スキップ/ビート二次創作のブログ。 二次創作に理解の無い方の閲覧はご遠慮下さい。初訪問の方ははじめまして記事を御一読ください

SS・少年の葛藤
ぼんじゅーる。花粉が飛び交っているようですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
私はそっちの気はないんで多分この鼻水は気のせいなんですが、いかんせん、右肩から肩甲骨付近一帯が死んでいてリハビリと日常生活必死です。あああ。
箸より重い物持ちたくないのに書類と土鍋持ち上げてるよ!

さて。お知らせ。
【パスワード返信状況】3/11以降の方へのお返事は出来ていません。まだしばらくかかります。すいません。
要項満たしている方にはきちんとお返事させて頂きますので、もうしばらくお待ち下さいませ。
また、後からコメント再送下さった某さま、ご丁寧にありがとうございました!お見舞いのお言葉と合わせて心がほっこり致しました^^

そんな訳で、パスワード請求の要項を満たしてない方は、本当、いいかげんにせーよー!よーよーよー。エコー。
我が家の裏パスワード請求は要求事項に対して、合格ラインは厳しくないと思ってるのに、ちょっと酷いよどうしたの!特にSNSからデビューした方、ちょーっとマナーやり直そうか^^まあ、歴が長いからって大丈夫っていうのも全然違うからね。デビュー仕立てで痛い人より長いのに痛い人の方がよっぽどギルティ!
半年ROMれって言いたいところだけど、最近気付いた。ROMった先も痛かったら改善しない罠・・・。
本日の議題。私も手癖だから人の事は言えないけど、wwwを使う位置は慎重になった方がいいと思うの。
好きですwwwはなんかこう貰った側として、私の心はモヤっとする。
そしてこういうこと書いて反応してくれる人って、たいがい問題ない人って決まってるんだよねぇ。だから今まで言わないようにしてたんだけどハッハーンw←察して下さい。

そんな荒廃した私ですが、心を癒す拍手やコメントを下さる皆様、本当本当いつもありがとうございますー!!!
優しいコメントを頂く度にまだまだがんばれるーと思う今日この頃です。


話は変わりまして、
飛鷹くんメインのお話です。






少年の葛藤






蛍光灯が煌々とする天井を見上げ、木製の背もたれに力を込めれば、椅子は二本の足だけを支えにしてフヨフヨと船を漕ぐ。
決して行儀が良いとは言えないが、控え室のドレッサーの前に座らされた状態で一人待ちぼうけのままかれこれ一時間。
台本はとうに頭の中に入り、完全なる手持ち無沙汰。こういった過ごし方になるのも仕方がないというものだろう。

「あー、……うーん。つっても…………なぁ……」

控え室に備え付けの雑誌を片手に、椅子の傾斜を絶妙のバランスで保っているのは、現在の子役業界をけん引していると言っても差し支えないトップ子役、上杉飛鷹だ。

「飛鷹君?一体どうしたんですか?」

「うわっ!……って、なんだ、松田か」

マネージャーの松田が戻ってきた事にも気付かずに思い悩んでいた様子に、改めて「大丈夫ですか?」と声をかけると、飛鷹はガタンと音をたてて椅子を元に戻し、なんでもねぇよと手にしていた雑誌をドレッサーの上に乱雑に放り投げた。

「なに?もう出番?」

「いえ、それが……泉さんが渋滞にはまっているとかで、まだしばらくは待ちになるそうです」

「なんだよ。どんだけ待たせれば気が済むんだ、大御所サマは」

このどうしようもない時間を作り出した現況は、芸歴半世紀、飛鷹の祖父、上杉虎徹の友人にあたり、飛鷹曰わく、もはや伝説の化け物――と称される大女優の泉だ。
当人には口が裂けても言えない皮肉をたっぷり織り交ぜ、飛鷹は目の前のドレッサーの鏡越しに松田を睨む。
けれども、この乱雑な反応や、憮然とした態度こそ、なにがしかの悩みを誤魔化しているものではないかと思い至った松田は、「泉さんも好きで渋滞にはまった訳ではないでしょうから仕方ないですよね」と人好きのする笑顔で答えながら、ひょいとドレッサーの上の雑誌を覗き込んだ。

「あら、ホワイトデー特集?ひょっとして琴南さんへのお返しを考え中ですか?」

「だあああっ!松田っ、テメっ!」

あっさり見通されてしまった飛鷹は、サッと頬を赤く染め、んなわけあるかと声を荒らげるが後の祭り。
隠そうとしてはいるものの、分かりやすい飛鷹の反応に、まるで意図せず思春期の弟の秘密に触れてしまった姉のような悪戯心が湧き上がり、微笑を浮かべた松田は、おそらく飛鷹が読んでいただろう巻頭ページをペラリと捲る。

「なになにー。最近のトレンドは、義理にはキエモン、本命には食事デートからのトレンドのアクセサリーをプレゼントする三倍返しコースで、乙女のハートはロックオン★……って、酷い煽り文句ですね。なんですかコレ」

「知らねーよ……」

本命には形に残るアクセサリーで気持ちをしっかりアピールしつつ、それ以外の相手には食べれば消えてしまうキエモン、つまりは菓子類で返そうというのがこの特集の提言らしい。

「でも、女の子側が義理チョコのつもりだった場合、いくらお返しだからって本命アピール付きの食事や高価なアクセサリー貰ったら、逆に引いちゃうような気がしますけど」

「ぐっ……」

「あわわ、すみません」

奏江からチョコレートを貰う事になった経緯を考えれば、あれこそ義理チョコどころか下心丸見えの打算てんこ盛りチョコだ。
あまりにも胡散臭い記事に、思わず本音を零してしまった松田だったが、結果として、奏江からすれば飛鷹はアウトオブ眼中だと言ったようなもので、また要らない事を言ってしまったと失言にハッと口を押さえる。
けれども時すでに遅く、飛鷹の眉間には常よりも深い立て皺が刻まれてしまった。

「あの……まさかとは思いますけど、参考にしてませんよね?」

そもそも、バレンタインの始まり自体がお菓子業界の策略であり、そのお返しはマシュマロや飴、クッキーと相場は決まっていたはずで、いつの間にやら三倍返しなどという言葉が生まれたのは女性誌の策謀という色が濃い。
一般的には荷が重いはずのそれを安易に行おうものなら、通常、男と女の関係を期待した下心や虚栄心がそら高い人物かもしれないと警戒されてしまうのが関の山。
いくら良い家に生まれ、業界では先輩にあたるとはいえ、年下で未成年の飛鷹が渡すならば、同額またはワンコイン程度の色を付ける程度の方が清潔感に溢れて清々しいと思うのは松田の感覚が庶民派だからだろうか。

「は!?だっ、誰がンな記事参考にすっか!!」

「声、裏返ってますよ?」

出来れば飛鷹には金にモノを言わせたプレゼントなどという、ブルジョワな思想を持って欲しくなかったが、海千山千の業界人を見てきた上杉家のサラブレッドには、そんな選択肢も植え付けられていたらしい。

「ばっ馬鹿やろう!俺がそんなの参考にする訳ないだろっ、だいたい、いつ俺がホワイトデーに乗っかるなんて言ったよ!」

「……ですよね」

「なっ!松田、テメェ!その顔は信じてないだろっ!」

「嫌ですね……そんな事ないですよ。というか、手作りを頂いたんですから、お返しはしなくちゃ駄目に決まってるじゃないですか」

相手は年上の綺麗なお姉さん。
背伸びをしたい気持ちは分からないでもないが、だからこそ真っ直ぐ正攻法で攻めてほしい。

「明日でよければ移動の間に時間を取れますよ、下見に行きますか?」

「…………マジか?」

松田の提案に、飛鷹は目を丸くして感情を取り繕うでもなく、真剣に食いついた。

「マジです」

「松田。お前、たまにめちゃくちゃ役に立つな!」

「ありがとうございます」

キラキラと期待に輝くまっすぐな眼差しを向けられるのは心地が良い。
願わくば、彼の抱く恋心がここから先、成長の糧となりますように、そう思いながら、松田は自身の手帳を開き、ペンを走らせるのであった。








少年よ、悩むがいいさ。
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