめまして、ですね。敦賀です」

電話相手との会話を始めた蓮は、キョーコに向かいごめんとジェスチャーをし、キョーコも分かりました、大丈夫ですからと手を振りながら答え、小さく頷く。

「――それは構いませんが、今どちらにいらっしゃるんですか?貴族屋敷エリア?――なら結構近くにいますね」

会話の中にあった田中という名前から、参加者の中に田中花子という名前の女性芸人がいたと思い至ったキョーコは、おそらくこの電話は蓮に助けを求めてのものだと悟る。

「近くに目印はありますか?――はい、ええ、そうですね」

どうやら蓮は助けに向かうつもりのようだが、このままでは、全てを立ち聞いている事になってしまうと気付いたキョーコは、盗み聞きをしているような後味の悪さを感じ、少し距離をあけるべきだろうかと反射的に一歩後退った。
けれども、蓮の持っていた解除カードは自分が持ったままだったと思い出し、慌ててそれをポケットから取り出すと、電話中だが今すぐ蓮に返すべきなのだろうかと迷う。

「――分かりました。今から向かいます」

蓮は電話を続けながら困っているキョーコの姿を一瞬見つめるも、キョーコの反応を待たずに壁沿いに一件の屋敷の中へと進み始めた。

「えっ?敦賀さん!?ちょっ、ちょっと待って下さいっ!」

目を丸くして後を追うキョーコを振り返る事もなく、蓮は庭の中を更に奥へ奥へと進んで行く。

「――かなり近くまで来ているはずなんだけど……。ええと、どこだろう」

足を止め、キョロキョロと周囲を見渡すと、井戸の小陰から「ここですーっ」と小さな声が聞こえる。

「ああ、分かりました」

パチンと携帯電話を閉じた蓮はスタスタと声の聞こえた方へ歩み寄ると、カードを持ったキョーコが慌てて続く。

「ほっ、本当に来て下さるだなんて、ありがとうございますぅぅ!敦賀さんに電話してみて本当に良かったぁっ!」

井戸の陰で小さくうずくまっていたのは、二人にとっては今回はじめての共演となる女芸人、田中花子だ。
彼女は女芸人という職種なだけあって、美人というカテゴリーからは外れはするものの、キョーコよりも体格は小柄で愛嬌のある成人女子なのだが、不安に揺れる現在の表情は暗い。

「私からの電話は誰も取り合ってくれなくて……っ。みんな百瀬さんとか琴南さんとか女優さんばっかり狙っててっ、女芸人なんて相手にしてくれなかったんですっ、ありがとうございますぅうっ!」

蓮が最後の砦だったのだと言う彼女の大きな赤縁メガネの下にはうっすらと涙が浮かんでおり、言葉通り、面識もなく、畑違いである蓮に電話をする事は相当な勇気が必要だったのだろうと伺い知れる。

「いえいえ。無事で良かったですね。早く解除しましょう」

うずくまる花子の視線に合わせてしゃがみ込んだ蓮が、まだ青く光る警報システムを覗き、ようやくキョーコは「敦賀さん」と声をかけて解除カードを差し出した。

「ありがとう。持たせたままにしてごめんね」

「いえ、もっと早くにお返ししておくべきでした」

キョーコとしては、自分がここまで付いて来た事にはお邪魔虫感が否めなかったが、カードキーという正当な理由があるのだからとキョーコは気まずいながらも努めて平静な表情で手渡す。

「えっと、京子さん?」

「はっ、はい」

ようやくキョーコに気付いた花子が、なぜキョーコがカードキーを持っているのだろうと不思議そうな顔を浮かべつつも、本当にありがとうございますと頭を下げた。

「では、解除しますね」

「はいっ、よろしくお願いします!」

受け取った蓮がシュンとリーダーに通してしまえば、キョーコの時と同じように明滅していた青色のランプはシュウウと静かに消えていく。

「やっ、やったああ!ありがとうございますっ、ありがとうございます!」

何度も礼を言う花子は感動の極みらしく、芸人らしい押しの強さで、すぐ近くだった蓮の右手を両手で握り取って、ブンブンと握手をしてみせた。

これには流石に蓮も驚いたらしく、目を丸くしており、すぐには反応出来ないのかと思われたその時だ。

「あのっ敦賀さん!良かったら私と!」

続く言葉は容易に想像出来た訳だが、蓮のごめんねという静かな答えが花子の勢いを一気に鎮火した。

「京子ちゃんを助けた時点でペアの申し込みをしてしまったんです。お誘いはとても有り難いのですが、自分からの約束を反故にする訳にはいかないので」

「……あ……、すっ、すみません!私一人で盛り上がっちゃって、恥ずかしいっ」

「いえ、期待を持たせるような事をしたのも俺ですから」

申し訳ないと頭を下げる蓮の姿に花子が慌ててやめて下さいと声を上げた。

「誰も助けてくれなかった私なんかを助けて下さっただけで、敦賀さんは本当に素晴らしい方なんだなって思いましたからっ、本当にありがとうございました!」

さあ、どうぞ進んで下さいと言う花子にもう一度ごめんねと告げると、蓮はキョーコに行こうかと声をかけ、二人は城エリアへと向かう。

「……ほんっとにかっこいいわぁっ……」

女芸人の心の底からの呟きは、彼女の姿を追い続けたカメラによりばっちりと収められたのであった。



――――――――――――――



「ショ……尚くんっ、ねぇ、いつまでここにいるつもりなの?」

普段のように『ショーちゃん』と呼ぶ訳にもいかない七倉美森が尚に問いかけた。

「まあ落ち着けって。今は動かない方が良い」

「動かない方がって、このままじゃペアの登録が出来ないよ?」

城下町エリアの町医者の屋敷に程よい隠れ場所を見つけ、動こうとしない尚に美森は怪訝な顔をした。

「だから焦るなって。考えがあんだから」

「考え?」

ひょっとして自分とペアを組むつもりがないのではという不安に揺れる瞳が尚の姿を捉える。

「女子が少ないんだから、男共は必死こいて救出に走って、普通はそろって城エリアに向かうだろ?」

「うん」

「今、ほとんどの女性参加者は城エリアに向かっていると考えていいはずだ」

「確かにそうだと思う」

美森の場合は、尚に救助された後、尚が動かなかった為にこの場所にとどまっている訳だが、尚が動いていたならば、今頃は城エリアに向かっていた事だろう。

「性別限定のトラップが最初のアレだけとは限らないし、こっから先、何か起こるとしたら、手薄なこっち側で起こるかもしれないと思わないか?」

「あ……っ、なるほどっ、尚くんほんっとに頭良いーっ!!!さすがっ!!」

キャーキャーと両手を叩いて賛辞する美森に、尚は決め顔で微笑む。

「しっ、あんま騒ぐな」

人差し指で静かにしろよというジェスチャーを美森に向けているように見せながらも、カメラアングルは完璧に決める。
クールを装う尚は心の中で『よっしゃ決まった!』とガッツポーズを決めていたのだが、それはどのカメラにも、美森にも気付かれる事は無かった。











無自覚に決める男、敦賀蓮 VS 計算して決める男、不破尚。

スポンサーサイト

コメントの投稿

 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL

Copyright © 光の箱庭. all rights reserved.