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SS・芸能人のススメ2
こんばんはー!!九月もやっと三週目に入りましたよ、もうすぐ本誌もうすぐ本誌!!
そやえもんは最近、寝具を一新したおかげか、びっくりするくらい寝つきが良くてですね、良すぎてですね、のびたくんもびっくりでして、全く筆がすすまな・・・。おかげか首と肩以外は絶好調ですwばきばきだぜー!

というどうでもいい情報はさておきまして、パスワード関係はツイッターでお知らせしている通りなので、進んでません。相変わらず一か月越え待ちです、すいません。
通販関係は9/15までにお申し込みの方、全件入金確認しましたので、17日に全件発送させて頂きますので、待機なし!であります。

さてさて、たくさんのコメントいつもありがとうございます!
お返し出来てない不義理っぷりですが、更新でお返しできたらいいな!っていう。夢です←








芸能人のススメ 2





その日、その時間は、偶然や奇跡の重なる中……というよりも、一人の男の類い希なる努力と計算により生まれた産物だ。



キョーコの方はドラマの撮影が順調だった為、そもそもが予備日であったこの日、スケジュールがオフとなっているのだが、蓮はクライアントの関係で午後からの時間が空いた。
もちろん、ここに社の多大な功績があった事は言うまでもない。

とにもかくにも、こうして二人は約束の買い物へと出かけたのだ。


「あの、敦賀さん?」

「なにかな?最上さん」

約束をして待ち合わせたのはだるまやからほど近い路地の一角。

どんな格好で行けばいいのかと前夜祭ならぬ一人ファッションショーを散々行ったキョーコは、最終的にストレッチデニムのパンツに、少しのレースとビーズ刺繍の入ったミドル丈のTシャツという割合無難なセレクトに収まっていた。
ただし、一度も袖を通していない新しいものを下ろしたあたり、キョーコにも密かな気合いは入っている。

「いえ……その、なにというほどではないんですが、私たちは今日、お買い物に来たんでしたよね?」

「その通りだね」

迎えに来た蓮の車に乗り、走ったのは一時間にも満たない時間だ。

「ですけど、あの、ここって……民家なんじゃ……?」

都内の大通りを一本中に入ったコインパーキングに車を停めると車を降りる。
蓮に続いて歩いた先にあったのは、どう見てもコンクリートが打ちっぱなしの家だ。
灰色のそれは二階建てである以外、とりたてて飾り気もない。『多良高』という少し珍しい名前を掲げた表札は気になったが、何度見ても、キョーコにはただの民家にしか見えなかった。

「まあ、表向きは民家なんだけどね」

「いや、どう見ても民家にしか……って敦賀さん!?」

思わず突っ込むキョーコをよそに、勝手知ったるとばかりな蓮はおもむろにドアを開ける。

「いっ、いいんですか!?勝手に入ったりして!」

まるで不法侵入を試みているような後ろめたさにキョーコが慌てた声を上げると、蓮はにっこり笑顔で「もちろん」と頷く。

「ねぇ、最上さん」

「は、はいっ」

「それ、反対から読んでみて?」

「それ?」

蓮が指差した方角。つまりは表札な訳だが、キョーコはまじまじとそれを見上げるとハタと気付く。

「たらかた、かたらた……かた……たからた?……ってまさか!」

「そうそう。宝田で正解。ここは社長の息がかかった秘密の場所なんだ」

ふふふと笑う蓮は大きく扉を開くと、キョーコに向かい微笑みを一層深める。

「だからね、けっこうなんでもあると思っていいと思うよ」

「……うっ……わぁああ……」

呆気に取られたキョーコをよそに、外装とはまるで別世界。キラキラしいヨーロピアンテイストに彩られた玄関がキョーコの視界いっぱいに飛び込んだのである。




――――――――――――――




「これなんてどう?」

「あの、あまりおしゃれすぎると、逆に注目を集めませんか?」

ソレは蓮の手の中にある衣装を指している。

「確かに集めるだろうね。その人目を集めた時に、どこまで別人になれるかという事が大切なんだ。例えば、雪花スタイルの最上さんはまだ世の中には知られていない訳だから、こういうテイストの衣装は立派な変装になると思うけど?」

「それは確かに……」

「注目を逆手に取るというのも大切だよ。――という訳で候補に入れておこうか」

ピラリと向けられたスタッズがキラキラしい合皮製のパンツとジャケットをさらりとカゴに放り込むと、今度は花柄レースが多用されたふんわりとした白色の膝丈スカートが取り出された。

もちろん、蓮からするとこちらが本丸だ。

「最上さん、いつも可愛い格好してるけど、たまにはこのくらい甘めでも良いと思うよ」

「そう……でしょうか」

今日のキョーコのファッションは、蓮に会うのだから特別おしゃれをしたいところだが、気合いの入れ過ぎが恋心を暴露する事に繋がり兼ねないという考えからセーブされたものなので、本来ならば、今まさに蓮が提示したような可愛らしい服を着たいとは思っている。
そういう意味で、蓮の選択は確実にキョーコのツボを突いており、そういう服が好きですと喉まで出かけた言葉をキョーコは慌てて飲み込んだ。

「でも、ちょっと気合い入れすぎじゃないですか?」

「そう?あ、トップスはこれなんかが合うかな。……うん、最上さんなら絶対可愛いと思うけど」

「かっ、かわ!?」

赤面寸前の頬を気合いで押さえ込んだキョーコは、パチパチとまばたきで蓮を見上げた。

「うん。この際、普段の私服のタイプとは違ったアイテムは、いくつか揃えておいても良いと思う」

そう言うと蓮はまた一つハンガーを取り上げてキョーコにあてる。

「いやっ、でもですね、こうっ、あまりたくさんは……」

下宿中の身なのだ、いくらキョーコが収納上手だろうが、物を持ちすぎるとまず片づかない。そして、なによりも金額が気になったキョーコが言いよどむと、蓮はああと頷く。

「ここの衣服は衣装部の飽和を防ぐ為に送られたものばかりでね。古着だから、全てワンサイズしかないんだ」

「古着?」

「量り売りみたいなものだから、相当安いよ」

ほらと蓮が指差した先には、確かに激安の価格設定がなされている。

「ここは二階に社長専属のスタイリストのオフィスとウィッグショップ、あと宿泊用のレンタルハウスが入ってるんだよ」

「レンタルハウス?」

一体なんの為にと傾げるキョーコに蓮は続けた。

「スキャンダルが起きた時に滞在したり、ここで変装アイテムを調達して雲隠れの支度をする為……らしいよ。俺もお世話になった事はないんだけど」

「……へぇえ……」

「ああ、こっちも可愛いよね。うん、あり。好きだな」

「え?」

するりとワンピースをあてがったかと思うと、蓮はキョーコの返事を待たずにそれをカゴに放り込んだ。

「ちょっ!敦賀さん!」

なにがありでなにが好きなのか、というかそもそも、今のワンピースは変装アイテムであったのかも疑わしい。

「なに?どうかした?」

「……いえ、その……」

不思議顔で問い返されれば、引っかかりを覚えた自分の方がおかしいのかと思え、キョーコが思わず押し黙ると、蓮はあとは襟足ウィッグもいくつかあると便利だよと微笑んだ。

「フルウィッグだと現場に着いてから地毛の回復が大変になるから、ハーフか襟足くらいが楽だろうね。上で最上さんの髪色に合わせたのを見繕ってもらうといい」

「はっ、はい。お気遣いありがとうございます!でも、あのっ、さっきから私のものばかり選んで頂いてますけど、敦賀さんのものはお選びにならなくてよろしいんですか……?」

蓮も新しい変装アイテムを探しているからこそ買い物の約束となったはずなのに、これではキョーコの服選びに付き合わせただけのようではないか。

(そうよ、敦賀さんに選んでもらって嬉しいとか思ってる場合じゃないわ!)

まるでデートみたいだとついつい勘違いしそうになる自分を戒めるキョーコだが、蓮としてはこれはデートのつもりであったし、キョーコだけがこれをデートではないと認識したがる状況は、外野が端から見ている分には面白いものがあるが、現在この状況を見ている者はいない。

「俺?俺の目当ては上の階だからね。あと、これくらいで良いかな」

「これくらい?」

そう言いながら蓮が手にしたのは、フレームが太めの黒い伊達メガネだ。

「変装アイテムにメガネっていうのは昔からのセオリーだよね」

「は……はぁ……」

蓮が欲しかったのがウィッグの方だと言うならば、服を選ばなかったのも道理なのだろう。
そう己を納得させたキョーコが相槌を返すのを待たず、蓮はメガネを着用してみせると、あれ?二個あるなんて珍しいなと言いながら同じメガネをもう一本取り上げた。

「ねえ最上さん」

「はい?」

すると蓮は手ずからキョーコにメガネを試着させる。

「はい、これでおそろいだね」

「っううえ!!」

あまりの破壊力に崩壊してしまったキョーコをさておき、意図せずキョーコとおそろいのアイテムを手に入れる事が出来た蓮は上機嫌でカゴを持ち上げ会計へと向かう。

(敦賀さんとお揃っ……お揃いっお揃いいいっ!!お揃いはつまりお揃いよ!ちょっと待って待って待って待って、心の準備ぃいっ!!)

「って、ハッ!敦賀さん!ちょっと待って下さい!ちゃんと自分で会計しますからあああ!」

「ん?どうかした?」

キョーコが我に返った頃にはほぼ蓮が選んだと言って良い衣類の数々は紙袋にしまわれた後であり、伊達メガネをつけた蓮はレンズの奥で涼やかに微笑んでキョーコを制する。

財布を出すタイミングを完全に逸したキョーコは、蓮にかけられたメガネを外すタイミングも一緒に失ってしまい、二人は揃いのメガネをかけたまま二階へと上がった。




――――――――――――――



「それで?敦賀さんとデート出来て良かったじゃないとか言えばいいの?」

「違うわっ、違うのよ、モー子さんっ、話したいのはその後なのーっ!」

蓮との買い物事件からの顛末は一週間後、ラブミー部部室で明らかとなっていた。

「それでね、一昨日、DDデラックスってバラエティーの収録に呼ばれたんだけど」

「DDデラックスって、あのお笑い芸人が司会の?ゴールデンじゃない」

「そう。まあ、私は丸山さんのおまけだったんだけどね。それで、あの番組って、不定期で抜き打ちに芸能人の私服格付けランキングやってるのよっ!」

なんとなく話の流れが読めた奏江はつまりやってたのねと頷く。

「そうなの、やってたのよ、よりにもよって今週!」

「で、アンタはどんな格好だったのよ」

この話の流れだ。キョーコは変装していたに違いない。

「……ゆるふわブリブリ系……ハーフのカールウィッグまでバッチリだったわ」

「あー。……生むわね、誤解」

そこまで気合いを入れておいて、趣味ではないのだと言っても簡単には信じてはもらえないだろう。

「よね!よね!京子はブリブリした服が好きってなるわよね!しかもあのスカート、某ブランドの一点ものだったとかでっ」

「査定価格、高かったのね」

意図しないままうっかりランキングの上位に食い込んでしまったキョーコの姿が、奏江にも簡単に想像出来た。

「ワンコインで手に入れたんですなんて言っても、誰も信じてくれなかったわ……」

「……そう」

遠い目になるキョーコを励ませる言葉など、そう容易く浮かぶ事もなく、あたりにはどうしようもない沈黙が落ちる。

「あれが放送されたら、私、どんな格好で出歩けばいいの……」

チラリと脳裏に浮かぶのは、雪花を連想する合皮の一揃えだ。

「っていうか、もう素で歩けば?」

「それはそれで見つかっちゃうじゃないっ!」

そもそも素で出歩いた事から始まった事なので、半ば意地になっている所が見受けられたが、奏江はあえてそれには触れず、そうねと頷く。
こういった事は、自分で折り合いをつけていくしかないものだからだ。

「じゃあ、変装アイテムの幅を広げるしかないんじゃないかしら?そのショップとやらにまた行けばいいんじゃない?」

けれども、だんだんと面倒くさくなってきた奏江がやや適当な相槌を返したのだが、その適当な切り返しは奏江の予想以上にキョーコの胸を打ったらしく、キョーコはそれだわ!と前のめりで提案に飛びついた。

「そうよね!幅を広げればいいのよね!私、頑張る!」

「え?……あ、……そう」

「ありがとう、モー子さん!早速今から行ってくるね!」

「って、ちょっと今から!?」

「うん!」

善は急げとばかりに勢い良く飛び出していくキョーコの背中を呼び止める事など出来るはずもなく、あっけに取られた奏江は後に残された。

「あの子……自分のスタイルを見失わなきゃいいけど」

過去、アルバイトという名目の元、散々変装してきた奏江は、迷走しかねないキョーコの姿に不安を覚えた。

「まあ、その場合、責任を取るのは敦賀さん……よね」

そそのかしたのは蓮なのだから、自分が心配する事もない……とわざわざ声に出したあたり、奏江はやはりキョーコを心配をしているのだ。

「全く。世話の焼ける……」

深い溜め息を吐いた奏江は、それでも、京子の本当の顔を分からずに翻弄されるだろうあまたの人々が生まれるだろう期待に結構面白そうねぇと思い、そしてどんな姿をしていても見分ける事が出来るだろう自分と、おそらくは見分けるだろう先輩俳優を想像し、どうしてそれで付き合わないのかしらと首をかしげた。







おわり


レイヤーやってるけど、ファッションセンス皆無な私なので←私服超ださいよ。っていうかコーディネイト力がないんだよ。合わせちゃいけないシリーズが分からないORZ
なので、ん?っておもうファッション用語があったらすいません。やっぱりちょっとは雑誌とか勝手勉強するべきなんだろうなぁ・・・オタ雑誌しか買わないからこうなったんだよ、多分。
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