スキップ/ビート二次創作のブログ。 二次創作に理解の無い方の閲覧はご遠慮下さい。初訪問の方ははじめまして記事を御一読ください

【イベント情報】2017年夏インテ・通販開始しました
●8/22追記●

8/20 SCC関西23にお越しくださったみなさま、応援コメントくださったみなさま、ありがとうございました^^
無事になんとかかんとか通販カートを稼働してきましたので、コピー本ですが、つき合ってやんよ!って方がお出でましたら
よろしくお願い致します。
パスワードのお返事お待たせしまくってるので、そちらの作業行ってきますノシ

****************

ギリギリ前日告知で申し訳ございませぬーっ

新刊できたので、告知でございます。
まずはサークルスペースから

8/20の大阪インテックス SCC関西23
 6号館C ふ11b 「光の箱庭」 になりますので、お越しになられるかたがおられましたらよろしくお願い致します。

●当日新刊情報●
「南国だいありー」 A5:2段組み:コピー:22P:300円
ノベルティ・・・コーンのしおり&ヒール兄妹クリップ

今回の新刊は、グアム編、もっとあんなこんな兄弟見たかった!もっとひっぱってくれたって良かったんですよ!
っていう心の叫びのままに書いたんですけど、前日入りしたにもかかわらず、グアム滞在四日間って少なくない!?せっちゃんほんと一瞬の滞在の為にパスポート取ったんだなって改めてキョーコちゃんの雪花愛に涙涙したわたしであります。

というわけで、追記よりサンプルです。







目の前には金色の髪がキラキラと輝いていて
ふわりと唇に温かいものが触れる
「……コーン?」
今、私はコーンにキスをされた
そう理解したその瞬間
「最上さん」
きらめいていたはずの妖精の金髪は一瞬で黒髪へと変わる
長い指におとがいをすくい上げられ、黒曜石を思わせる瞳に見下ろされた
「敦賀……さん?」
男性なのにどこまでも麗しい。
見惚れたおかげでどうして貴方がいるのですかという疑問は音にはならず
「好きだよ」
「えっ……?」
うそ、本当に?
信じられない言葉に体温が上がる
「最上さんを愛している」
鼓動は逸り、赤くなって舞い上がる私を見て敦賀さんはふわりと微笑む
敦賀さんの唇がゆっくりと降りてくる
「…………ぁ……」

唇が触れ合おうとした瞬間
私はその時を受け入れる為にぎゅっと目蓋を閉じた




  ***  南国だいありー  ***



「ひあああぁ!」
悲鳴を上げ、跳ねるように飛び起きたキョーコは、顔面を赤く染めて荒い息を吐いた。
「はあはあ……、ゆっ……夢……」
聞き慣れないクーラーの起動音とベッドの感触。正面にある大きめのテレビと不自然に和風な置物。
ああ、そうだ。ここはグアムのホテルの部屋だったと自分の所在を確認したキョーコは、じんわりと汗ばんだ身体を抱き締めて大きく安堵の息をつく。
ここではまだ最上キョーコひとりきりだ。
(雪花の時に見なくて良かった)
カインが隣で寝ているような状況でなら完全にアウトだったと一度は胸をなで下ろしたキョーコだったが、キョーコは両手で顔を覆って考え込む。
(コーンが魔法で敦賀さんの姿をコピーしていたからって、敦賀さんにしちゃう夢を見るだなんて……私最低よね。ごめんね、コーン)
いくら蓮に密かな恋心を抱いているからといって、コーンの呪いが解けた記念すべき逢瀬だ。自分の邪な願望が見せた夢に嫌悪せざるを得ない。
ああ、なんて自分は欲深いのだろう。
もし、敦賀さんが私を好きになってくれたなら。
恋人になれたなら。
尽きる事なく溢れてくる妄想は、刻一刻とエスカレートしているような気がする。
自分はあの腕に抱かれたいのだ。
(シャワーでも浴びて、頭、冷やそう)
この気持ちが報われる日は来ないと分かっている。
ひたひたと浴室に向かったキョーコは、冷たい水を浴びながら、何度目とも知れない重たい溜め息を吐き出した。


***


最上キョーコ、グアム滞在二日目の朝は自分で押さえていたホテルをチェックアウトする事から始まった。

まずはジェリー・ウッズの待つ美容室で雪花・ヒールとしての支度を整えるべく足を運ばねばならない。
リゾート地のただ中にある美容室まではそう歩けない距離でもなく、地図を片手にしたキョーコがキャリーバックを転がしながら歩道をいくと、太陽の照る中を走るマラソンランナーとすれ違う。
まだ午前中とはいえ、汗ばむ南国の熱気はすでに健在で、衣服が肌にまとわりつく不快感を覚えながら今日の撮影、暑いんだろうなぁと思いを馳せる。
(敦賀さんとは……)
 会うのは昨夜ぶりで、数時間しか経過していない。けれど、今朝見た夢が夢だけに、なんだか後ろめたい秘密を抱えたような気まずさがある。
(緊張するなぁ)
 青い空を仰ぎ、息を吐いた。


***


「おはようございます、失礼します」
まだオープン前の美容室につくと、事前に聞いていた通り、裏口の扉を開けて中を覗く。
雪花の変身セットが入ったキャリーバックを室内へ持ち込む為にハンドルを収納していると、ジェリー・ウッズがパーテーションの影からひょこりと顔を出した。
「おはよう、キョーコちゃん。私は蓮ちゃんのトリートメントにもうちょっと時間がかかるから、先に奥の個室でメイクを始めていてくれるかしら?」
「了解しました」
シャワーの音が聞こえるので、洗髪中ならば挨拶は控えた方が良いだろうと判断したキョーコは、奥の部屋へと向かうと大きな鏡の前に陣取ってキャリーバックをガチャリと開ける。
「よしっ、がんばろうっ」
雪花・ヒールとしては終盤戦。慣れた手付きでウイッグネットに髪の毛をしまうとメイクポーチからこれから使ういくつかの化粧品を並べて置いた。
ここで蓮と相対するタイミングが全くなかった事に少しばかり安堵を覚えながら化粧水の瓶を開ける。
(ヘアセットしてるってことは、もうそのまま向こうの部屋でカインに着替える……よね。なんか助かったかも)
コーンと再会して一日。最後に見せてくれた眩いばかりの妖精の頬笑みは今でも目蓋に焼き付いている。
素の蓮に会えばなおさら、輪をかけて昨日の出来事、そして今朝の夢を思い出して、いたたまれない気持ちになるに違いない。

『最上さんを愛している』

(わわわっ、ダメダメっ!)
性懲りもなくコーンとのキスを蓮からのキスにスライドして反芻してしまう自分に、キョーコは赤面した顔を大きく振った。
「ほんと、しっかり、しっかりするのよ、キョーコ」
今日から三日間は雪花の為の時間だ。集中しなければいけない。度々押し寄せる雑念を追い払いながら支度を終えると、タイミング良く別の個室で準備を整えたカインと合流できた。
「行くか」
「うん」
二人の荷物はホテルに送っておくわねというジェリー・ウッズに見送られ、すでに撮影中のトラマファミリーの現場へと向かう。
日本だろうとグアムだろうが変わる事のないヒール兄妹のイチャつき具合いを存分に披露し、出演者をはじめスタッフ一同を辟易した顔をさせた。
カインに纏わりついてくる愛華を突き飛ばし、「一度しか言わないからよくお聞き、そこの小娘…」と言う程度にはひと悶着を起こしたが、それ以外において、撮影は順調に進んでいると言えた。
一日を終えれば、出演者をはじめとするスタッフは総じて撮影隊が使用しているホテルへ流れるわけだが、ここでも呆気に取られるスタッフをよそに当然の顔でツインの一室に入っていく。

――これはその夜の出来事だった。


***


南国感溢れた蔦網製のチェアに腰掛け、缶ビールを煽りながら台本をめくるカインは、いそいそと二人分の荷物が入ったトランクを荷解きする雪花の背中に声をかけた。
「セツ」
「なあに? やっぱり暑かった?」
南国、グアム島。日本より遥かに南に位置するここに訪れているのはまさしく熱帯夜である。
ともすれば汗が滝のように流れ、茹だるような暑さに体力を削られる。けれども二人が滞在するここはリゾートホテル。空調管理の行き届いた建物の中は快適だ。
しかしながら、この二人の部屋は現在においてホテルのエントランスほどクーラーが効いておらず、むしろ暖かい。
それと言うのも妹の露出度を鑑みた兄が積極的に部屋の室温を高めに調整したからなのだが……。
「いいや、そうじゃない」
当初、これでは兄さんが暑いはずだと設定温度を下げようとした雪花だったのだが、そんな事よりお前の身体が冷える方が良くない。と、断固として譲らない過保護モードに入った兄に勝てるはずもなく。
「じゃあ、おかわり?」
小首を傾げ、次に問うたのはカインが手に持つビールの是非だ。
「まだある」
缶を揺らして中身がまだ入っている事を訴えたカインは見せつけるようにゴクリと大きく嚥下する。
そもそも、冷蔵庫ならばカインの位置からの方が近いというのに次のビールを取ってこようか? と少しでも世話を焼きたがる姿勢を見せた雪花にカインは再び大丈夫だからと首を横に振った。
「なら……」
雪花は他の理由を考えているが、この時のカインはぬるい室内とはいえ、冷たいビールを煽っているおかげでそれなりに暑さをやり過ごせていた。
アルコールとて理性を飛ばす摂取量でもなし、カインとしてのリミッターは十分機能していたはずだったのだ。
雪花が口角を上げ、蠱惑的とも取れる笑みを放ったこの瞬間までは。
「アタシといいコトしたい……とか?」
「…………セツ」
『いいコト』に含まれている意味合いは二人の間では天と地ほど噛み合っていないに違いない。
誘っているのか! いや、深い意味なんて分かっていないに違いないんだから惑わされるな俺っ。と、自戒を促した蓮がカインとして溜め息混じりにそうじゃないと重ねて否定する。
「やあね。もちろん冗談よ」
それで、どうしたの? と、ようやく会話の主導権を兄へと返した雪花はトランクを壁際に押しやる事で荷解きする手を完全に止めた。
どうやらここは兄とのやり取りに集中する事に決めたらしい。





4P分くらいのサンプルになりました。
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