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ACT.240本誌続き妄想
お久しぶりのこんばんはでございます。10月ですね!
台風もういらない!の夏のような秋ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

結局パスワードを全員に返し切る事はできませんでしたorz
心待ちにしてくださってる皆様、申し訳ございません。ちょっとずつがんばります。

そんなわけで、そっと本誌にたぎった結果の社さん話。
今号、ほんとかっこよかったので、次回からの展開が楽しみでなりませんねぇぇ!





act.240 本誌続き妄想







社に誘われるまま後部座席に乗り込んだキョーコは、車が走り出してしばらく。ようやく冷静な思考回路を取り戻していた。


「あの、本当にお願いして良かったんでしょうか?」

「ん?ああ、マネージャーの事?もちろん構わないよ」

ハンドルを握る社は、ルームミラー越しに蓮が戻ってくるまでにある程度、都内を走り込んでおきたいからさと微笑み返した。
その落ち着き払ったハンドルさばきには初心者とは思えない安定感がある。
さすがスーパーマネージャーとしてパワーアップして帰ってきた社さんだわとキョーコは感心しきりだが、そこはさて置く。

「こうやって関係施設への道を走るには、やっぱり行き来のある関係者とタッグを組めた方が話が早いからね」

だからまだキョーコちゃんに正式なマネージャーがついてないっていう状況は俺からすれば渡りに船だったんだよねと言い切られてしまえば、キョーコがそれ以上懸念する材料はない。

「我ながら最短コースで免許貰えちゃったもんだから、蓮が帰って来るまであと二週間も残ってる」

無駄に時間を持て余すのってあんまり得意じゃないんだよとワーカーホリックの極みとも取れる発言をする社だが、敦賀さんの帰国はさ来週なのか……と、どうしてもそちらに意識が傾いてしまう恋心という名の病巣持ちなキョーコは、いやいや、社さんとの会話に集中しなきゃと恋する乙女回路を沈黙させるに留まった。

「正直、ちょっと気になる事もあるし」

「気になる事?」

「あと、自分で言うのもなんだけど、オーディション会場に俺を連れてくとそれなりの箔は付くよ」

「あっ、そうですよね!だって社さんですもん!」

一瞬、会話が流された気がしないでもなかったが、社の言う通り、キョーコの目の前にいるのはあの敦賀蓮の専属マネージャーなのだという実感の方が強く働いた。
なにも持たずに森住一族という謎めいたバックグラウンドと戦うのはやはり心もとなく、社の申し出は頼もしい。

「是非、勉強させてください!」

「こちらこそよろしく」

そもそも業界の第一線にいるマネージャーの手腕を間近で学べる好機。キョーコの向学心が掻き立てられないはずがないのだ。

「ところで社さん」

「ん?」

「助手席が空いているのに後部座席に乗り込ませて頂いて良かったんでしょうか?」

なんだか社をタクシーの運転手扱いしているようで、少しばかり居心地が悪いキョーコは早速素直に尋ねる事にした。

「んー。でもキョーコちゃんはタレントの女の子で、俺は裏方の男性スタッフになる訳だからね。しかも俺はキョーコちゃんの専属ってわけじゃない。客観的に考えてゴシップのネタにされる可能性は?」

「ああー……。そうなっちゃうんですね、分かりました。今後気をつけます」

ない煙をわざわざこちらで立てる必要はないからねと諭されれば、その通りでしかない。

「理解が早くて助かるよ」

よし合格とばかりに頷いた社は、じゃあ飛ばすよとアクセルを踏み込む。

座席のシートに背中を預けたキョーコは、よろしくお願いしますと改めて頭を下げた。





***


社と行動するようになって数日。
キョーコは社倖一というマネージャーの凄さを、改めて目の当たりにする事となっていた。

社がまず手をつけたのは現状におけるキョーコのスケジュールを把握する事だったのだが、そうやって社がサポートに入った途端、みるみる時間管理に無駄がなくなったのだ。
キョーコにとって出向くのが初めての現場だろうと道に迷う事もなく、今まで使っていた通路が実は回り道だった、などという事も発覚した。
また、スタッフや共演者への挨拶回りもいち早く促して貰える為、穴がない。
導線に無駄がないというのはこういう事かと感動する傍らで、キョーコにやってきた新しいオファーの検討はもちろん、蓮のスケジュール調整の電話まで進行形でこなしている。これはもう恐ろしいまでの手際の良さだ。

「キョーコちゃんの手帳の使い方も悪くはないんだけど、これからもっとスケジュールが入り組んできた場合を想定すると、もうちょっと工夫した使い方を覚えた方がいいかもしれないよ?」

「そうなんですか?」

「週単位、月単位、様式は色々あるけど、年単位のスケジューリングもそろそろ考えていった方がいいからね、今からでも月単位と年単位の両方を合わせて使える習慣が出来るといいね」

「なるほど……」

移動時間中も無駄にする事なく教授が続く様々なテクニックは一々新鮮だ。

「あれーっ?社さんじゃないですかーっ、お久しぶりです!……ってあれ?敦賀くんは……?」

一緒じゃないんですかと問いかけてきたスタッフに、お久しぶりですと挨拶を返しながら歩み寄る社にキョーコも続く。

「今週は撮影とショーの合間なんで、メンテナンスやらリフレッシュをさせてるんですよ。あと、ちょっとした特訓も兼ねてます」

と、含みを持たせて答えると、大抵の業界人はそれ以上深く追及はしない。

「ほー、なるほど、またなんかデカい仕事を控えてるんですね」

「おかげさまで。またそのうちゲストにも呼んでやってください。あと、こっちは今ついてる子なんですけど、うちで売り出している京子です。今後ともよろしくお願いします」

「LMEの京子です、よろしくお願いしますっ」

このような具合で、行く先々でキョーコを紹介し、蓮共々よろしくお願いしますと挨拶を促すのだ。

「よろしくーって、あれ?京子ってどっかで……」

名前に引っかかりを覚え、考え込むスタッフに社の目配せを受けたキョーコが答える。

「最近だと他局ですけど、BOXRに出させてもらってます」

「えっ?うそ、まじで?いたっけ?」

「はい、ナツを演らせて頂いてます」

「えええっ!!マジ!?顔が全然違っ、こりゃヤバいね!!」

「都合が合いそうなら是非見てくださいね、おっと、そろそろ時間だ、京子ちゃん、行くよ」

じゃあ失礼しますと計ったように離脱する社の手並みは鮮やかだ。
お疲れ様でしたと頭を下げると二人は移動を再開する。

「社さん。他局で広報活動ってやっちゃっていいんでしょうか?」

「いいのいいの。敵情視察って言葉も当てはまるだろう?なんだって物は言いようだよ」

「なるほど」

視聴率アップには派手な宣伝も大切だけど、業界人の口コミも結構効くんだよねと笑う社にキョーコは納得して頷いた。
こうして気が付けば勉強になっていた事柄は山のようだ。

「ほんと、社さんみたいな優秀で敏腕なマネージャーさんがついている敦賀さんは幸せ者ですね」

と、何の気なしに呟いたのだが、キョーコの呟きに社はブフッ!っとなぜか盛大に噴き出した。

「やっ、社さん?!」

「いや、ごめんごめん。蓮が嘘くさーい顔でおんなじような事言ってたの思い出しちゃって」

「え?えっ?嘘くさい?なんて言われたんですか?」

まさか自分が蓮とシンクロした発言を?と驚き、目を丸くしたキョーコは詳しく知りたいと話に喰いつく。
すると社は一見して作り物だと分かるキメ顔を作り、胸元に手をやると、どこかで見た事のあるキラキラした空気感を再現しながら口を開いた。

「『俺が社さんに担当してもらって、こんなに幸せ者なんだから』とか言われたんだけどねぇ」

「ふふふ、それって敦賀さんの真似ですよね、すっごい似てます」

「伝わった?」

「はい!それはもうとても!言い回しがそっくりでしたよ、流石です」

「あはは、結構長い事一緒にいるからねー」

「そうなんですね、なんだか羨ましいような羨ましくないような」

「ええ!どういう意味!?」

「いえ、その……日々敦賀さんが売れていく過程を間近で……というのは世の女性は羨むポジションではないかと思うのですが……」

「ですが?」

あのキラキラしい笑顔が怖いと思った事もありましたと笑いながら白状すると、社も思わずあー……それは奇遇だねぇと頷く。
計らずも蓮の話題で花が咲く二人は、互いの知る敦賀蓮の情報を交換する事が自然と一番の話題数となっていき、ある意味で充実した二週間を送る事になる――。


***


「ふっふっふ、おっかえりー」

待ち合わせ場所である地下駐車場の一角で蓮の到着を待ち構えていた社は、手の中でくるくると遊んでいた社用車のキーを印籠のように蓮に見せながら、にんまりとした笑みでもって出迎える。

「社さん……えっ?」

社が単独で車に乗り、迎えに来たようにしか見えないが、有り得ないと困惑する蓮に、免許、取れちゃったんだよなーこれがとタネをバラす。

「それは…………おめでとうございます」

一つも悟らせる事もせずに努力を重ね、成功させてきた社の行動力に心からの賛辞を贈る。

「ま。報告するべき事は割とあるんだ。とりあえず乗ってくれ」

「了解しました」

助手席に乗り込む蓮の後を追い、キーホルダーがチャリっと音を鳴らす。

「んじゃ、行きますか」

普段とは違う側から見る互いの横顔に、新鮮な面持ちでの日常はこうしてスタートを切った。








社さんのイケメン姿をもっとこう、色々と書きたいんだけど、書けば書くほど自分の語彙とか力量不足を痛感してしまったのですよ。
社さんごめんちゃい←。




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