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SS・エピソードふぁいなる
タイトル難民そやえもんです、こんばんは。
ほんと、タイトルって付かない・・・orz

さてさて。気がつけばもう二月ですよ。え?あれ?もういくつ寝れば蓮誕ですか!?
一年ってはやいぃぃ。
今年の蓮誕は久しぶりにギャグ路線目指してるんですけども、一話で終わらなかった上に、一話目に蓮がいない・・・w
ということで、蓮の出番を10日更新にしたいなぁ・・・。

【通販状況】2/3までにお申し込み、入金の方は2/4発送予定です。

【パスワード返信状況】ツイッターでもご連絡していますが、11/10までの方へのお返事は完了しております。

いつもたくさんの方から拍手やコメント、またご来訪くださいまして、本当にありがというございます。
一つ一つにお返事出来ておりませんが、励みにさせていただいております!





エピソードふぁいなる






真っ赤な顔で椅子に座り込んでいるキョーコに、ひとつ間違えばどこの詐欺師かと言いたくなる系統の笑顔を浮かべた蓮。
仕方なくとはいえ、現場に踏み込んでしまった社は、ここまで来たからには、俺がなんとかしなければという使命感で二人の間に割り入っていた。


「……で?つまりなにか。キョーコちゃんの寝顔を無許可で撮影して、あまつ寝起き状態の所にツーショット撮影も強要した……と?話を聞く限り、女の子の敵とも言える所業だな。蓮、お前らしくもない」

メガネの縁を持ち上げながら全員で現状を共通認識で把握すべしと奮起する社の手厳しさに、蓮が苦笑した。

「敵ってそんな大袈裟な。いえ、結果としてそうなりましたけど、それほど悪い事をするつもりは……」

そもそもとても可愛いかったですしと言う蓮のセリフにキョーコが「んなっ」と動揺の声を上げる。

「つもりじゃなくてもなんでも女の子の寝顔を狙うなんて駄目に決まってるだろっ!」

「うっ……。すみません。スマートフォンに機種変更したのが嬉しかったのでつい……カメラを使ってみたくなって」

頭を下げる蓮に、社は嘆かしいとばかりにこれ見よがしな溜め息を吐いた。

「それでキョーコちゃん巻き込んで自撮りに初挑戦ってか?」

「それは、まあ……おっしゃる通りです」

オロオロと蓮と社を交互に見やるキョーコに向けてさりげなく、君は敦賀蓮が自撮りをした初めての相手であるという情報を織り交ぜた社は、内心で良くやったよ俺と自画自賛しつつ、蓮に向けた視線を外さずにさらに続けた。

「そりゃまあね。先にやられたのは蓮なんだし、お互い様ではあるけどさ。でもやっぱり駄目だと思うよ?男の寝顔と女の子の寝顔じゃ価値が全然」

「……俺が先?」

「あ”っあ”あああっ!!」

二者から聞こえた戸惑いと、ブルドーザーにでも挽き潰されたかのような悲鳴。

「んっ?…………えっ?あれ?………………まさか………」

社は真っ青な表情でコクコクと頷くキョーコの返答で、己の失言を悟った。

「先に俺ってどういう事ですか?」

先ほどまで一方的に責められていた蓮が、満面の笑顔で小首を傾げる。

「アー。……そうだなぁ……ハハ……ハハハハ」

「……………えっとぉ……その……」

蛇に睨まれた蛙のようにダラダラと汗をかくキョーコと、笑って誤魔化そうとしながらも、しまったと蒼白になった社。
話す順番を間違えたと二人が二の句を告げずにいると、蓮は「どうして社さんが知ってて俺が知らないんでしょうか?」と重ねて問いかけた。

「話すと長くなる……んだけどな」

「はい」

「とりあえず、蓮。落ち着いてくれるか?」

「俺は落ち着いていますよ?とても」

「いや……あの……そう……なのか……?」

蓮から放たれる笑顔の裏に滲む正体不明の圧力を前に、ジリジリと崖っぷちに追い込まれた社の声は、見る間に尻すぼみとなってしまい、そんな社の様子にキョーコがあわわわとしながらも勇気を振り絞った。
社の袖をつんつんと引っ張り、社さんと小声で呼びかける。

「あの、私の口からちゃんと説明させてください」

「えっ?あっ、いや確かにそういう話だったけど」

だからと言ってそれを鵜呑みにして引っ込んで良いものだろうかと躊躇う社をよそに、キョーコは自分の責任だと腹をくくる。

「俺の話なんですよね?どうして社さんだけがご存知なんですか?」

「いや、だから、それはだなっ」

ここにきて一層下がった蓮を取り巻く空気に、社はハッと原因を悟る。

(キョーコちゃんが俺の袖引っ張ったのを見たからか!?)

どうやら蓮は社とキョーコが自分を除外して内緒話をしているという事が面白くないらしい。
蓮の纏う空気は依然として笑顔の氷点下だ。

(どんだけ心狭いんだよお前はっ!)

放たれる不機嫌オーラを敏感に察しているキョーコは、半ば怯えた表情を浮かべて蓮を見上げる。

「ええとですね、実は、先日、敦賀さんが部室にいらした時に……なんですけど」

「俺が?」

キョーコの怯えように気付いてようやく。
蓮の雰囲気が少し和らぎ、今度はなぜ自分が部室に来ていた事をキョーコが知っているんだろうという不思議顔になる。
キョーコは今だとばかりにすかさずシュバババと冷たい床に正座すると指先をついた。

「わたくしっ、うたた寝をしていた敦賀さんのお顔を、携帯のカメラで盗み撮りを致しました!」

申し訳ございませんでしたあああ!!と勢いよく平べったくなったキョーコに、慌ててキョーコちゃん、最上さんと男達が声をかける。

「最上さん、とりあえず顔を上げて。土下座なんてしなくていいから」

けれどもキョーコは二人の制止に耳を貸さず、土下座をしたままでいいえまだあります!と懺悔を続ける。

「あまつ、その画像を秘密裏に保管しておく事にすら失敗して、万人の目に晒してしまいましたっ!かくなる上は私、どのような責任の取り方も致す所存っ」

本当にすみません、申し訳ありませんでしたを繰り返すキョーコの告白に、目を丸くした蓮は、キョーコの後頭部から視線をそらし、社に真偽を問う。

『詳細に説明してください』と物語る眼差しに、社がええとなと己の知る限りで補足説明に入った。

「キョーコちゃんの携帯の画面が一瞬カメラに映ったらしいから、出演者とスタッフ。観覧ゲストにも見られてるらしいけど、放送されないように手は回してあるし、その場でキョーコちゃんも相当頭下げて頼み込んでるから、画像の流出のリスクは少ないと思う」

口コミばかりはどうなるか分からないけど……という社に、蓮はよく分かりましたと言うと、じっと社を見つめた。

「……な、なんだよ?」

あまりにも真剣な眼差しに社がたじろぐ中、蓮は社に一言で問う。

「社さんは最上さんにそれがどんなものか見せてもらったんですか?」

「いや、そこまでは」

さすがにまだだけど……と言う社の答えに、蓮はようやくふわりとした笑顔を浮かべた。

「そうですか」

それは良かったと言わんばかりの態度に、社が『あ、ちょっと機嫌治った?』と気付く。
雰囲気を和らげた蓮は、片膝をついてキョーコの元へかがみ込んだ。

「俺なら構わないから、とりあえず最上さんは顔を上げて?」

ポンポンと後頭部を撫でて起きるように促すと、おずおずとキョーコは顔を上げる。
すると、キュラリストここに極まらんばかりに笑顔の蓮と目が合い、驚きにたじろいだ。

「あの、怒ってらっしゃいま」

「怒ってないから」

「呆れて」

「もないよ」

「でも、この償いは」

「償いとかいらないから」

「でも……っ」

「でももいいかな」

スパンスパンスパンと切って返されるようなやりとりに、キョーコがでは一体どうしたらと困惑の眼差しで蓮を見上げる。

「とりあえず、問題の画像。確認させてくれるかな?」

「えっ?あっ、はいっ、すみませんっ!」

慌ててカバンの中を漁るキョーコは、あわあわと問題の蓮のうたた寝画像を呼び出して蓮に差し出す。

「見ていいの?」

「御存分にお改めください」

こうなったら蓮によって全てのデータを削除され、怒られても仕方がない。もし万一、携帯が真っ二つになろうものなら自腹で事務所に弁償しようとキョーコが唇を引き結んで頷くと、キョーコの答えを待って画像を確認した蓮は、羊枕で寝入る自分の画像を確認し、手のひらで口元を覆った。

「これはまた……」

客観的に見る自分の寝姿は、我が事ながらかなりシュールだ。
画像的には成人男子としてはわりと恥ずかしい絵面だが、そもそも枕はキョーコからのプレゼントなので、それを恥ずかしいとは蓮自身、微塵も思っていない。ただ、この状態をキョーコに見つかったというのに無防備に寝こけて気付いていなかったというのが恥ずかしい。

「あの……すみません。その……つい」

出来心だったんですというキョーコに、蓮は怒っている訳じゃないからねと言いおいて画面に視線を戻す。

「…………あれ?ねぇ最上さん」

見ていい?と許可をとったからには権利は最大限に生かさねばならない。
目的を達成するべく、ぽちぽちと淀みなくボタンを押した。

「はい?」

「最上さんの画像フォルダーって、これしか画像がないんだね」

「え……?あ……はい、そうですね」

携帯で写真を撮ったのはこれが初めての事でしたからと言うキョーコの返答に、さらりとキョーコの画像フォルダのチェックを入れた蓮の口角は、益々もって上がらずにはいられない。

「なるほど。俺が最上さんの初めての相手なのか」

「はっ……はいぃいっ!?」

一体なにを問題発言してくれているのだと真っ赤に熟れ上がったキョーコをよそに、蓮はふふふふと笑う。

「そんなに喜んでくれたのなら、俺としては全然構わないんだよ」

ピロピロリーンという音が響いたかと思えば、くるりとキョーコの方へ向き直ったディスプレイには問題の画像がはっきりと映し出されている。

「最近の携帯って撮影した画像を壁紙に設定出来るんだし」

「なっなっ!」

キョーコがやりたくて仕方なかったけれどそれだけはダメだと自制し続けた壁紙に設定するという最後の砦。
理性を総動員して初期設定の当たり障りのない謎壁紙で過ごして来た日々は、張本人によって打ち砕かれた。

「ひょっとしなくても、これも俺が初めて?」

「なっなっ」

なんで一々言葉のチョイスが『そう』なのだ。

「破廉恥ですーっ!!!!」

蓮の言葉尻を卑猥な方向に受け取ってしまった事を自ら暴露したと気付いたキョーコが、羞恥心で憤死に追い込まれたのは言うまでもない。






もれなく蓮の盗撮寝顔画像は待ち受け画面として堂々と持ち歩ける次第です。
策士ひゃっほい!

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