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ACT.244本誌続き妄想
YES亀更新いええええーい!

こんばんは、そやえもんです。通販作業もひと段落致しまして、偏頭痛ダウンも落ち着きましたノシ
ゲーム廃人と化しておりますが、もはや後にはもどれませぬ。
そんなこんなで2/3。去年は初めてキョコ誕をスルーしましたが、スルーしたあとで思いついたネタをどっかにやりました白目。
そして蓮誕の準備は道半ば・・・。間に合う予定なんですけどね。
そしてそれが終わったらほんと、格付けも更新していきます。待っててくださるとコメントくださった方々本当にありがとうございます。

パスワードは順次遅いですが、お返事しておりますが、返信状況はツイッターの方でご確認ください。
到着コメントやメール返信くださるみなさま、温かいコメントをいつもありがとうございます。

ということで、とりあえず、本誌妄想は出来たときに出せ!ってことで追記よりどぞ。
コミックス派のみなさま、申し訳ございませぬー!!!








ACT.244 本誌続き妄想






『役者ではない半端者は使わない』

その一言はまるで鈍器で後頭部を殴打されたかのような抜群の破壊力でもって、なんとか繋がったと思えた希望を意図もたやすく蹴散らしていった。

(……なによ、それっ。…………どういう事!?)

それでも、衝撃と同時に納得もする。
松島主任が『余計な事』は書かなくていいと言った意味。
彼には『こう』なる事が分かっていたのだ。

(だったら教えてくれたって良かったんじゃ……ってだめだ、また他力本願な事を……)

紅葉のオーディションを受けると決めたのは自分だ。
呉前プロデューサーの性質を事前に知らされていた所で、京子がタレントとして登録されている事はもはや変えられない。そしてそれが分かっていた所でやはり諦める事はしなかっただろう。

(それに……)

事情を知った上でそばにいた社がなにも言わなかった。
つまり、あの社がフォローする必要がないと判断した事柄ならば、そこにはなんらかの切り抜けられる方法があるはずなのだ。
この手で、口で、心意気で。役を勝ち取れるはずだと買ってくれているのならば。

(応えられなきゃ女が廃るってものよね)

けれど、だからといってこの状況は自分から打って出られるものでもない。
森住監督のタブレット端末を不愉快なものを見る眼差しで一瞥し、ほらと手渡された履歴書に無言で視線を走らせていく呉前の放つ雰囲気は、どう見ても好意的な類ではなく。ぺらりと紙を捲る音がやたら大きく響く。
不安にはやる鼓動ごと、ぐっと拳を握りしめ、キョーコはじっと次の言葉を待った。

「この中に記載していない芸暦がありますね」

「……えっ?あっ、はい、確かに多少省略はしましたけど」

断定的に述べられた意味が飲み込めないまま素直に答えると、呉前プロデューサーの鋭い眼差しに侮蔑の色が増し、これみよがしな溜め息と同時に森住監督が漏らす。

「わざわざ出演作まで意図的に隠すとはね」

「えっ、いえ、それは違いますっ!」

所属部署名と同じように、タレントの仕事を意図的に書かなかったのだと誤解されたと理解すると同時に否定の声は飛び出しており、キョーコからの反論に呉前プロデューサーは煩わしさを隠す事なくキョーコを見やった。

「なんです?」

一応聞いてやろうといったあからさまな態度だが、ここで引いてしまえば全てが終わりだ。

「一つは単発のPV出演でしたので、タイトルを書いてもどれが私なのかもきっと分からないだろうと思いました」

「それらしく理由をつけているようですが、それを決めていいのは貴方ではない」

鋭いが確かな正論にキョーコは潔く深々と頭を垂れた。

「はい。申し訳ありません。省略分を口頭で申し上げてもよろしいでしょうか?」

審査員三人の眼差しの中で唯一好意的な眼差しでキョーコを見ているのは主演俳優の古賀弘宗、彼一人だけだ。
こうまでこじれた以上、もはや何を言っても恣意的に受け取られるだけなのかもしれないという不安で足が震える。けれど、こんな中途半端な場所でなにもできないまま立ち止まる事は許されない。
秦江と突き合わせた誓いはそれぞれが役を獲り、再び表舞台で共演したいという二人の夢だ。石に齧りついてでも諦めるわけにはいかなかった。
両脇に差した刀を自在に操る為に費やした時間も、かけられた期待も、すでにキョーコ一人の物ではないのだから。

「まあ自己ピーアールみたいなもんだし、いいんじゃないか?どうぞ」

森住監督の是を受けると、キョーコはありがとうございますと顔を上げ、すうと息を吸い込むと、己を鼓舞して口を開く。

「カインドーさんのCF起用後に歌手の不破尚さんのPVに天使役として採用され、またエキストラとしていくつかのバラエティー番組の観覧席におりました」

「いやいや、観覧席のサクラは芸暦としてはノーカウントでいいと思うんだけど……で、不破尚?天使役ってなんて曲なの?」

ここでキョーコの話に興味を示したのはやはり古賀だ。

「プリズナーです。七倉美森さんと二人で天使をつとめさせて頂きました」

「あー、なんかそれっぽいの見た事あるかも」

記憶を手繰る古賀の隣で森住監督は再び検索を始めたらしく、タブレット端末をいじっている。

「あとは、TBM放送のやっぱきまぐれロックのマスコットキャラクターのスーツアクターとして、こちらはノンクレジットですが出演を継続させて頂いております」

これで他にはもうなにも隠していないと胸を張ったキョーコだが、キョーコの経歴暴露により目が点になったのは審査員の三人だ。


「は……?」
「スーツ……アクター?」
「きまぐれって石橋君たちの番組の鶏だよね?あの着ぐるみに入ってるの?君が?」

「はい。私がいわゆる中の人でございます」

「へ……へぇ……あの鶏の……」

どうやら古賀はブリッジロックと面識があったらしく、驚愕に目を見開いているが、呉前プロデューサーと森住監督もまた、唖然とした顔で言葉を失っている。

「あ……ああ、プリズナーはこれか。って、ちょっと待て。本当にこの片方が君なのか?」

プリズナーのPVを検索した森住監督が、とりあえずこの空気をなんとかしようと思っての発言だったはずが、出て来た天使の顔とキョーコの顔を交互に見比べてうなり声を上げた。

「森住さん、とりあえず流してみてよ」

「あ……ああ」

古賀に促され、机の上にタブレットを置き、全員に見えるようにして動画サイトの再生ボタンをタップする。

「私だと信じて頂けない方が多いので、代表作は三つあれば十分だろうという事務所からの同意も得て、芸暦から省略してしまいました」

キョーコの釈明も、誰ひとり返答する事なく三人の眼差しは食い入るようにPVを見つめている。
フルサイズのプリズナーを一曲丸々見届けてようやく、椅子の背もたれにもたれ直した古賀が「これは詐欺だよー」と声を上げ、悲しいかな『詐欺天使』と言われ慣れているキョーコは恐縮ですと何とも喜べない表情で詫びた。

「……CG……?」

ようやく口を開いた呉前プロデューサーはいまだ解せないといった面持ちだ。

「いえ、確かに羽と一部の背景はCGですが、あとはちゃんと本物です」

別人でも映像加工でもないのだと訴えるが、呉前の表情は依然として険しく、古賀により「君、面白いくらい化けるタイプなんだねぇ」と笑いながら流されて終わりを迎えた。

「呉前さん。いいんじゃない?このくらい振り幅がある方が、忍びって感じがするし」

古賀の援護射撃にキョーコが内心で『この俳優さん良い人!』とガッツポーズを決める中、眉間にこれ以上なく深い縦皺を刻んだ呉前プロデューサーはマイクも遠ざず小さな声で言った。

「……いいでしょう。次の審査に通して差し上げよう」

「えっ?あっ、ありがとうございます!」

手放しで喜びかけたキョーコに対し、苦虫を潰したような面持ちの呉前プロデューサーが、ただしと条件をつきつけた。

「次の試験、他の通過者はみな千鳥の通過者とペアリングして行いますが、君が入ると数があわない」

「ユキ?」

呉前の発言に森住が怪訝な顔をした。

「開始までに相方も連れて来るなら、オーディションに復帰させてあげましょう」

「…………えっ?あの、次の審査って」

突きつけられたオーダーの期限が分からないキョーコが問う。
すると、苦笑いを浮かべた古賀がうーんと言いながら答えを提示した。

「だいたい二時間後ってとこかな?」

「にっ、にぃい!?」

思わず絶句したキョーコをよそに、呉前は持っていた刀を机の上に置くとキョーコを振り返って言った。

「これで一次オーディションは終了です。直ちに退室しなさい」

「……は……はい」

顔を青くしたキョーコが足取り重く退室すると、森住監督がユキと一言、呉前プロデューサーの名前を呼んだ。

「さっき、そこにいたな」

「ああ……」

彼らには確かに、オーディション会場にひっそりと現れた、車椅子姿の高園寺絵梨花が見えていた。










ちょっと私の脳内はドラマチックに羽ばたいていました。
好きだと言ってくれる人が少しでもいたらうれしいんだもの。ものーっ

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