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【キョコ誕2014】Change the future!3
あけきりましておめでとうございます。一部の方はツイッターで惨状をご存知かと思うのですが、1/5明け方早々に、書き終わっていたコレのデータをすっ飛ばしまして。新年早々やりおったー。
実のところ、今回アップする分でも、最初に書いてたのの半分程度っていう書きなおし具合です。しょぼぼぼぼ。
敦賀さんがどう両親に対面するのかっていう話がなぜかキョコ誕なんだろっていう不思議現象が起きたお話ですが、お気になさらずお付き合い頂ければ・・・なんでこうなっていったのか我ながら・・・。
私の未来を変えるべきだったのか←

そんなこんなで、追記よりお進み下さいませー!
書きたいのいっぱいあるのに時間が足りておらぬー!!

ところで、今号の本誌の表紙すんごいですよねー!!!!CGかな、鎖とかストールとかの輝き具合が半端なくてですね、塗りが細かいっていうか、線も細かい・・・スワロフスキーがまぶしいですせんせい!!!








Change the future! 3  







ここはとある局の控え室の一室であり、現在、収録の出番待ちである蓮は、社と共にこの控え室にて待機をしている。

普段ならば台本チェックや衣装への着替え、ヘアメイクといった事前準備に追われる時間なのだが、この日ばかりは様子が違っていた。

社は彼のマネージャー人生で初めて、右左へと落ち着きなく歩き回る敦賀蓮の姿というものを、なんとも言えない表情で眺める事となっていたのだ。

「おい、蓮。ちょっとは落ち着けよ。そうやって歩き回っても、入り待ちが短くなる訳じゃないぞ?」

「えっ……?ああ、すみません」

社の指摘でようやく足を止めた蓮は、どうやら無意識に歩き回っていたらしく、半ばうなだれるように手近な椅子に腰掛けた。

「そりゃあさ。突然ハリウッドスターがホームステイに来るなんて言われれば、動揺するのも分かるよ。だけど、あの社長が決めちゃった事なんだからさ」

「ええ……分かっています」

ローリィが決めた以上、拒否権等無いに等しい。

「それに、お前、英会話得意だろ?」

「それは、まあ……」

だったらまだ良いじゃないかと宥めにかかった社だが、蓮の表情は相変わらず冴えないままだ。
社とて沈みたくなる蓮の気持ちも分からなくはないが、とにかくこの重苦しい空気を一新せねばと考えた社は「部屋だって余ってんだろ?」と極力ポジティブな言葉で続けた。

「確かに余ってますけどそういう事では……」

そこまで言ってからしまったとばかりに言葉を詰まらせた蓮に、社は思わず怪訝な表情を向ける。

「じゃあどういう事な訳?」

「それは……」

あからさまに言いよどむ様子に、社は蓮に気取られないように小さな嘆息を吐くと、努めて明るく「ま、相手は仮にもセレブなんだ。家荒らしされる訳でもなし。我慢しろよ」と笑い飛ばし、社の気遣いを察した蓮が「はい」と頷く。

「まあ。とっておきのワインはいくらか空けなきゃかもしれないけど、その時は社長に請求するって事でさ」

「そうですね。ワインセラーの全滅も覚悟しておきます」

「そうなったら大損害だな」

昔から蓮には何かしらの隠し事があり、口が重くなる話題がいくらか存在する事には、社とてとっくに気付いている。
それでも、本人が口にしない類いの事だ。土足で探りを入れる程、無神経でも無頓着でもない。
むしろこういった目に見えないものを察した上でフォローできるのが社という男のマネージャー力であり、人間性なのだ。

「よし。そんじゃま、今日の収録もさくさく頑張ってこう……って、そういや俺、ヒズリ夫妻の送迎の話は聞いてないんだけど、お前、どうなってるか聞いてるか?」

運転手となる可能性のある蓮に確認をすると、蓮は「もう来ているはずですよ。うちのスペアキーは社長経由で最上さんに渡っていますから、彼女も一緒に」と答える。

「ああそっか、キョーコちゃんはクーと面識あるもんな」

「前日のうちから大量の食材も搬入済みですから、今頃は仲良く調理を始めているかもしれません」

「なんだ。だったら良かったじゃないか」

他でもないキョーコがヒズリ夫妻の接待を手伝ってくれるというのなら、蓮が一人で頑張る必要はない。心強い援護だなと社の表情はほころぶのだが。

「そう……ですね……」

一方の蓮からすれば、自分抜きの状態でキョーコが両親と一緒にいる事が大問題なのだが、社にそれを知る由もなく、蓮も具体的には話せない。

「蓮?」

「いえ、なんでも。そろそろスタジオに向かいましょうか」

「え?……ああ……そう、だな」

未だ冴えない蓮の表情に、原因は今回のヒズリ夫妻の来訪なのだろうが、蓮がこうもあからさまに物憂げな表情を浮かべるのは珍しく、社はこれ以上踏み込むべきかの判断に迷う。

その後も時折不安をちらつかせる蓮に、社は蓮を待ち受けている境遇に憐憫の情を抱いていた。



――――――――――――――


無事に収録を終えた蓮は、早々に社と別れる事を選び、一人愛車を走らせている。
蓮が自宅マンションの駐車場へと帰りついたのは、本来の予定時刻よりも一時間ほど押した、夜九時の事であった。

「遅くなったけど、あの人がいるんだし、大丈夫……だよな」

愛情表現の熱いクーの事だ。久しぶりに会ったキョーコを早々に手放すはずもないだろうし、キョーコの方も部屋まで案内して「ではさようなら」とはならないだろう。
けれど、そうなると、いくらキョーコが相手とはいえ、両親の口から自分の正体が積極的に暴露されているとまでは思わないが、それでも不安にならない訳ではない。
俳優であるクーはともかく、母、ジュリエナは役者ではないのだ。綻びはどこから生まれるか分からない。

常よりも早足で廊下を歩き、扉の前で立ち止まると、急いていた心とは裏腹に、緊張で身体が竦んだ。

「ふう……」

自らを鼓舞し、奮い立たせるように一度拳を強く握りしめてみると、それにより強制的にスイッチの入った身体の方が反射的にコートを脱ぎ、左腕で抱え持った。
しかし、これではまるで余所の家を訪ねる際のマナー通りの行動だなと、及び腰になっている自分に苦笑しつつ、すううと深呼吸を繰り返し、意を決してから自宅のカードキーを挿入口に差し込む。
カチリと小さな音を立ててロックは外れたものの、不安に駆られているせいか、慣れた重みであるはずのドアは重く、なかなか開くには至らない。
さてどうしたものだと傍観者のように己の心情を分析してようやく。硬直をほどいた蓮は、ああそうだと帰宅を知らせる為にインターホンをわざと鳴らした。
カメラの前で鳴るカチンコのように、シナリオの開始だという切り替えが欲しかったのかもしれない。

「あっ、敦賀さん、おかえりなさい!」

リビングにたどり着く前に白いエプロン姿のキョーコと行き遭い、お持ちしますと伸ばされたキョーコの手にコートを預けると、ニコニコとしたキョーコの表情を見下ろす事になった。

「ただいま」

普段の蓮ならば、エプロン姿のキョーコの出迎えにひっそりとときめきを覚える事もあるだろうが、現状ではそんな余裕は一ミリもなく、敦賀蓮としての微笑みを貼り付けたままの蓮は「もう、きてる?」と短く問いかける。

「はい、先生はリビング。ミス・ヒズリはキッチンでお料理をされています」

「料理?」

キョーコの口から出る母の名前に料理という単語。
思わずギクリとさせられたが、キョーコが一緒にいたからだろう、ほのかに香っている美味しそうな匂いに助けられ、なんとか平静を装ったまま、廊下を歩く。
後ろからトテトテとついてくるキョーコの「先生の奥様は本当に、女神か大天使さまのように美しい方ですよ」という興奮気味の報告に、「そうなんだ」と返しながらリビングへの扉に触れた。

(重いな……)

慣れた自宅の扉が重いだなんて笑えない。けれど、この一枚隔てた先に数年ぶりの両親がいる。
それはえもいわれぬ緊張だった。
特に母とは敦賀蓮としての生き方を始めて以来の再会。詰られるだろうか、怒られるだろうかと胸が騒ぐ。
緊張しないでいる方が無理な話しだ。

(だけど、まだだ……)

まだ、幕を下ろしていない以上、半端な事は出来ない。

そしてキョーコがすぐそばにいる以上、この時間とて待っていてはくれない。
キョーコの存在に背中を押されるように、蓮はリビングの扉を開けた。








この話は蓮誕にするべきだったかもしれないと気付いたのは、一話目をアップした後だったっていう←あほだ。
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