スキップ/ビート二次創作のブログ。 二次創作に理解の無い方の閲覧はご遠慮下さい。初訪問の方ははじめまして記事を御一読ください

SS・逃亡中7
寒波おかえりなさい状態ですが、いかがおすごしですかボンジュール!
そろそろ週五日のリハビリを4日に減らそうと思った矢先に寒さでぶり返しました。ちくしょうはくしょん。
のんびり付き合って治して行きたいところであります。

さてさて、えーと。順番に。
まずは光の箱庭の80万打ありがとうございましたー!ありがとうございましたー!!!
気が付いたら4年ランナーなんだなぁとしみじみしておりますです。
書きたいネタはまだいくつかくっきりはっきりあるので順繰りに書いて・・・行きたいです。体力っ。
そうそう、今年は本当に嬉し事がありまして。うっかり間違って捨てしまってた花ゆめカレンダーをお譲り頂けて、なんと全部揃いましたよ!壁に全部貼ってやりました!うひょーvによによによによ。お譲り下さったSさま本当に本当にありがとうございました!!!お礼に送りつけた物があれやこれしかなくてむしろやっぱり足りてない気がしますけれども、これは更新にかえてお返しさせて頂きますですからして!!

ちまたではスキビノベライズ化が始まる事が発表されたりで、どうした本当!ですね。
2014年もスキビが熱いなぁへへへへへ^^

【パスワード返信状況】2/12までにご請求の方へのお返事が完了致しました。

そんなこんなで、前回の公言通り、今回「逃亡中」最終回です。
逃亡中企画

逃亡中企画とは、とくになにをするわけでもない。ただ、同名番組のネタをみんな書かないか!?っていうだけのゆっるい企画。つまりはネタ被りも有りじゃないかという思いからの企画という名の回避措置ですので、よろしくお願いします^^

以下、追記よりどぞー。






逃亡中 7







ドクンドクンとやけに大きく響く己の鼓動を聞きながら。
緊張からゴクリと唾液を嚥下し、小さな物音も聞き逃すまいと耳をそばだてた。

「敦賀さん、あっちに裏口が……」

ハンターの足音は藤原邸へと続く貴族屋敷エリアのメイン通りの方角から聞こえており、壁に背を預けたままのキョーコは、裏から逃げましょうと扉を指差して蓮を促す。

「分かった。行こう」

すぐさま頷いた蓮がキョーコに続いてコッソリと裏口へと向かうと、更に二台のカメラが追いかけた。
辺りを注意深く窺いながら、メイン通りから一本ずれた路地を藤原邸に向かって進み、いざという時は自分が持つ身代わり守りの出番だとキョーコは胸元で揺れる守り袋を握り締め、キョロキョロと警戒を続けた。

「……あそこだね」

藤原邸らしき建物の屋根を蓮が指差し、キョーコもコクリと頷く。

「京子ちゃんはここで隠れて辺りを窺っていてもらえる?」

「え?」

一緒に行かないのかと顔を上げたキョーコに、蓮が苦笑を浮かべた。

「まだ不破君たちがミッションをクリアしたという情報も来ていない。ひょっとしたらさっきのハンターに気付いて逃げている所かもしれないだろう?なら、俺たちもいつハンターに出くわすか分からない。ゲームをクリアする為には君だけでも逃げだせる体勢でいた方がいい」

「だったら私が行きますっ!敦賀さんに何かあったら私、お茶の間のみなさんに顔向け出来ませんから!」

危険ならなお、こういう事は敦賀さんのような方ではなく、私みたいな一兵卒の出番なんです。私に任せて下さい!とキョーコは小気味良く言い切った。

「いやいや、一兵卒って。それは駄目だよ」

気分は蓮の為に散る特攻隊員だというのに、笑顔で拒否されたキョーコが不服にどうしてですかと頬を膨らませると、苦笑混じりの蓮がごめんねと笑う。

「こういう時くらい格好良く決めたいのが男心ってやつだからね。譲って貰えると嬉しい。――同じ男性として、カメラさんもそう思いますよね?」

蓮がカメラマンに笑顔をむけると、予想外に話を振られたカメラマンは、到底自分が蓮と同じとは思えないまでも、ゴージャスオーラに飲まれ、そそそそうですね!と素っ頓狂な声を上げた。

「ほら。揉めている時間はないよ」

二人が一斉に捕まるリスクは避けるべきだろうと押され、ね?と笑顔で言われれば、キョーコはしぶしぶだが頷くしかない。

「分かりました。では、ボタンはお願いします」

「うん。じゃあ行ってくるよ」

藤原邸の門前にあるはずの救出ボタンを押すべく、蓮が駆け出そうとしたその瞬間。

「止まってぇぇ!」

「えっ?」

キョーコではない身代わり守り発動のスペルが辺りに大きく響いた。

「七倉さん!?」

メイン通りの物陰から屋敷に向けて飛び出したのは尚。

「あれはっ!」

そしてその奥には美森と美森の手により動きを制止したハンターが一体。

――バンッ!

蓮とキョーコの死角に駆け込んだ尚が、思い切り何か機械を叩いた音がする。

「ッシャア!」

カメラに向かいバッチリとガッツポーズを見せた尚の様子からして、救出ボタンは尚の手により無事に押されたようだ。

一斉に携帯電話が四重奏を奏でると、駆け足を緩め、フフンと口角を上げた尚がふと蓮とキョーコを視界に捉え、笑みを引っ込める。

真顔の尚の視線はキョーコから蓮へと動き、さらに後ろのカメラへと落ち着くと、三人の間にはなんとも言えない緊張感が駆け抜けた。

「っ……」

尚に先んじてクリアされた事に悔しさを覚えたキョーコが僅かに唇を噛み締めると、それを見通した尚が勝ち気な笑みを取り戻す。
また一つ小さな敗北感を募らせたキョーコはカメラの存在を強く意識する事で辛うじてポーカーフェイスを保っていた。

「尚ちゃんっ、もう一体来てるっ!」

「なっ、マジか!」

美森の声に全員が振り向けば、硬直したハンターの後ろから、まだ点ほどの大きさであるが、さらにもう一体が現れ、全速力で駆け出した姿が見える。

「走れっ!!」

尚の大声をきっかけに、キョーコ、蓮、尚、美森は一斉に逃亡を始めた。

「キャアアアア」

50メートルも走った所で、後方から美森の悲鳴が聞こえ、美森の確保に誰も振り返れないまま尚がチッと舌打ちを放つ。

「まずいな」

「――はい?」

蓮の呟きに上がった息のもとのキョーコが問いかけた。

「このまま直進したら、行き着くのは農道だ。一本道には隠れる場所がない」

美森が捕らえられた事で多少の距離は生まれたが、ハンターはすぐに追ってくるだろう。直線を走り続けるのは逃げる側にとってはどこまでも不利だ。

「だからって、下手に建物ん中入っても袋小路でドボンだろうが!」

「じゃあ適当に曲がればいいでしょうっ。なんで一緒に来てるのよっ」

「お前なっ、曲がるってのは減速もかかんだよ!捕まるリスクが上がるだろうが!」

蓮との会話に割り込んできた尚に、逃亡中の余裕のなさに織り交ぜてキツい眼差しを投げると、尚も呼応し、怒鳴るように言った。

「つか、お前のソレ!さっさと使え!」

身代わり守りを指した尚にキョーコがハッとさせられるが、尚に気づかされたなどと認める事は出来ずに分かってるわよと怒鳴り返す。

振り返ったキョーコが息を吸い込み「と」と発した次の瞬間。

「京子ちゃん、前っ!」

「え!?」

蓮の声に前を向けば、農道からもハンターが出現している。

「うっそぉぉっ!」

前門の虎、後門の狼ならぬ、前にハンター、後ろからもハンター。
一気に追い込まれたキョーコがあわわわわと声にならない声を上げると、蓮がとにかく一体を止めるんだとキョーコを促す。

「とっ、止まれーっ!」

距離が近い正面のハンターをと農道からやってきた一体を停止させると、間髪置かずに蓮がこっちだと道を曲がる。

導かれるままにキョーコが蓮の背中を追い、反射的に尚も続いた。

「ってオイ、どこ行く気だよ!ただまっすぐだと行き止まりじゃねぇか!」

思わずついてきてしまった尚が釣られた事をごまかすように声を荒らげると、蓮は尚を振り向き、好きに行くと良いと短く答える。

「京子ちゃん。よく聞いて」

はあはあと全員の呼吸が上がる中、先を走る蓮がキョーコに向けて言う。

「建物には登ってはいけない。触れてはいけないんだ」

「敦賀さん?」

「テメェ、何言って」

怪訝な尚の声をスルーした蓮は、再度キョーコに、分かるね?よく考えてと呟く。

「登ってはいけない。触れては……いけない……」

「チィイ!こっちからもかよ!もう少しだってのに!」

ブツブツと蓮の言葉を繰り返すキョーコの姿に、苛立ちも露わに舌打ちを放った尚は、このままでは一蓮托生の運命だと道を別れようとしたのだが、いざ曲がる道の先を見やれば美森が停止させたハンターが再起動しており、こちらに気付いて走りだした姿に、捕縛の覚悟を決めて盛大に毒づいた。

残り時間はあと5分程度だというのに、ニ体のハンターに追われた状態はジリ貧に近い。

「行くよ」

「敦賀さん!?」

「ちょっ!?待てっ!!」

前を行く蓮が突然スピードを上げ、距離が僅かに開く。

この俺を囮にして逃げるつもりかよと尚も歯を食いしばり、キョーコを追い抜きにかかった。

「って、やっぱ行き止まりじゃねぇか!」

「分かってるさ」

エリアの突き当たりの壁の前で急停止し、ドンと壁に背中を預けた蓮が、自らの両手を重ね、ぐっと前に伸ばす。
まるでバレーボールのレシーブのような構えでもって蓮はぐっと腰を落として身構え、尚は蓮の行動を奇異の目で見つめた。

「京子ちゃん!」

そんな尚の視線など意に介さず、蓮はただまっすぐに走り込んでくるキョーコの姿見つめ、大きな声で呼んだ。

「行きます!」

「なっ!?」

――タン。

華奢な足が地面を蹴り、蓮の手のひらに押し上げられ、空を舞う。

「う……そだろ……」

羽が生えたのかといわんばかりに軽やかに跳躍し、壁の向こう側へと消えていくキョーコの姿に呆然とした尚と、目論見の成功に鮮やかな微笑みを浮かべた蓮が見送る。

二人の男の確保メールは、ゲーム終了の二分前に響き渡った。




――――――――――――――




逃亡中、正月特番。
栄えあるゲームクリアの賞金100万円は、LME所属の京子。そしてペアを組んでいた敦賀蓮へとそれぞれ贈られる事となり、勝者インタビューを終えた蓮とキョーコは、他の出演者よりも遅く控え室のある建物へと戻る事になった。

「お疲れ様!蓮、キョーコちゃん」

「お疲れ様でした!」

「お疲れ様です」

蓮の控え室の前では社が佇んでおり、帰ってきた二人をおかえりと出迎えると、蓮がお茶でも飲む?と自室の扉を開いた。

「クリアおめでとう。キョーコちゃん本当にすごかったよ」

「ありがとうございます。まさか本当にクリア出来るなんて。それもこれも敦賀さんのおかげですね!」

キョーコの言葉に微苦笑を浮かべた蓮は紙コップ3つにお茶を注ぐと、差し出しながら最上さんが頑張ったからだよと柔らかく微笑んだ。

「しっかし、キョーコちゃんは運動神経良いって知ってたつもりだけど、まさか、壁を飛び越えるなんてね、びっくりしたよ!」

モニターの向こうではスタッフ全員がどよめいてたんだからと笑う社は、蓮にこの確信犯めと言いながらカップに口をつける。

「確信犯とはひどい言われようですね」

「事実だろ。全く、あんな逃亡劇、前代未聞だって裏でプロデューサーがてんやわんやだったんだ」

フォロー大変だったんだからなと言う社に、共犯者のキョーコがすみませんと頭を下げて謝罪する。

「いやいや、キョーコちゃんは悪くないから」

「でも……」

なおも謝ろうとするキョーコを遮るように蓮がそういえばと強制的な話題転換に転じた。

「最上さん、賞金の使い道は決めた?」

出演料は事務所の取り分がいくらか発生するが、賞金という形ならばLMEは関与しない。
降って湧いた現金の使い道は蓮でなくとも気にはなるところだ。

「半分は事務所にお渡ししようかと」

「事務所に入れちゃうの?」

自分の為に使えばいいのにと言う社に、キョーコは養成所のローンや、DARKMOONの打ち合げ用の景品も手配して頂いてますからと微笑んだ。

「残った分の半分で大将と女将さんに旅行をプレゼントして、あとは貯金ですかね」

ゼロが五つも並ぶ貯金通帳なんて初めての経験ですと笑うキョーコに蓮がそっかと頷く。

「キョーコちゃんから旅行のプレゼントなんて、ご夫婦、きっと喜ぶよ。なあ、蓮」

「でしょうね」

お世話になっているんですから当然ですとプレゼントを決めたキョーコに、蓮がまなじりを緩めてキョーコを見つめる。
そのあまりにもな破顔ぶりに社は思わず赤面したものだが、キョーコはそんな蓮の眼差しに僅かに目を見張った後に、そういえば敦賀さんは賞金はどうされるんですか?と見事に凡打でもって切り返した。

「うーん。特に今欲しいものもないし……」

キョーコの問いに考え込んだ蓮が、しばらく天井を眺めると、ああと呟く。

「今日はこれで終わりだし。ご飯にでも行こうか。俺の賞金で」

「え?敦賀さん?」

「ご飯?」

一体何をというキョーコと社に、ちょっと良いお店に行ってみようかと返した蓮は、どこがいいかなと携帯電話に問いかけ始めた。

「えっ?えっ?敦賀さん?」

「ん?この後予定あった?」

それはないですけどと答えるキョーコに、だったらいいよねと蓮は予約の電話までかけている。

「や、社さん、どうしましょうっ」

うろたえきったキョーコの眼差しに、社はやれやれと苦笑した。
ここは自分も加勢してやらねば、最後のハンターの猛攻でキョーコは逃げ帰ってしまいそうだ。

「いや、うん。蓮の賞金なんだし、ここは素直に奢ってもらおうか。みんなで美味しく頂けば賞金の立場的にも甲斐があるってもんじゃない?」

「はあ……」

今ひとつ釈然としないキョーコだが、この後、蓮に連れられ、社と三人で高級フレンチへとなだれ込む。

その過程で店に入る為の装いを買い与えられてみたり、また、逃亡中放映後、二人そろってアクション物の映画出演が打診されてみたり。
さらには蓮に連れて行かれた店が、後日キョーコが出演するナイナイゴチバトルの開催店舗であったりする事となり、結果、このグルメバトル番組でもキョーコがピタリ賞の賞金100万円を手にする事になるのだが、それはまた、別のお話なのである――。










不破くんは美森がうっかりもらした尚ちゃん呼びの火消しにログアウトしました^^←がんばれー。

全三話ぐらいでとか思ってたっていうか、言ってたのに、気が付いたら7話とか書いてた自分のいつも通りの力量があれれであります。おっかしいな。
そんなこんなで、逃亡中をお届け致しましたー^^なんか、番組見た事ない方が今度見てみるーって言って頂けたりして大変光栄な褒め言葉もありがとうございました!穴がいっぱいある上にネタ色が強い気がしなくもないですが、お楽しみ頂けたなら幸いです!
次はぶいえすあらしでお送りします←うそです。


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| | 2015/10/06/Tue 21:02 [編集]
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