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SS・恋愛拒否の二乗の事情4
つい先日、職場の先輩のオススメの按摩師さんとこに初めて行ったんですけれども、めちゃくちゃ気持ちよくて、しかもずっと困っていたところの痛みがぴたっと治りましてね。ミラクル!肩凝りはまあ相変わらず岩盤ですけれども、半年目にして結構な光明が見えた二日目です、こんばんは。←前振り長い。

マッサージされながら考えていた事と言えば、マッサージ師になるとしたら、蓮なのかキョーコなのでございますよ!
蓮がやると裏やな。キョーコだと・・・やっぱり裏やな←最低。
とか、まあ、下世話な事を考えつつ、しかし、役柄としてそういうオファーが来たら、二人揃って凝り症だから(違った意味で)なんか、すごく本とか読みあさって勉強して、ゴールデンフィンガーになりそうだな。うん。やめよう。となりました←
というか、どっかでそんな話をお見かけしたようななかったような。なんだったっけなー。バード頭なもんで。

さてさて。前回、ちょ!敦賀さんみんなが見てないと思ってなにやってんの!なところで終わりましたが、あえて申し上げます。
我が家の敦賀さんの理性は枯れた輪ゴム。こよりのお方なので、誰も見てなきゃやります←どうもすいません。

そんな訳で、続きました。はい!

ところで、もうすぐ本誌ですよ!!!!!あ、ヨナのアニメ化おめでとうございます!タイバニ映画の米たに監督の作品になるそうなので、EYEtoEYEで雄弁に語るし明暗で心情を表現するしでなんとも言えない乙女ティックな作品になってくれるはずなので、非常に楽しみにしております! ところで、EYEtoEYEってタイトルだと幽白に最高の曲ありますよね←







恋愛拒否の二乗の事情 4









この感情はガラスコップいっぱいに入った液体に似ている。

ほんのささいなきっかけで簡単に零れ落ちていく、飽和した滴。

それこそが俺が抱えた恋心の形だった。



彼女をどうこうする想像なんて、数えきれない程繰り返したものだったし、それと同じだけ、理性を働かせ、決壊寸前をこらえ続けてもきた。
さすがに今回の状況に魔が刺したなんて稚拙な言い訳が通用すると思ってはいないが、律する事が出来なかったのは、ルージュの煌めく彼女の唇に誘われたからだとは思っている。

この場合、彼女に誘惑の意図があったのかというのは問題ではない。
男から贈られた衣服を身に付ける危うさは俺自身の手でとっくの昔に教えている。
贈られたメイク用品が同じ理屈の上にないだなんてどうして思えるだろう。

仮に敦賀蓮(おれ)だから例外にされていたのだとしても……。

『思わず、キス、したくなる』

敦賀蓮として生きている以上、大切な人を――恋人を求める資格がないと口にしながらも、安全パイな男として除外されてしまう事は嫌で、身勝手なサインは何度となく醸し出していた。
彼女にも、自分に向けても。

そうする事で逃げて欲しいと思う半分。そばに来て欲しいとも願っていた。

『可愛いね、とても』

台詞になぞらえていようと、彼女仕様のアレンジはあった。
それも、心から思った感情だったから余計タチが悪い。

相反する感情を持て余し、欲望と理性はギリギリの秤の上でせめぎ合っていて、欲望の炎を煽ったのは彼女の方。

都合の良い解釈と、どうしても抗いきれない衝動に身を任せ、ピンク色を纏う唇を浚う。

この時点で俺の理性など木っ端微塵もよいところで、残っていたのは彼女が欲しいという本能だけだ。

「な……んで……?」

大きな瞳が衝撃に見開かれ、ピンク色が薄れた唇が震える。

「……嫌?」

「嫌じゃ……。でも……どうして?」

自分の気持ちは口にしないまま、狡い問い方をした。

「どうしても、キスしたくなったから」

物憂げな表情も、切なげな眼差しも。
俺自身が引き金になっているんだとしたら。

それは全て俺のものだ。

だから、もう、どこにも逃がしてはあげられない。

すでに賽は投げられたのだから。




――――――――――――――


どうして敦賀さんが私にキスをしたのかなんて、全く理由が分からなくて混乱している。
なのに、敦賀さんの尋ね方は、なんて酷い問い方だと思った。

「……嫌?」

こうなってしまったのは、私の佇まいに隙があったという事なのだろうけれど、その根底に敦賀さんを好きだと思っていた事も起因しているだろう。
私の隠していたはずの恋情が、敦賀さんに悟られてしまったのだとしか思えなかった。

「嫌じゃ……」

反射的に口から出た言葉は、まるで拒んではいない。
拒まない事を『尻軽だ』と、軽蔑されるのが怖くて、続く台詞はなんとか飲み込んだけれど、断片が零れた今、全てはもう、手遅れだ。

「でも……どうして?」

すぐ近くにある瞳は射抜くような意志の強さを称えていて、全てを見抜かれてしまいそうな眼光の鋭さにドクリと鼓動が跳ねる。

(頬が……あつい……)

自分の中で立てた誓いを覆すにはそれなりの理由が必要で、ならば、そのきっかけは他の誰でもない、敦賀さんからの言葉であって欲しかった。
戒めを解くという勇気を得る為に、言葉という確かな形を欲したのだ。

「どうしても、キスしたくなったから」

「あの。私……お礼をされるような事、していませんよ?」

「お礼?」

簡単に頷かず、自分の想いも口にしない。

そうしておいて更に更にと試すような事を言っているのだから、私はなんて可愛げがない女のだろう。
敦賀さんが怪訝な顔をするのも当然の事だ。

「違うんですか?」

今更、自分が中身まで可愛い類いの女の子になれるだなんて、かけらも思えないのだけれど。

それでも、奥底には可愛らしい女子になれたらという憧れもわずかながら残っていた。
行動はどこまでも矛盾していたけれど。

「違うよ」

「それってどういう……、あ……」

敦賀さんの本心が知りたくて問う。だけど、ここでちょうどCMの放映が一段落ついたらしく、静止していた空気が動き始めた気配がして、二人揃ってピクリと肩を震わせた。

「あぁっ!敦賀さんだっ!」

「――お疲れ様です」

「あのっ、さっきのCM見ました!ものすごく素敵でした!」

「ありがとうございます」

敦賀さんがいる。それだけで人目が集まらない訳がなく、気付いた三人の女性スタッフが興奮気味に近付いてきて、敦賀さんはそちらに向き直らざるを得なくなった。

「あのっ、お忙しいでしょうし、私はこれで……」

「最上さんっ!」

いたたまれなさに逃げるように後退ると、一目散に背を向けて駆け出す。
後ろの方で女の人が口々に敦賀さんに何かを言っているのが聞こえ、それを一々媚びているように感じ、嫉妬してしまう自分に、なんて心が狭いのだろうと苦味を覚え、奥歯を噛み締める。

「なんで……っ」

期待してはいけない。
さっきのキスはきっと、自分が物欲しそうな顔でもしていたに違いない。

正気の敦賀さんが、私なんかにキスをする訳がないのだから。

間違えているのはきっと自分なのだ。
きっと、私が何か気に障る行動を取ったに違いない。

だから、これ以上想ってはいけない。

「ぅ……」

混乱しきった頭でどこか一人になれる場所を探して通路を歩く。
早く冷静にならなければと頭を振り、速度を速めた。

「あら?キョーコさんじゃない。おはよう」

「天宮さん……?」

「どうかしたの?顔色真っ青よ?!」

「え?ああ、……その、なんでもないわ」

「なんでもないって……」

目を丸くした天宮さんが、私の後ろの何かに気付き、「え?」と困惑した声を上げる。

「ごめん。ちょっと借りるよ」

「ひっ!?」

真後ろから敦賀さんの声がして、身体がふわりと持ち上げられた。

「なっ!!敦賀さっ」

肩に担ぎ上げられているのだと理解した時には敦賀さんの足は元来た方へと動いている。

「おっ、下ろして下さい!!」

ジタバタと足をばたつかせて抵抗しても、敦賀さんの拘束は解けず、むしろ速度が上がった。

「最上さんは逃げるだろうから駄目」

「逃げたりなんてっ」

敦賀さんが追い抜いた人たちが、一体何事だと驚いている様子がいたたまれない。
違います。これは違うんですと大声で叫んでしまいたいのに声は出ず、せめて今、自分の身に起きている事を冷静に理解して、混乱した頭を落ち着けようとする傍らで、私を簡単に持ち上げた敦賀さんの力強さにときめきを覚えている自分がいて、言う事を聞かない自分の心と身体が憎らしい。

「現に今、逃げただろう?」

「うっ……」

痛い所を突かれ口ごもると、敦賀さんは階段の前で唐突に足を止めた。

「ねぇ、最上さん」

ストンと床に降ろされると、敦賀さんの両腕が私を囲い込むようにしながら手すりを掴む。

「ここ、覚えてる?」

「ここ……?」

ただの階段、踊場で問われた真意は分からないまま、敦賀さんと視線を合わせないようにする為に辺りを見渡した。

「ここって……」

ひょっとしなくてもと過去の記憶が蘇る。

「わ、わたくしっ!その節は大変な失礼をっ!!」

かつて、コーンを落とし、敦賀さんが拾ってくれた思い出の場所。
だけど、それは良い思い出とは言い難い。
それはきっと、私だけでなく、敦賀さんにとっても同じだろう。

「謝って欲しい訳でも、怒っている訳でもないんじゃないんだ」

「はい?」

では、敦賀さんは何を言いたいのだろうと首を傾げた。

「ただ、やり直したくて」

「やり直す?」

「さんざん意地悪もしたし、ごまかし続けて来たから、信じてもらえないかもしれない」

「あの、敦賀さん?」

淡々と言葉にする敦賀さんの様子に、困惑が並ぶ。

「告白は出来ないなんて一人で決意しておいて、結局、俺は我慢出来ていない訳だから、潔く腹を括るしかないんだと思う」

「えっと……」

敦賀さんの言葉の理由は分からなかったけれど、一人で決意しておいて、結局我慢出来なかったというそれは、私自身にも通じるところがあり、ドキリとした。

「率直に言うと、俺は最上さんが好きなんだよ」

「……う……そ……」

驚きで大きく見開いた瞳で敦賀さんの顔を見上げる。
その眼差しは、ぶれる事なく私を見下ろし続けていて、心臓は早鐘を刻んだ。

「嘘じゃない」

「冗談じゃ……」

「ないね」

するりと伸びた敦賀さんの大きな手が、私を敦賀さんへと向き直らせた。

「あ……の……触らないで……下さい」

触れられた頬が太陽に照らされた岩石のように灼熱を帯びていく。

触らないでほしい、壊さないでほしいと思いながら、壊されたいという衝動に駆られている自分がいる事も確かで、カラカラの喉をコクリと鳴らした。

「本心から、最上さんは俺に触れられたくはない?」

「そ……れは……」

触れられたそこから熱くて、胸が高鳴る。
見つめられた視線に心が踊る。
離れないでと、このままずっとそばにいたいと願う自分がいる。

逃げ出さない。それこそが、私がこの先を期待しているのだという本心を雄弁に語っていた。

隠さなければならない感情が白日の元に暴かれていく、それを心地良いと感じる私がいる。
だけど、それを言葉には出来ない。
なんて卑怯で、ひどく計算高い女なのだろうと思う反面。敦賀さんが私を好きだと言ってくれたという事実に魂が奥底から歓喜してしまうのを止められなかった。

「これを付けているって事は、キス、されても良いって受け取って良いよね?」

もうすでにピンクのルージュは薄くなっているだろう。

「それは……」

なぞられた唇は、煮え切らない言葉しか音にしない。

「私……」

このまま奪い去られたいという奥底の願望が私自身を絡め取り、敦賀さんが近付いてくる雰囲気に任せ、目蓋を閉じた。

自分からは何も口にしないまま、私は二回目のキスを受け止めた。








恋する乙女の心情は大変難しいものなのです。




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心臓が持ちません(笑)
私の心臓がキュンキュンしすぎて持ちそうにないです(笑)
キョーコちゃん程じゃないけど、枯れてた心に潤いをいつもありがとうございます(-_-;)
キョーコちゃんは、私どころじゃないでしょうね。トキメキも、潤いも。
とっても続きが気になるところです。

ところで、PC大丈夫でしたか?
落雷ガード付きのタブ使ってても、攻撃受ける時は受けるんですよね(´;ω;`)
私も気をつけます
みことん | URL | 2014/07/20/Sun 15:14 [編集]
Re: 心臓が持ちません(笑)
心臓持たせて下さいーw
こちらこそお褒めのお言葉ありがとうございます!!
なかなかに更新が遅いですが、書きたい物を好きに書き散らかしているので、お付き合い頂ければ幸いです、よろしくお願い致しますー^^
コメントありがとうございました!!

そうそう。雷はその後大丈夫でしたが、慌てて雷タップの新しいのを買い直して来ましたー!
惣也(そーや) | URL | 2014/08/19/Tue 23:56 [編集]
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