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【闇鍋企画】おとめチック彼氏
はい、こんばんは、本日は企画参加させて頂いたお話の更新でございまーす。
企画はこちら。どどん。



『冬が始まるよ! ふわっと闇鍋企画』 通称『闇鍋企画』さま

吟千代さん主催の闇鍋企画さまに参加させて頂きました。
蓮誕あたりまでふわっとしたゆるーい進行で自宅公開・・・ってお話だったので、ゆるーくギリギリ滑り込んでみたました←どないやねん。
やりたーいって自分から言っておいて、やります詐欺する所だったんですよ・・・本当最低ですね。

企画をご存じない方は、リンクより吟千代さんのお宅へお出かけになると、他参加者のみなさまの一覧がございますので、ゆるく温まりにお出かけになってはいかがでしょうか。
ちなみに、企画の趣旨は「冬ならではの食べ物で暖まる蓮キョ(その他キャラ有)をイラストやお話」っていう感じです。

ゆるくふわっとって素敵な言葉ですね。うんうん←もう締め切りが守れなくなって久しいから。orz
あ。ツイッターの方でお知らせしておりおますが、パスワード関係、全員お返事完了してます。久しぶりにここまで出来た・・・←とうらぶでPC前待機してるからですねorz









おとめチック彼氏





その日。愛車に乗り込み家路についた蓮は、近頃ようやく交際が始まった恋人。最上キョーコが先に家に上がって待っているという、いわゆる自宅デートなるシチュエーションに浮かれていた。

それが一体どのくらいの浮かれ具合だったかと言うと、普段の三割り増しでキラキラしいイケメン幸せオーラを振りまいた結果、男女問わず共演者や通りがかりの人々を普段以上に悩殺し倒し、その無意識に乱れ咲いたタラシっぷりに蓮の身を守るべき社の表情がひきつったほどだ。

こうなると、とにもかくにも、馬に蹴られてなるものかという社の働きにも背中を押され、本来の予定より30分は早い時刻での帰宅。
一緒に過ごす時間の一分一秒も無駄にしたくない言わば蜜月中の男にとっては、このささやかな時間すらも嬉しくない訳がなく、三割どころか五割増しの笑顔を振りまきながら長いコンパスを存分に生かして自宅マンションの廊下を歩く事となった。

いそいそとリビングの扉を開ければ、部屋の隅には見覚えのあるキョーコの鞄がちょんと置かれており、キッチンの方からはほのかに胃袋を刺激する良い香りが感じられる。

どうやらキッチンで夕食の支度をしているようだと察した蓮は、まるで結婚生活の予行演習みたいだなと頬を緩ませると、ここでほんの少しの悪戯心を発揮し、後ろから抱きしめて驚かせるのはどうだろうと足音を殺してキッチンへ向かう。

ただいまと口にしながら抱きしめようか、それとも両目を塞ぎ、誰だと問いかけてもいい。

想像に微笑しながらそろそろとキッチンを覗き込んだ蓮だったが、残念な事に、次に彼の目に飛び込んで来たのは、思い描いていたような甘さを孕んだキョーコの姿ではなかった。

――カパッ。カパン。カパッ。カッパン。

鍋の蓋を開けては閉め、また開ける。
理由は分からないが、キョーコは一心不乱に鍋蓋の開閉を繰り返しており、その一種異様さに蓮は言葉を失った。

「……最上さん……なにやってるの?」

「へっ!?つっああ!!つつつ敦賀さん!いつの間におかえりなってたんですか!?」

それでもなんとか絞り出した蓮のひと声に飛び上がるように振り向き、奇行をばっちり見られていたと気付いたキョーコは鍋蓋を片手に真っ赤な顔で「見てました……よね?」と小声で問う。

「うん、見てた。……どうかしたの?」

理由もない行動ではないはずだと信じた蓮が問い返すと、キョーコはそのうと気まずげに口を開きながらカパリと鍋蓋を落とす。

「おでん芸の極意を探していたんです」

「おでん芸?」

聞き慣れない単語を繰り返した蓮に、キョーコがええとですねと事の次第の説明を始める。

「この間、まじスカの収録に呼んで頂いたんですが、そこでご一緒したのが、おでん芸人さんだったんですよ」

「うん」

なんだそれはと思いつつも、いちいち突っ込んで話を脱線させるような愚行は犯さず、静かに相槌を打つ。すると、キョーコはリーダーから聞いた話に感動したのだと続けた。

「ぐらぐらに煮立てたように見せかけたおでん鍋を、最高に熱がりながら食べるっていう、一視聴者として見ていた時にはちょっとどうかなって思っていた芸人さんだったんですけど」

ここに奏江がいたならば、なにそれ、需要あるの?くらいの毒は吐いただろうし、口に出さないまでも、蓮とてそう思ってしまった。

「鍋蓋の開け方次第で湯気の広がり方をより熱そうに映す方法があるんだそうで」

こう、一気にぼわっと広がってみえた方が熱そうでしょうって。と、おそらく見聞きした通りの擬音と身ぶり手ぶりでもって伝えようとする小動物じみたキョーコの一生懸命具合が愛らしく、思わず和んだ蓮は話し半分のまま愛玩の眼差しを深めたが、そんな蓮の様子にもキョーコは気付く事なく熱弁を続けた。

「もう目から鱗だったんですよ!まさかそんな小さな事から職人としての仕事が始まっていたなんて考えてもみませんでしたから!」

「まあ、うん」

キョーコの受けた感銘は言葉通りの事なのだろうが、内容が内容だけに、蓮からはそうかもね以上の共感したセリフは出てこなかった。

「おでん一つにも芸事に携わる方の美学があるんですよ。これって凄くないですか!?」

「なるほど……。それで真似をした蓋の開け方の研究をしていたの?」

「はい!やっぱり真上よりは横にシャッと勢いよくずらすように開けた方が良さそうです!…………って、すみません。敦賀さんにこんな話……」

蓮には完全に縁遠い話で一人御盛り上がってしまったと気付き、しょげたキョーコに、蓮はそんな事はないよと答えた。

「そのうち手料理披露のオファーもあるかもしれないし、何事も、知らないより知っている方が物の引き出しが増えて助かる」

「そう……ですか?」

「もちろん」

すると、ようやくキョーコの表情が伺うようなそれからほっとした様子を見せ、そうして蓮は少しだけ妬いた。

自分はキョーコの事ばかり考え、一も二もなく帰ってきたというのに、そのキョーコの頭の中はあろうことかおでんに占められていたのだ。
並ぶものではないが、なんだか負けた気がして悔しい。

これは一体どうするべきか。

「ああ、そうだ。忘れてた」

「はい?」

蓮がツンツンと己の右頬を指差すと、キョーコは何かついてますか?と小首を傾げて自分の頬に触れる。すると、蓮はそうじゃなくてと小さく笑った。

「おかえりなさいのキスがまだなんだけど?」

「なっぃい!?」

「ん?無いの?」

無いではなく「な」にを「言」っているんですかの「ない」だったのだが、そんなキョーコの動揺もお構いなしに、蓮は少し前までのキョーコよろしく首を傾げてあざとく問いかける。

「だめ?」

「だ、だだだめと言いますかっ」

あのその、そういう事は軽々しくするものではと完全にしどろもどろなキョーコに、蓮は軽々しくはないだろう?恋人なんだしと笑う。

「かっ、からかわないで下さい!」

「本気なんだけどなぁ」

「なっ!!」

一層真っ赤な顔をしたキョーコの瞳の中には自分しかいない。
込み上げる達成感と、キョーコの反応。合わせたそれらに幸せを実感する。
自分の独占欲の強さには内心で呆れながらも、だからといってこの場合、譲ろうなどとは微塵も考えられなかった。

「プッ……くっ……くくくっ」

「…………からかいましたね」

ジトリとしたキョーコの視線も、ツボに入った蓮の笑いを止める事は出来ない。

「そんな事は……ふははは、ごめっ」

「もうっ!敦賀さんなんて知りません!せっかくお夕食を一緒にと思って待ってたのに……」

「ああ、ごめんごめん」

頬を膨らませて自分にだけ怒る姿も可愛いとしか思えず、社あたりに見られようものなら、顔。やに下がってんぞと言われかねないほど緩んでいる自覚がある。
けれど、そんな蓮の表情を馬鹿にされたと受け取ったのだろう。キョーコはますます眉間にしわを寄せ、唇を引き結んでいる。

「本当に、ごめんね」

腕を伸ばせば、キョーコは抵抗する事なくその中へと収まり、唐突に抱き締められた事で、不機嫌な表情を一変させたキョーコはどうしたんですかと大きな瞳で蓮を見上げる。

「笑ったらお腹がすいてきたな」

「っ!なんなんですかもうっ、でしたらご飯の支度しちゃいますから離れて下さいっ」

「それは無理。まだおかえりなさいのキスしてもらってないし」

「ほ、本当にやるんですかっ!?」

「え?冗談だと思ってたの」

「うっ……」

実はちょっとだけ思ってましたと言うキョーコにショックだと大袈裟にうなだれてみせれば、肩口に顔をうずめてへたり込んだ蓮の姿にキョーコは慌ててすみませんすみませんと全力で詫びる。

「ええとええと、あのその、敦賀さん?」

耳元で慌てきったキョーコの声が敦賀さん、敦賀さーんと呼びかけるのを、さて、どのくらい焦らそうかなどと打算的な事を考えた。その時だ。

「えいっ!」

「っ!!!」

チュッというリップ音をたて、耳元真下に触れた柔らかな感触。

「はいっ、じゃあ私はお夕飯の支度をしますから、敦賀さんはリビングで待っていて下さい!」

「えっ……あっ……」

不意を突かれた事で思わず緩んだ腕の中から猫のようにしなやかな動作で逃げ出したキョーコは、驚きにフリーズしている蓮の背中ををさあさあと押しやると、一気にキッチンから追い出した。

「おでん。もうちょっとで完成しますから、もう少しだけ待ってて下さいね」

パタンと扉が閉まり、キッチンから追い出されてようやく。
蓮は誰の視線も無い廊下にへたり込み、前髪をかきあげた。

「……ヤバ……」

策をめぐらせようが、蓮のわがままなどこうやって素でいなしてしまうのだからかなわない。

自分が耳まで赤くなっているのを感じたまま、おでんが完成したとキョーコが扉を開けるその時まで、蓮は廊下の冷たい壁面に額を預ける事で、なんとか熱を冷ましていた。







多分、扉挟んだ先で、キョーコさんもイヤアアアってごろごろしてるはずです。うん。なんなの君たち。ああ、そうか、初恋か。

冬といえばおでんかなぁと。私は白滝が好きですはい。←誰も聞いてない。
そもそも食べてなくてすいません。企画の趣旨とちょっとずれたような気がしなくもない・・・おかしいな・・・。
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