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SS・恋愛拒否の二乗の事情2
へい!こんばんは。
先ほど8月のSCC関西の申し込みしてきましたー!うっかり忘れるところだった危ない危ない><

そんなこんなで、明日の衣装とか、夏の原稿とか、あれこれごろごろーってしてたら気付いたら夜でした。おかしいな。予定スケジュールの半分しかできてないとかごほんごほん。
せいしんとときの部屋が欲しくてしかたありません。

ところで、最近の一人遊びはもっぱらスキビでラインスタンプのラインナップを考える遊びです。すんごい楽しいよ←
出してくれたらいいのになー。なーなーなー!
あれでしょー、これでしょーってやってたら40枚の表情なんて軽かったよ。楽しいのでぜひみなさんもどうぞw

さてさて。久しぶりに続きまーすとか着地が何話かはノープランな話ですが。そもそも宣言しても守ったためしもないので。
楽しみにしてますとおっしゃって下さったみなさま、本当にありがとうございます^^
がんばりまってまいります!!





恋愛拒否の二乗の事情 2







蓮とキョーコ、社の三人での移動はもっぱら蓮の車で行われる。
もちろん運転席が蓮。後部座席にキョーコというのがお決まりの構図だ。

というのも、夕方とはいえ都心部を走るのだから、いつどこで見つかり、誰に写真を撮られるかも分からない。
必然的に助手席に座る社は横目で現在の蓮の様子を伺い見るも、変装を兼ねた黒いサングラスを身につけている蓮の表情は読み取れず、さてどうしたものかと考える。
すると、そんな社の心の声が聞こえていたのかと思える絶妙のタイミングで蓮の方から口火は切られた。

「ところで、食べたいもののリクエストは何かありますか?」

「ん?ああ、そうだなぁ……」

「私は何でも構わ……あッ!いえ、あのっ、出来れば和食っ、和食でお願いします!」

運転手の蓮に丸投げではいけないもんなと夕食リクエストを考え始めた社の後ろからのキョーコの発言が、見事なまでに180度撤回され、そのあまりもな慌てように、頭の中でこの後のスケジュールから問題のない移動範囲の店をとリストアップしていた社の思考は好奇心により占拠され、彼の店選びは残念ながらここで一度頓挫した。

「最上さん。そんなに慌てなくても、あの時みたいな意地悪はもう言わないよ?」

「本当ですか?」

「本当本当」

「ちょっと待って、話が見えない。あの時っていつの話?何かあったの?」

キョーコの雰囲気から大方また蓮が妙な事を言ったのだろう。お前は一体なにをしたんだと訝しげな社が尋ねると、蓮はええとですねと少しばかり前置きをした後に代マネをして貰った時にちょっとしたやり取りがありましてと答えた。

「ちょっとしたって、一体どんなやり取りだよ」

「うーん……」

はっきり言ってみ?という社に、蓮の口振りは少しばかり重たい。

「私が何でも良いって言ったら、敦賀さん、カエルの姿焼きが食べたい……なんておっしゃったんですよ」

「はっ?カエル!?なんでまたそんなゲテモノを……。お前っ、敦賀蓮のイメージってもん忘れたのか?!」

完全に予想の斜め上をいくやり取りに、目を白黒させた社が悲鳴じみた声を上げると、その大きなリアクションに蓮は「もちろん冗談でしたよ。主体性って大切でしょう?」と静かな苦笑を浮かべ、キョーコは「私としては、通りがかりのお店や、敦賀さんが食べたいものがあるならっていう意味のどこでも良いだったので、後輩として合わせに行ったつもりだったんですけど」と唇を尖らせている。

「最上さん。そう警戒しなくても、同じ手は二度も使わないよ。それとも、俺って本当に食べそうに見えてた?」

「うっ……。そうおっしゃられても、あの時の笑顔は本当に怖かったのでつい……あははは。ええと、敦賀さんが本当に食べるだなんて思って……ません……よ?……あはは」

笑って誤魔化すキョーコに蓮も「だよね」とニッコリ笑顔で返し、この話題はすでに二人の間でたいした問題ではなさそうだと感じた社は、ああ、今のはただのじゃれ合いかと悟り、はああと小さいため息をついた。

「社さん?あの、どうかされましたか?」

社の様子にいち早く気づいたキョーコの洞察力は鋭いものがあると思う。
にも関わらず一部方面に関して鈍感ぶりが磨かれている気がするのは、気のせいではないように思う。
なぜドギマギさせられているのが自分だけなのだろうと心の中で毒づきながらも、言っても仕方がないと気を取り直して社はいつも通りの笑みを浮かべた。

「いや、なんでも。ところでキョーコちゃん。次の現場は何時にどこに行くの?」

「あ、はい。私は17時に富士です!」

「オッケー。俺らは17時半にTBMだから、行き先は富士寄りの和食屋さんにしよう。蓮、前に円藤プロデューサーと行った店にしよう。あそこなら今からでも個室が押さえられるはずだ」

「ああ。確かにあの店ならのんびり出来そうですね」

了解しましたという蓮は目的地に向けハンドルを切る。

「前に打ち合わせで教えてもらったお店なんだけどね。隠れ家っぽい上、肉も魚も美味しいお店だから、キョーコちゃんも楽しみにしてると良いよ。な、蓮」

「ええ。確かに美味しかったです」

「そうなんですか!?楽しみです!えへへへ」

キョーコの方を振り向きながら店への期待感を煽る言葉。社からすればそこまでたいした事ではなく、世間話に近い話題だ。
けれども、振り返った先のキョーコの表情があまりにも幸せそうな愛らしい笑顔で、社は一瞬目を奪われると、なんとなくこの表情は自分一人が見てしまって良いものではないと正面に向き直り、チラリと蓮を見やる。

(……ああ。蓮も気付いてるのか)

サングラスの下にある蓮の眼差しの詳細は分からない。
けれど、バックミラー越しにキョーコの様子を捉えているらしく、柔らかい弧を描く唇は、きっと蓮が破顔でいるのだろうと思われる片鱗が窺えた。

「さてと。俺は何食べよっかなー」

どちらも自分が邪魔をしてはいけないものである気がした社は、一人窓の外へと視線を逸らすと、努めて明るい声で場を壊さない程度に何にも気付いていないポーズを取り続けたのである。




――――――――――――――



食事を終え、再び移動を開始した蓮の車は、富士TV近くの路肩に停車し、キョーコを降ろした。

「今日はごちそうさまでした」

「こちらこそ、一緒に食事が出来て楽しかったよ」

「送って下さってありがとうございます。この後も頑張って下さい」

「最上さんもね」

「はいっ!」

社も手を振り、じゃあねとキョーコに別れを告げると車は走り出す。
見えなくなるまでキョーコが車を見送っている姿を見届けた社は、正面に向き直ると蓮の方をチラリと窺う。

「この天然タラシめ」

「はい?」

「砂糖吐くかと思ったぞ」

明らかによろしくない雰囲気の発言にキョトンとした返事をすると、キョーコと一緒にいる状況では遠慮していたらしい社の心情が告げられた。

「社さんそんな事が出来たんですか?」

「出来る訳ないだろっ。ボケてとぼけるのもたいがいにしろよ」

「そうですか?」

暗くなってきた今、蓮はサングラスをしていない。
表情の変化を見逃すまいと社は蓮の方へと向き直り、両腕を組んだ。

「ったく。食べ終わった後のキョーコちゃんが化粧直しした後のセリフ。お兄さんは口の中がジャリジャリでしたよ」

「たいした事を言った記憶はないんですが……」

俺、なにか言いました?と首を傾げる蓮に苦虫を潰したような顔の社が「可愛いねって言ったな」と答えると、蓮はそれがそんなに問題ですか?とさらに尋ね返す。

「最後に『とても』って付いてたな」

「いけませんでしたか?」

「いけませんでしたかってお前ね……。お前、キョーコちゃんを口説こうと思って言ってないんだよな?」

社としては、これが口説くつもりの発言ならば、逆に構わないのだ。口説くつもりもないと言いながら極甘の視線と台詞に巻き添えを食らう、それこそが問題なのだが、当の本人は分かっていない。

「そうですね。そういう事は考えていませんよ、『まだ』」

「…………そーかいそーかい。まだ、ね」

もちろん、社以外の人間がいる前では、もう少しよそよそしいポーズを取る事もあるので、体面的な問題は今のところない。
けれど、いっそさっさと付き合ってくれればこの心労の度合いも種類が変わるのになと思わずにはいられない。

「『まだ』ならもう少し様子見てるけど、あんまり思わせぶりな態度でズルズル行くのも、お前、キョーコちゃんをキープしてる悪い男みたいに見えるから、ちょっとは考えろよ?」

「……ご助言、心に刻んでおきます」

「ああ」

それきり、二人の間には微妙な沈黙が落ちる。


「――まだ……ダメなんですよ」

「ん?なにか言ったか?」

「いいえ。なんでも。それより、少し急ぎますよ」

「あ、ああ……」

加速による重力を受けながら、それきり、次の仕事に向かう上で二人の会話は立ち消えとなった。









GOサインが出ていている可能性にうすうす気づきながら、一生懸命待てをしている敦賀さんって良いと思いませんか。

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