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SS・芸能人格付けランカー 2
こんばんはでございます。三月ですね、はやすぎますね、うおおん。
そんなこんなで、衣装修羅場を乗り越えてきました。いや、今もまだやりたい衣装を抱えてますが。
しかし本も作りたいしサイトも更新していきたいし、落書きもしたい・・・なんなら絵茶もしたい。
どうして一日は48時間ないんでしょうね(真顔)

と、馬鹿言ってないで色々作業してきます^^
ちょっとずつパスワードレスしておりますが、毎回お待たせしていて申し訳ありません。
レスポンス進捗はツイッターで、また拍手レスも滞りちぎっておりますが、
いつもコメントくださる皆様、ほんとうにありがとうございます^^はげみにしております!!がんばりますよー!!!ぶろろろろーん!








芸能人格付けランカー 2







「早めに連絡するに越した事はないんだけど……今日はなぁ」

さてどうしようかと携帯電話を握りしめる社は、本日の蓮ではなくキョーコのスケジュールを思い起こした。

「予定では撮影は終わってるはずだけど……うーん。進行がスムーズに運んでるって保証はないもんなぁ」

というのも、トラジックマーカーの撮影も佳境という事で、今日、明日の二日間はヒール兄妹として撮影現場に詰めているはずの予定なので、そもそも蓮が携帯電話を持って移動しているかが怪しい。
今日の撮影が終わったらばホテルにて宿泊をとされているので、キョーコに連絡を取るのが最も確実なのだ。

「当日のキョーコちゃんのスケジュールは無事に押さえてる訳だし、本来なら椹さんから連絡を入れてもらってっていうのが筋だけど……」

けれど社的な問題は『そっち』ではない。

「教えてやりたいんだよなぁ……」

もちろん蓮に……だ。

「ええっ?最上さんと一緒に出れるんですか!?嬉しいです。パアアアア~……なーんて露骨に花咲かせるまでいかなくても、顔に締まりがなくなるくらいはするよなぁ普通。なんせ好きな相手と一緒に仕事出来るんだし。んで、俺がその喜び顔を直接拝むならやっぱり明後日にするか……いやいやでも、こういう吉報は早い内に伝えてやるのが優しさってもんだよなぁ」

うーんうーんと一人芝居まで交えて唸る社は、携帯電話から一つの番号を呼び出すと、よし、やっぱりいっとくかとひと声発して発信ボタンを押した。

「あっ。もしもし、お疲れ様。社です。キョーコちゃん。今、電話大丈夫?」

数コールで電話口に出たのは雪花・ヒールモードのキョーコだったので、あえてキョーコちゃんと呼ぶ事で切り替えてくれるように伝える。

『お疲れ様です、社さん。部屋に戻ってきていますので、大丈夫ですよ』

万が一まだ撮影中だったらという可能性を考えていただけに、雪花ではなくキョーコからの返事がもらえた事に社はホッとした。

「蓮のヤツは近くにいるのかな?」

『ええと、はい。すぐに代わりますね』

「ああっとちょっと待って、その前に、キョーコちゃん。詳細は椹さんから連絡が入ると思うけど、蓮と一緒に年始特番の収録が入ったんだ」

『えっ!そうなんですか!わざわざ教えてくださってありがとうございます』

「いやいや、ヒール兄妹の続きみたいで悪いんだけど、蓮の面倒見てやってよ、よろしくね」

電話口でも頭を下げていそうなキョーコの反応に、社はよしよしと微笑むと、じゃあ蓮に回してくれる?とキョーコに頼む。
すると、しばらくしてお待たせしました、代わりましたと蓮が電話口に登場し、社はまずお疲れさんと労をねぎらった。

「蓮!あのな、すっごい良い知らせがあるんだけど聞くよな?聞きたいだろ?」

『えっ?まあ、良い話なら』

唐突に、けれどもったいつけるように話し始めた社の様子に一体何事だと戸惑いながらも頷く蓮に、社はフッフッフと笑いながら本題を切り出す。

「毎年出てる格付けランカーってあるだろ」

『はい、それがなにか?』

「今年はキョーコちゃんとだから」

『えっ……?そうなんですか』

「嬉しいだろ」

『………………そうですね』

「ん?」

その間はなんだ?と首を傾げる社に、蓮は他にもありますか?と素っ気なく問う。

「いや、それだけだけど」

予想外も良いところな蓮の淡泊な反応に面をくらっていると、蓮は連絡ありがとうございましたと言いながらも、明日もありますのでそれじゃあと通話を終わらせにかかった。

「おいおい、蓮!?その反応なんだよ、うれしくないわけ!?」

異議ありと引き留めてはみたものの、これはひょっとして自分が伝え方を失敗したのかと気付いた社があっちゃあと渋い表情を浮かべる。

『え?ああ、共演自体はもちろん嬉しいですよ?』

「だったら……」

もう少しそれらしいリアクションで返せよと言う社に、蓮は司会の二人にいじられる事を考えると心配でと答えた。

『俺としては正解でも不正解でも構わないんですが、あちらはそうではないでしょう?』

「まあ、そりゃなあ……」

局としては蓮の記録更新は大きな目玉の一つ。
前年の収録の様子を鑑みれば、事あるごとに番組記録をネタに話題と言う名のプレッシャーをかけてくる事は容易に想像がつく。

『守る手立ては考えておかないと痛い目を見そうだと思いまして』

「うっ……俺も対策は考えとくよ」

『よろしくお願いします。それでは』

「ああ。お疲れ様」

完全に切れてしまった携帯電話からそれ以上返ってくる答えはない。

「マジかぁ……」

喜ばせる為の電話だったはずが、重たい宿題を貰ってしまった。
こんなはずじゃなかったのにと頭を掻いた社は、傾向と対策を練らなければならないな、と、前年のVTRを反復しておく為に事務所に保管されている記録映像の確認に向かった。


――――――――――――――



「ふふふふ、ふへへへ、うふふふふふふふ」

芸能人とは思えないほどしまりのない顔で笑みちぎっているのは、社が想像した通り、蓮……ではなくもちろんキョーコの方だ。
社からざっくりと話を聞かされてから二日。キョーコは椹の呼び出しを受けて事務所へと足を運ぶこととなっていた。

「おっ、最上くん、お疲れ」

「お疲れ様です、椹さんっ」

さらりと聞かされた年始特番の話だという確信を持ち、敦賀さんとのお仕事が出来ると浮かれているキョーコは、見るからに幸せの花が乱舞する朗らかな笑顔である。

「実は、二週間後になるんだけど、急な特番の収録が入ってね」

「はいっ!ありがとうございますっ!」

よし来た!!と心の中でガッツポーズを決めると、期待に溢れた眼差しで椹の言葉を待つ。

「おっ、元気が良いね。ひょっとして、なにか良い事でもあったのかい?」

「えっ?あっ、そうですね」

いや、それはこれからあなたの口から発せられるのですが……と椹の口から蓮との仕事という一言が出るのを心待ちにしていたキョーコに、椹はともあれ元気が良いのは良い事だよと微笑むばかりで話はすぐには進まない。

「あの……椹さん?一体どういうお仕事が……?」

ひょっとして敦賀さんとの仕事を楽しみにしすぎて、それらしいオーラがだだ零れて不審に思われたのかもしれないと気付いたキョーコは、浮かれる自分にビシイッと喝を入れ、恋心に慌てて蓋をして真面目な表情で問いかける。
すると椹はそうそうと話を本筋に戻した。

「最上くんは格付けランカーという番組を知っているかな?」

「えっと、毎年元旦の夜にやっている、大御所芸能人の方を失敗させて、その転落を楽しむ番組ですよね」

「……その通りなんだが、もう少し言い方ってものがあるだろうに……」

歯に衣着せぬ物言いのキョーコに鰆が微妙な表情で相槌を打つ。

「たしか、あの番組って唯一の勝ち組は敦賀さん……」

そこまで口にしたキョーコは、急転直下、サアアアアと己の血の気が引いていく音を聞いた。

「まっ…………まさか……」

「そう。そのまさか。今年の蓮の相方は、最上くん、君が選ばれたんだよ」

「うっ……うそぉぉぉぉ!!!!?」

大きな悲鳴は面白いほど周囲に響く。

「まあ、気を楽にして頑張ってきて」

「むっ、無理ですよぉぉぉ!だってあの格付けランカーなんですよね!!?」

事務所関係者からも憐れみの眼差しを向けられる中、キョーコは天国からの地獄を体験したのである。




――――――――――――――



この上なく楽しみにできる仕事が入ったと思いきや、自らに降りかかろうとしている恐ろしい重責の正体を理解したキョーコに辞退などという選択肢はそもそも与えられているはずもない。

「絶対間違えたりする事が許されないクイズってなによそれぇっ……」

事務所もテレビ局も視聴者も、見たいのは蓮の連勝記録の行く末で、その見所を守る為にも相方には一問たりとも間違いが許されないというプレッシャーは強大だ。

「それなら個人戦にすればいいのにーっ」

けれど、そうはならないのは、出演者がたった一人で品格を貶められるという自体を防ぐ為の予防線。
たった一つの番組で、芸能人として個人が培ってきた価値が脅かされる事があってはならないという局側の配慮の結果である。

「……と、いけない。集中集中」

とはいえ、そんな裏情事を知らないキョーコにとっては幸か不幸か。
キョーコが蓮と会う予定は二週間後とせまった格付けランカーの収録当日ではない。

「……ただいま、兄さん」

「おかえり」

ヒール兄妹としての予定が週のほぼ半分を占めている為、キョーコは必然的に蓮……この場合はカインの顔を前夜入りするホテルでの合流という流れの中で見る事になった。

「兄さん……何してるの?」

椹の話を聞いて思い悩み続けていたキョーコをよそに、蓮は憎らしいほど普段通り、カインの顔だ。

ただし、今日は珍しくクラシック音楽がかけられてはいたのだが。

「音楽なんてかけて珍しい」

初めての展開に目を丸くしながら、かけられている音楽のCDケースを手に取ると、名前を聞いた事のあるヨーロッパの楽団のCDだ。

「たまにはな」

一人でなにやらの雑誌を見ていたらしいカインに近寄っていくと、キョーコは目を見開いてそれを凝視した。

「なによ、これ」

「買った」

「買ったって……一体なんで?兄さんの趣味じゃないでしょうに」

そこにあったのはあろう事か実用書だ。

「アウトドアのすすめって……またなんで?」

「興味があるなしに関わらず、知識は広げておくに越した事はない。いつなんのオファーがくるか分からんからな」

「はあ……」

「そこにあるから、お前も暇潰しに使えばいい」

カインが指差したテーブルの上には複数の実用書や専門雑誌が脈絡なく山と詰まれている。

「一体いくら使ったのよ」

また気まぐれな散財だろうかと眉根を顰める雪花に、カインはフッと小さく笑う。

「明日からの待ち時間もこれだけあれば少しは潰れると思うぞ」

「潰すって、私は兄さんを」

蓮を見ていられればそれで良いのに。

「さてと、そろそろシャワーを浴びてくるか」

「兄さっ」

マイペースにシャワー室に入ってしまった背中にもうっ、と毒づくてから改めてふううと息を入ってテーブルを見つめる。
各種専門雑誌、実用書の中には音楽誌からテーブルマナー本、果てには盆栽に陶芸雑誌まで置いてある。

「これってもしかしなくてももしかして、よね」

雪花の時間を使って予習しても良いという蓮からの気遣いではないだろうか。

「本当に頑張らないとっ」

鳴り響くヴァイオリンの音色を聞きながら、キョーコは決意を新たに拳を握りしめた。








ワイン問題は敦賀さんとして、ワイングラスと敦賀蓮のお似合い感ってやべーですよね。

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